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「FM802」へのラブレターを夜中に書きました

ここ数年でようやく趣味っぽい趣味を自覚するようになった。

「趣味はラジオです」

なぜ自覚できたか。わざわざラジオをつけて聴いているから。

「ラジオって聴く?」

「聴かへんなー」

今まで多くの人から、そう答えられてきた。

ラジオってどこで耳にするかな、と考えてみる。僕の体験で言えば、車に乗ったら流れていたり、昔ながらの食堂に入ったら店主が新聞眺めながら流していたり、タクシーに乗ったら聴いたこともない演歌が流れていたり。

とはいえ車でも飲食店でも、自分の好きな曲とか、アルバムとか有線を流しているパターンが多いわけで。

それでも僕はわざわざラジオをつけて聴いている。ラジオが好きだから。いつも聴いているのはFM802。これは関西のFM局。無料アプリ「radiko(ラジコ)」でプレミアム会員になって、月額350円払ってまで関西のFMを聴いている。

だからFM802の好きな理由を語らせてもらう。これを読んで、プレミアム会員にはならなくても、ちょっとラジオ聴いてみよっかなー、とりあえずradikoダウンロードしよっかなー、と思ってくれる人が1人でもいたらうれしい。その1人にウザいくらいの熱量で伝えようと思う。

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802が好きな理由1 ほぼ生放送**

これ、ほんまにすごいこと。802では日曜日の深夜を除いて、1週間の番組のほとんどが生放送でオンエアされている。これテレビではありえないし、他のラジオ局でもここまでの生放送の割合はないと感じる。生放送の何が良いかって? これがラジオの好きなところでもあるんやけど。

そもそもラジオ番組って、いろんな企画があって、スポンサーがついていて、ゲストが来てというふうにさまざまあるけど、大きな特徴としてリスナーからのリクエスト&メッセージによって成り立っているところが大きい。

「土曜日だけど休日出勤してがんばります」「テンションを上げたいので、元気が出るこの曲をリクエストします」みたいなリスナーのメッセージをDJが紹介してリクエスト曲が流れる。しかもリスナーに刺さるメッセージを添えてくれるわけ。「このあとも元気にいこう!」みたいな。

これ、自分が同じような状況で聴いていたら、「ああ、同じように今日がんばっているひといるねんなあ」とか、「わかるー! この曲むっちゃテンション上がる! 懐かしい! 」みたいな気持ちになるわけですよ。これは生放送ならではの感覚。

自分のリクエストやメッセージが紹介されようものなら、それはもうやる気満々になる。紹介されたら、僕の場合は何回もタイムフリー機能を使って、自分の投稿が読まれたところをリピートしている。

ちなみに意外とリクエストやメッセージは取り上げてもらえる。過去にはアーティストのフェスやイベントにに3度招待された。

このフェスは802の毎年恒例の夏の行事。これはほんまに最高やった。今年はコロナで中止みたい。残念。

リクエストは、直近だと4月に1回、5月に2回僕のラジオネームを耳にした。1つの番組に投稿し続けていれば、1ヵ月経つ頃には紹介されるかも。


「曲なんて別にYouTubeで動画を見ながら聴けるやん」

「Apple Musicでもなんでもええから、ダウンロードしたら聴けるやん」


確かに。言いたいことはわかる。でもちゃうねん。それはその次でええねん。

いま自分以外の誰かがどこかで、似たような状況でがんばっている、その状況を共感しながら一緒に聴いているから良いんですよ。それで、こういう状況で聴く曲はむっちゃ好きになれる。自分の気持ちに寄り添ってくれたり、応援してくれたりする曲だから。

そこからその曲を好きになって、YouTubeで見たり、そのアーティストのファンになったりする。

生放送のリスナーとDJとつながっている感覚、番組をつくっている感覚、この共創がむっちゃ好き。

ちなみに東京にいる僕が802を聴いていて、東京のFMにチャンネルを変えようと思う瞬間がある(あくまで「思う」だけ)。実際にはトイレに行って気分転換する時間にしている(笑)。それは天気予報と交通情報の時間。これだけはなかなか有益ではない。いま東京に住んでいるのに、関西の天気予報と交通情報に詳しくなってるのはどうかと思うから。

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802が好きな理由2 とにかくいろんな曲に出会える**

もともと「このアーティストが好き」ということがなかったから、802にハマったのかもしれない。802では新旧洋邦問わず幅広い曲が流れている。

まず外せないのは、ヘビーローテーション。

802がその月毎に自信を持ってリスナーに届けたいアーティストや曲をセレクトし、1ヵ月間、各番組で毎回オンエアされる。洋楽と邦楽1曲ずつだ。

有名どころでいうと、インディーズ時代のゆず「夏色」や、まだ世に出る前のSuperfly「ハローハロー」などもオンエアされていた。802のヘビーローテーションをきっかけに全国に知られるようになったと言っても過言ではないアーティスト、曲は少なくない。

人って、有名になる前のアーティストを応援して、彼らが有名になってきたら、俺はあの頃から応援してる、みたいな優越感好きやと思う。あんまり仲良くない友達がちょっと有名になったときに、〇〇って中学校のときの同級生やねん、みたいな。

802を聴いていたらそんなアーティストや曲に出会い続けられるのがすごく良い。

それともう一つ。802が開局から大切にしてる「MEET THE MUSIC ON THE RADIO」の考え方。僕が大好きなDJ、大抜卓人さんもこう言っている。

FM802の心は「MEET THE MUSIC ON THE RADIO」です。ラジオで新しい音楽と出会い、懐かしい音楽との再会を。いつも聞いている音楽もFM802 DJのリサーチを添えて聞くと全く違った曲に。僕がFM802にハマった理由はそこにあります。

何の補足もありません。これに尽きます。

と言いながら一つ加えるとしたら、アーティストの世界観やリスナーの体験を耳にすることで、自分の感性がもうビンビンになる感覚、想像力むっちゃ鍛えられるというか。映像で見ないからこその体験ができるのも好きなところ。これは802に限らずやけど。

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802が好きな理由3 個性豊かなDJたち**

そんな802を支えるDJたちがまた素晴らしい。DJの話を聴いていると言ってもいいくらい。特に好きなのは前出の大抜卓人さん。

月曜から木曜の朝6:00~11:00の「on-air with TACTY IN THE MORNING」を担当しているDJ。

幅広い曲のセレクトはもちろん、タクティ(大抜さんの愛称)の何が好きって、アーティスト目線とリスナー目線とタクティ目線の3つを上手に表現してるなあって、感動する。

例えば最近のある日の番組オープニング。

おはようございます!お目覚めいかがでしょうか。朝から蒸し暑いね。昨夜は寝苦しい夜だったのではないでしょうか。今日も、新しい未来が始まりますから。その行く先、力強く導く1曲から今朝はスタートです…。

と番組はサカナクションの「Aoi」でスタート。

リスナーの気持ち、アーティストの想い、DJのメッセージとこの3つがわずか30秒で込められていて、この調子で5時間やるわけ。

交通情報に入る前も、「ドライバーの皆さーん!」ってドライバーが思わず振り返っちゃいそうな呼びかけの仕方とか。

タクティのこういう細かい気遣いにいちいち感動する。書いていてなんでこのエピソードをチョイスしたんやろと疑問になってきた(笑)。

選曲も構成も自分で考えているタクティの番組、一度は聴いてみてほしいな!
ちなみに僕はいまこのnoteを書きながら、サカナクション「Aoi」を改めて聴きたくなって流してるよ!

802では、毎年春にオリジナルキャンペーンソングを、802にゆかりのあるアーティストと制作するプロジェクトがあって。

毎年豪華なメンバーが集まって制作されて、802限定でオンエアされる企画。今年はこれ。

このキャンペーン、すごく良いんやけど、DJの話に戻すと、802のDJたちの雰囲気を味わえる動画がこれ。

相当マニアックになってきた。とにかく素敵なDJたちが楽しい時間を提供してくれるのが802ということ!

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802は家族のような、友達のようなFM局**

6月1日、802は開局31周年を迎えた。

この日は各番組に他のDJたちが分かれて参加。みんなでお祝いしてて、なんて良いFM局なんやと、改めてそう思わされた。たくさんのアーティストもお祝いで登場してきたし。リスナーの僕たちも番組にかかわれてうれしいなって気持ちになるねんな。

DJの中島ヒロトさんは、自身の番組「THE NAKAJIMA HIROTO SHOW 802 RADIO MASTERS」の最後、いつもこの言葉で締める。

802 RADIO MASTERS 明日もあなたと一緒です。中島ヒロトでした。さよなら。

802が身近な存在であることを象徴する言葉、いやラジオの存在を象徴する言葉やなと思う。みんなから愛されてる802をぜひ聴いてみてほしいな!リモートワークのお供にもぴったり。リクエストやメッセージを送りながら!


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