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藤田美術館〜大阪中之島美術館のハシゴ旅

思い立ってから行動に移すのは早かった。

「一人旅をしたい」そう思ってから行き先を考えた。関西方面にしようか。どうせなら美術館に行きたい。

前にNHKで特集されていた「大阪中之島美術館」を思い出し、調べてみるとそこにはロートレックとミュシャの作品があるとのこと。行くしかない!

次はハシゴ先の美術館選び。関西方面で行きたい美術館として真っ先に思いついたのは京セラ美術館だったけれど、距離があるため断念。他に何かないかな、とInstagramを彷徨い、目に止まったのは「藤田美術館」。

最近リニューアルされたらしい綺麗な外装と、ロビーで食べられるお団子&お抹茶に惹かれ、私の一人旅が決行されたのです。

藤田美術館

「大阪城北詰駅から徒歩1分」と記載されていて「やった!近い!」(当日雨が降っていた)と喜んでいました。しかしなんと、改札を出て地上に上がると徒歩1分どころか徒歩5秒という衝撃。
(大阪城北詰駅の改札から地上に出るまで、階段しかないのでスーツケースを抱える必要があります!心配な方は駅員さんに助けを呼ぶのもありかと)

ガラス張りのエントランスを潜るとスタッフの方が声をかけてくださりました。私は展示室と茶室どちらも伺おうと思っていたのですが、茶室が空いているとのことで先にそちらへ。

おいしかったお団子と抹茶

広々としていて落ち着く空間。ゆったり過ごしました。
展示室は撮影可能。(フラッシュは禁止)

東洋の美術って意外と派手で面白い、といつも思います。確か修学旅行で京都を訪れたときも思った。「建物みんな真っ赤じゃん!」って。余白を大事にすることで色のコントラストが際立つ。昔ながらの建物を地味な色味だと思っていたのは、ただ塗装が剥がれているだけだったりする。
この展示でも、仏様が赤い服を纏っていたり、1匹のライオンがどーんと構える大胆な屏風だったり、楽しませてもらいました。

仏様の背中まで見せてくれる展示方法もありがたいポイント。横から見ると、仏様は前屈みになっています。実際に人間がこのポーズを取るとバランスを崩してる前に倒れてしまう。
もともと高い場所に置かれていたんだろうな、と思わせる見せ方が素敵。

展示室を出ると庭園が広がっています。晴れの日はお散歩まで楽しめます。



大阪城北詰駅へ戻り、次に向かったのは、大阪中之島美術館。新福島で降りて向かいます。

立派な猫さんがお出迎え

お目当ては「ロートレックとミュシャ パリ時代の10年」。こちらも一部を除き撮影OK。

ロートレックは、数年前にPinterestサーフィン中に見つけて一目惚れした記憶があります。Pinterestサーフィンの可能性は無限大。
独特の手描き文字や表情筋の描き方が独特で頭から離れなかった画家です。

ミュシャに対する感想が、「絵、上手っ」という語彙力喪失状態。人体構造の安定感に、緻密な装飾。線画がはっきりしているので日本の少女漫画の作画と結びつけられるのも納得です。日本人が地味やすい作風でもあります。

ミュシャの絵のモデルは多くが女性で、女性特有の肉付き方、曲線美が描かれています。しかし、「セクシーさ」は表現されていない気がするのです。露出が多くてもいやらしくない。そのバランス感覚に感動しました。

この時代の人々を羨ましい、と思うのは、ミュシャがパッケージを描いた香水があること。推し絵師が香水ブランドとコラボしたら、もちろん買います


ミュシャとロートレックは共にポスター画が有名。宣伝を兼ねたイラストは、自分がたまに描くイラストポスターの勉強にもなるので楽しめました。人の目に留まるような文字のバランス、適度な余白、色使い。

街に彼らのポスターが並ぶ時代に思いを馳せて展示を一周しました。


それからは中之島美術館内にある「HAY」を覗いてお散歩。気になる場所にふらりと立ち寄ることができるのが一人旅の醍醐味。しっかり味わってきました。



さて、この記事を書き始めたのは五ヶ月前というのに、未だ記事を公開できずにいました。久しぶりにこの記事を振り返ってみると、忙しさで忘れかけていた記憶が蘇ります。やはり旅の記録はこうやって残していくものですね。

ちなみに、旅の記憶は忘れかけてはいましたが、藤田美術館のお抹茶とお団子の美味しさは忘れられず、この前も先輩におすすめしました。

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