もののけ姫の「アシタカ」はあの神様だった?!もののけ姫に隠された日本の本当の歴史とは?!(パート1)


もののけ姫に隠された裏メッセージとは?


前回の「千と千尋の神隠し」に引き続き
ジブリシリーズ第二弾となります!

前回の千と千尋の神隠しレポートでは

ハクというキャラクターには、ニギハヤヒ(饒速日)

という神様が
隠されていることを明らかにしました。

ニギハヤヒは究極の王?

このニギハヤヒという神様は、
ニニギが降臨する前に地上に降臨しており
近畿を治めていたとされたことや

別名が

「天照国照彦天火明櫛玉饒速日命」
(あまてるくにてるひこあめのほあかり
くしたまにぎはやひのみこと)という名前だったことから

アマテラス族・スサノオ族・ツクヨミ族を 束ねる究極の存在

であり、初代日本の統治王なんじゃないかと
言われることがあります。

しかしそれにも関わらず、
古事記・日本書紀の中では
神武天皇(カムヤマトイワレビコ)
東征の時イワレビコに対して、

(ニギハヤヒ)
「あ、あなた様。。
天孫族であるイワレビコ様(神武天皇、初代の天皇)ですか。。実は私も天界出身なんです。

あなた様のお兄様を矢で殺した長髄彦(ながすねひこ)
始末しましたので、ご安心ください。

と、なぜか究極の存在であるにも関わらず、

あっさりとヤマトの地をイワレビコ(神武天皇)に
譲り渡したのが、このニギハヤヒ
という
神様なんです!

だからこそニギハヤヒは、
謎の神様と言われているのです・・・


そして、今回注目したいのが
ニギハヤヒのセリフでも出てくる
「長髄彦(ながすねひこ)」という
神様なんです。


ここからは、
「もののけ姫」の時代背景と
簡単なストーリーを、復習がてら
やっていきたいと思います。


もののけ姫は、
「室町時代初期」
と考えられています。
(1400年ぐらいの日本)

室町時代=足利将軍ですね。

ストーリーとしては、
エミシ村に住む蝦夷の生き残りで時代の
一族の族長として育てられたアシタカ
が祟り神と戦ってしまい、

腕に呪いを受けた結果
村の巫女であるヒイ様から
西に治し方があるかもしれないから
西に行きなさい
」という言い方で、

ていよくエミシ村から
追放されてしまうのが映画の冒頭でした。

弓を使うアシタカ


また映画の冒頭である1人の老人が
「ヤマトとの戦いに敗れて五百有余年・・・」
というなかなかに衝撃的な発言を
行なっているのです、、

この発言は作品の時代背景として
室町時代の設定(1300年代)とも
繋がってるのですが、

1300年の500年前はちょうど
桓武天皇が坂上田村麻呂に蝦夷征討
行わせていた期間とリンクするんです!

坂上田村麻呂が任命された
征夷大将軍というのは、蝦夷をやっつけるための
軍の大将軍
というのが本来の意味なんです。

つまりこのエミシ村に住む人々は、
設定的にはあの有名な蝦夷の族長
阿弖流爲(アテルイ)の子孫であるという考察も
ここからできるのです。

古代東北の族長阿弖流爲

アテルイたちはもっと南で暮らしていたが、
ヤマトとの戦いに敗れたことで
エミシの生き残りたちは青森や北海道に
渡ったとされています。

また蝦夷というのは、
古来からの縄文系の自然を大切にする
自然信仰を基盤としており、

磐座(イワクラ)などといった自然を
崇拝してたことが考えられます。

古神道における岩に対する信仰=磐座(イワクラ)

またこれらの状況証拠から、
アシタカが育ったエミシ村がどこにあるのか
というのもある程度推測することができて、

✔︎蝦夷の生き残りたちは、
ヤマト政権(=朝廷)の支配から
逃れるべく北上したこと

✔︎巨石などの自然を信仰する

これらの状況から
エミシ村のモデルは青森県ということが
分かるのです。

青森県には、たくさんの縄文系の巨石信仰があることや
ヤマトからの支配から逃れるべく青森県に
移り住んだエミシの人たちがいたことは
容易に想像がつきますよね。

そして追放されたアシタカは西に旅立つわけです。

アシタカが腕に受けた呪いは、
最終的には全身に広がり、呪いによって
体全体が取り込まれてしまうという
恐ろしい呪いだったんです・・・

そこから夜遅くにひっそりと
アシタカはエミシ村を離れます。

そこからアシタカは、
巫女のおばあさんのいう通りに
西を目指します。

そこからアシタカは、

エボシ御前やジコ坊(朝廷からの使い)
犬神とその娘サン(もののけ姫)

そしてシシ神らとの
出会いを果たします。

シシガミ様

エボシは、たたら場という製鉄所
営んでおり、目の見えない人や女性であっても
働いてお金を与えたりする、たたら場の女リーダーを
やっていました。

ジコ坊は、朝廷からの使いで
シシ神の首を狙う怪しい坊さんで
その首には永遠の命につながる力
を秘めており、

それを朝廷は狙っているんだと
作品中で漏らしていました。

またエボシは、たたら場の規模を拡張するため
森を切り開く観点から犬神たちとの争いに
明け暮れていました。

そして、その犬神とその娘として
育てられていたのが「サン」こと
もののけ姫でしたよね。

もののけ姫、サン。

サンや犬神たちからしたら
急に住んでいる森を破壊されるので
「なんで俺らの住処勝手に破壊してんの?!」
という感じに敵対しています。

アシタカはサンに惹かれる自分もある。

同じ人間だからこそエボシの気持ちを理解できる。

「人間と犬神たちとは共生できないのか・・・」

こうアシタカは苦悩します。


エボシ御前

そんな中、エボシやジコ坊は
シシ神の首を取るためにシシ神討伐を
行うのですが・・・ここからは作品ネタバレですが

シシ神はダイダラボッチというすごい大きな形になり
アシタカが取れた首を元のところに戻してなんとかなった。

やはり人間と自然は共生しないと
いけないよねという話になったんです。

ここで一つ考えたいのが

もののけ姫の舞台になった場所はどこ?


ということです。

つまり、シシ神の森はどこ?ということなのですが、先ほどアシタカは西に旅立ちました。

この候補の一つが、
大阪の磐船神社近辺だとされています。


磐船神社

根拠の一つとしては、犬神のモロが住んでいる磐座と
磐船神社の形状が極めて似ている
という点です。

このモロが住んでいる磐座は
磐座信仰の場所として、山の神と人間が
調和して暮らしていた跡だとされています。

しかし、人間は時が経つにつれて
自然への信仰心を忘れてしまい、
それに比例して神様たちの力も
落ちてしまってる
のが、

イノシシ神である「乙事主」(オッコトヌシ)
発言からも分かるのです。

(乙事主)
「ほれみろ!時間が経つにつれて
俺やお前もどんどん体は小さくなるし
頭もバカになる!!

最終的には俺らは、
人間に食われるだけの肉になるしか
ないんだ!!」

この乙事主の発言には、
そのような背景があるのです。

またこの乙事主は、
ジコ坊によると「鎮西」(ちんぜい)から
やってきた
とされています。

この鎮西とは、
鎌倉幕府が九州に設置した
御家人の統治機構とされていることから

乙事主は九州から海を渡って
本州にやってきたとされているのです。

他にも候補地としては、二つ存在しています。

一つは、
長野県諏訪郡

根拠は、映画で出てくるキャラクターたちの
名前と実際の地名が絶妙にリンクしている
というものです。

例えば、

長野県には「烏帽子」という地名や
「乙事」(おっこと)という地名がある

ことや

諏訪郡で採れるハナイグチというキノコは、
長野県の方言で「ジコ坊」と
呼ばれているという奇妙な一致が
あるんです・・・

また長野県諏訪郡には
諏訪大社があり、諏訪大社の御祭神である
「建御名方」(たけみなかた)は、

大国主を父として
スサノオを祖父とする
出雲族(いずもぞく)
であり、

古代出雲口伝によると出雲族は
たたらによる製鉄技術を有していた

されているんです。

また、建御名方がタケミカヅチに敗れて
諏訪にくる前に、諏訪の地は「洩矢氏」(モレヤ氏)
という一族が治めていたのですが、

この洩矢氏もまた
製鉄技術を持つ一族であることから、
長野県諏訪郡がシシ神の森なのでは
ということが推測できるのです。。

また諏訪には諏訪七石という磐座信仰の名残が
あることも根拠として言えます。

もう一つの候補地というのが
島根県出雲市周辺。

この根拠としてあるのが、
現存する島根県雲南市吉田町にある
『菅谷たたら』なんです。

この辺りは、古くから砂鉄が
たくさん出ることから

昔から「たたら」で
有名だったそうなんです。

しかもこの菅谷たたらの位置を
地図で見ると衝撃で・・・

なんと出雲大社の真南に
菅谷たたらは存在してるんです!!

しかもこの雲南市周辺には、
磐座信仰の名残がめちゃくちゃ
残っているんです!!

石神社や須我神社奥宮の夫婦岩など・・・

長野県諏訪郡と同じような共通点
至る所で見つかるんです。。

また、たたら場という場所は
単に鉄を作るだけではなく
天孫族から見て治外法権的な場所であり、

これはつまり天孫族からの
支配を受けない場所だったとされているんです。

こういう経緯で
天孫族社会からつまはじきにされた
人々を受け入れる流れ者の働く場所として
たたら場は機能していた
ということなんです。

もののけ姫の中では、
らい病患者や身売りされた女性を、エボシは
喜んで受け入れて、働かせていたことから

らい病患者たちは、
「あの人のためならここで喜んで朽ち果てる」と
エボシを神のごとく崇敬していましたよね?

つまり困った人たちが、
最後に行き着く場所がたたら場だったという
そういう共通点もあるんです。

次にアシタカに注目していきたいのですが、
ここまででもかなり内容が
ボリューミーになってきたので、

続きはpart2としてお届けいたします!

もののけ姫part2はこちらから↓↓
https://note.com/yaoyoroji888/n/naed62899e536

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