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「ヨコハマメリー学」への誘(いざな)い

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2018年12月12日発売の『白い孤影 ヨコハマメリー』(ちくま文庫)をより深く読み解く上でのヒントをまとめてみました。 宮崎駿の映画『風の谷のナウシカ』を論じた『ナウシカ論』… もっと読む
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2019年11月の記事一覧

考えるきっかけを手渡す本と娯楽のための読書のギャップ

世の中には2種類の本がある世の中には2種類の本があると思う。あるいは本を書く動機は、大きく二つに分けられると言い換えても良い。 1.読者を楽しませるための本 2.著者の考えを広めるための本 厳密に考えれば、教科書や参考書、それからハウツー本のように「学ぶための本」も存在するだろう。しかしここでは、こうした本もあえて「2」に分類してしまおう。 なぜなら「2」は、書き手が持っている知識をシェアするための本、読者が学ぶための本だからだ。 一見しただけで1か2かが分かりやすい本