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【アーカイブ】ヤラカシタ週報

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かつて連載していた、「ヤラカシタ・エンタテイメント」のメンバーが一週間の活動を報告するマガジンのアーカイブです。
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#映画

聖夜のディナーに最高の酒を――『スモーク』

【週報】2017.12.25-31 よう、下品ラビットだ。 この文章は2017年12月中に書いているが、あんたらが読んでいる今は2018年に入っているはずだ。 やあ、明けたな。今年もよろしくお願いするぜ。 「下品ラビット 映画の感想文」は、ヤラカシタ・エンタテインメントの編集担当・下品ラビットが、担当の週に見た映画の感想を語るコーナーです。 さて、おれがこの文章を書いているのは、クリスマスのあとだ。クリスマス、あんたは好きかい。おれは普通だ。特別好みはしないが、

2017年映画ベスト10

ごあいさつ  こんにちは、うさぎ小天狗です。  こちらでは、ぼくが2017年に見た映画(劇場、DVD、ネット配信など観賞形態は問わず)の中から、厳選したベスト10を発表します。  ベスト10からベスト1までのランキング形式になっておりますので、ゆっくりとスクロールしてお楽しみください。 ベスト10『ローグ・ワン/スターウォーズ・ストーリー』  もはやエンタメ史上地球最大規模の連作であり、今後二十世紀史の一事件にも数えられるだろう『スター・ウォーズ』。その第一作『新たなる希

闘いの日々に夢見たようなハッピーエンドを――『ディーパンの闘い』

【週報】2017.12.04-11 よう。下品ラビットだ。 年の瀬も押し迫ってきて、いよいよみんな大変そうだな。あんたはどうだい。毎日大変かい。 そうかい。そうだよな。生きていくのは大変だよな。お疲れ様。 おれはインテリの読書家だから、年の瀬というと井原西鶴の『世間胸算用』を思い出す。江戸時代の生活を、大晦日の一日に題材をとって、経済的な側面から描いたオムニバス小説さ。 全二十章の短編は、どれもひとかたならない苦しみとつらさのドラマがあり、しかし、どこかさっぱりとしておお

内なる荒野に標識を――『キラー・インサイド・ミー』

【週報】2017.11.13-19 やあ。おれだよ。映画大好きなうさぎちゃん、下品ラビットだ。 突然だが、あんたは映画を見るかい。 なるほど結構。じゃあ、いつも映画を見るのはなんでだい。 ひまつぶしのためか。おもしろいお話だからか。お気に入りの役者がでているからか。流行っているからか。それとも、映画が好きだからか。 理由はいろいろあるだろう。そして、どれか一つと決めることはできないだろう。 あえていえば、映画という娯楽に親しみがあって、それにふれることでなにかを得られると

探求の果てに記憶の雪景色を――『ブレードランナー2049』

【週報】2017.10.23-29 よう。下品ラビットだ。 今回は簡潔に始めよう。長くなるだろうからな。 日曜日、おれとうさぎ小天狗は、雨の降りしきる横浜にいた。 駅前の立ち食いそば屋で腹を満たしたあと、陰鬱な色の空の下、咲きみだれる傘の花むらをかき分けて、おれたちはムービルに向かった。 そこで『ブレードランナー2049』を見た。 結論を言おう。最高だったぜ。 見る前は、待ちに待った続編だ、などという気分はなかったんだ。 おれはそこまで『ブレードランナー』が好きじゃな

罪あるものに自然の裁きを――『スペル』

【週報】2017.10.02-08 よう、元気してるかい。下品ラビットだ。 秋も中盤に入ったな。秋ナス。秋刀魚。栗。きのこ。旬のうまいものがたくさん目に入る。 渋谷の居酒屋「彩」(https://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13029298/)は梅酒と旬の食材が楽しめるいい店だが、いまの時期は秋刀魚ときのこのアヒージョと、秋ナスの揚げたのの煮浸しを出してくれる。これが酒に合うんだ。日本酒がいいが、ビールでもいける。 旬の味は自然の恵みだ

ピーターパンにいつかギラギラした日々を――『いつかギラギラする日』

【週報】2017.09.11-17 よう。おれだよ。下品ラビットだ。 映画を見ては感想を書いている。映画が好きなうさぎちゃんだ。 このnoteは非営利の同人編集ごっこサークル「ヤラカシタ・エンタテインメント」のnoteだ。その中で、【ヤラカシタ週報】は、サークル活動報告というかたちになっている。 だが、おれはそういうのは苦手だ。毎日毎週なにをしているかを書くのはつまらないし、同じことならもっと真面目なメンバーがやってくれるだろう。 だから、おれは割当の週に見た映画の感想を書

夏の終わりに恐怖の予行演習を――『エルム街の悪夢:ザ・リアル・ナイトメア』

【週報】2017.08.21-27 よう、おれだ。 元気してるかい。 八月ももうそろそろ終わりだな。社会人のあんたはお盆休みは満喫したかい。学生のきみは宿題は終わらせたかい。 おれか。おれは日々を満喫しているよ。宿題といえば、いま書いているこの原稿だ。 好きで見ている映画の感想を書くようになってしばらく経つが、毎度まいどどんなことを書こうか悩むんだ。といって、実際書きはじめると、それなりにするする進む。 肝心なのは、そして面倒なのは、どんなことを書こうかと、考えているあい

寝苦しい夜に異次元の光景を――『怪談』

【週報】2017.07.31-08.06 やあ。元気してるかい。下品ラビットだ。 今日も暑いな。八月に入って、暑さとともに湿度も増してきた。風があれば窓を開けてすむんだが、そうもいかない夜なんかは、エアコンのお世話になっちまうな。 暑い夜に涼むなら、エアコンより怪談だ。そう思って、前回は怪談話をマクラに『13日の金曜日』の話をしたっけ。 あのあと、シリーズ第十作『ジェイソンX』を、ひさびさに見た。おもしろかったぜ。 舞台を約四〇〇年後の未来にうつして、SFの要素を足した

怪物を殺すものに「ほんもの」を――『13日の金曜日・完結編』&『新・13日の金曜日』

【週報】2017.07.10-16 よう、下品ラビットだ。 毎日暑いな。バテてないかい。 おれは相変わらずだ。ご先祖様を見習って、イナバスタイルにするのが、おれたちうさぎの夏の乗り切り方だ。 この場合のイナバは神話でもB'zでもどちらでもいいぜ。おれはシティボーイなので後者を選ぶ。短パンはいくつになってもいいもんさ。 さて、夏だ。夏といえばそう、怪談だよな。 おれたちはインテリの読書家だから、怪談は大好きだ。 怪談とは話芸、語り口の芸だ。どんなに恐ろしい出来事も、語り口一

暴力の過去に沈黙のまなざしを――『ヒストリー・オブ・ヴァイオレンス』

【週報】2017.06.19-25 よう。元気でやってるかい。 おれか。おれはいつも通りさ。酒とバラの日々ってやつだ。 酒、タバコ、本と映画、そして友。おれが生きるのに必要なのはそれだけさ。 もっとも、それ以外を切り捨てるってわけじゃない。異性も運動もウェルカムだ。来るものは拒まず、去るものは追ってしまう。それがおれのモットーさ。 さて、酒だ。 いったい、酒ってのはなんだろうな。 この文章を読んでくれているあんた。あんたは酒を飲むかい。 その酒は、どうして飲むんだい。 酒

雨の季節に甦ったミイラを――『ハムナプトラ2 黄金のピラミッド』

【週報】2017.05.28-06.04 よう、久しぶりだな。おれだよ、下品ラビットだ。 五月も終わったな。これから梅雨がくる。 梅雨は、おれたちにとって、恐るべき季節だ。なぜって、やつらが現れるからさ。 そう、ナメクジだ。 おれとうさぎ小天狗は、やつらが苦手だ。あのぬめぬめしたボディには、おぞ気を禁じえない。カタツムリから殻がなくなっただけなんだが、たったそれだけで、まったくぞっとしないやつらさ。 そしてやつらは、おれたちのプランター菜園を食いあらす、おそるべきモンスター

思い出とドライブを――『ドライビングMISSデイジー』

【週報】2017.05.06-12 よう、下品ラビットだ。 今週はこの映画を見ていたぜ。 以上だ。 (下品ラビット)

透明人間に  を――『インビジブル』

週報2017.4.15-21 やあ。下品ラビットだぜ。 毎日大変だよな。おれも大変だよ。 noteの不具合で、二度も原稿がダメになったんだ。 下書き保存して、再開すると、一部がごっそり消えてしまうんだ。どうやら画像添付が関係しているみたいだが、まだ原因は特定できない。 また、改行したり範囲指定してデリートすると、元の文が残ったまま、次の文章が接続されてしまう。これはアンドゥ/リドゥ機能と関係していそうだが、これも原因は特定できない。 さらに、webでの動作と、iOSアプリ版