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Kyoto Holiday

お使い物を購入するために京都に行ってきました。久しぶりの京都には、観光客が戻ってきたようで、少しばかり賑わっていました。美しい着物を身に纏った若い方達が街を練り歩いているのは、コロナ前の日常が戻ったように思えました。せっかちな私は早くに到着し、高島屋で商品の下見を済ませておきました。

地元民の案内人と合流し、まずはよーじやで友人の誕生日プレゼントを購入しようと出向きました。しかし考えていたものは、もう取り扱っていないとのことでした。気を取り直して、ローカルニュースで紹介されていた、よーじやのハンバーグランチを頂こうと思いましたが、案内人はお店を見つけることができませんでした。

案内人はさっさと祇園に見切りをつけて、適当にやってきたバスに乗り込みました。「詰めが甘い。予習ができてないよな。」車中で私はぐちぐちと文句を言いました。すると我関せずで「京都はバスに乗ったら、どこにでも行くよ。ハンバーグでいいよね。」と呑気なことを言います。とりあえず「ここはローマか!」とツッコミましたが、完全スルーされました。どうやら今日1日の波乱のスタートのようです。もう嫌な予感しかしませんでした。

しかし案内人は私がオーダーした店のリストをプリントアウトを手に持っているので、幾分かのやる気を認めて従うことにしましたが、バスを降りて連れて行かれたハンバーグの店は「びっくりドンキー」でした。適当過ぎる店の選定に、絶望しかありませんでした。

次に希望していたのがスマート珈琲です。漫画「昨日何食べた」の原作本で紹介されていたフレンチトーストを頂くつもりでした。しかし店の前には観光客が列を成していました。「こんなのに並ぶなんて気がしれん!!」と案内人は悪態を突きながら、足を止めることもなく通り過ぎられました。

そのまま街中を歩き、カフェに入りました。カヌレとカフェオレをいただきましたが、「こんな美味しくない珈琲を出す根性は大したもんだねぇもう2度とくることはないねぇ」とにこやかに店を後にしました。完全に京都人のペースに巻き込まれている私がいましたが、太刀打ちできないものがあります。

それでも私を案内するつもりで、私の行きたい場所のリストを持っているのだし・・・と好意的に思いましたが、ページには赤ペンでぐるぐると印をつけた自分が行きたい場所らしいページがチラリと見えました。

次にカフェの隣で開催されていた美術展に引き込まれていました。私は、策士の案内人にたくみに誘導されてここまできたことを悟りました。次にバスに乗せられ「この本を探している」とリストを見せられ、図書館の書庫で案内人の探す本を一緒に探していました。これは絶対に京都人の日常に、非日常を求めてやってきた大阪人が巻き込まれたのです。

「もう帰るから目的を果たさせろ。」と抗議をしました。結局大丸百貨店のデパ地下で一気に買い物を済ませました。幸か不幸か買い物リストのほとんどがここにありました。
最後に「これ好きやったね。」と帰りに案内人から阿闍梨餅をお土産にいただきました。京都人はうまいね。人身掌握に長けています。今日1日が阿闍梨餅でご破算になり、ほくほくとした気分で京都を後にしました。


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