流れたものは

大学生3年生のときゼミ長をしていた。

偉そうで他人を管理したい私にピッタリの立場だった。
毎日ゼミ室に顔を出し、後輩や同級生にまで
うるさい小姑のような存在。

虎の威を借る狐のように
偉そうだった。

それは置いといて、
同級生の女子に
全然、ゼミ活動をしない同級生がいた。

何なんだこいつ、
推薦で入って
全然勉強もできなくて
バイトばっかりで
イケメンの彼氏にゾッコンで
遊んでばかりの女。

と思ってた。

全然ゼミに顔出ししないので
みんなからも相手されてなかった。

みんなが集まって
作業をする機会があったのだけど

その子だけ現れなかった。

イライラした私は
先生ばりにキレ気味で彼女に電話した。

5コールくらいで彼女が出たので

開口一番、
今日の作業は一番大事な日だよ？！
何でこないの！！とキツく伝えた。

彼女が電話口で

わああああ！！と泣き出したので

えっ？泣くほど？と思ってると

赤ちゃん流れちゃったのおおお！！！

と衝撃発言されて。

経験もそこそこしかない私は
現実味がないことや
子供が流れたというショッキングな発言にパニックになり

何を伝えて切ったのかも覚えていない。

その後、教授室にいる先生に

子供が流れたと言われて今日は来れないそうですって言いながら私も泣いてしまった。

そんな20年前の話。

彼女も卒業危うかったけれど
何とか出すもの出して卒業していった。

今じゃバリバリの経営者。

子供はいない。

当時のイケメンの彼とはギクシャクして別れちゃったみたい。

勤め先で出会った30歳上の方と結婚して
お互いに経営者やってる。

いろんな出会い、別れがあるんだな

彼女のことを大学時代は馬鹿にしてたけど
語学も一から勉強して留学したり
経営とは、おもてなしとはなにかと
様々なことを旦那さんを通じて学んだ彼女は今一番輝いているように思う。

人は一面じゃないんだな。

彼女とは何年かに一度会うような感じやけど今まで繋がってるっていうのはありがたい話だね。

私も現実見ながら夢を叶えていきたい。

とりとめのない話でした。

おわり。