見出し画像

日本ロボット学会学術講演会オープンフォーラム ソフトロボット学の全貌を理解する--体系的テキストの上梓--(2022年9月9日)

はじめに

日本ロボット学会学術講演会は、東大で開催だったが、これに出席すると、電気学会産業応用部門大会、機械学会年次大会と合わせて3週間ぶっ続けに岡山に不在となり、参加を見送ることにした。

ただし、ロボット学会の大盤振る舞いで、2022年9月9日は、オープンフォーラムデイ、参加登録をすれば、誰でも無料で現地およびYOUTUBE視聴が可能(期間限定)となっていた。

私はムーンショット目標1の報告、ムーンショット目標3の報告、そしてソフトロボット学の3本を視聴することにした。3本は現地では重複して開催されており、YOUTUBE見逃し視聴はたいへんありがたい。

■OF1:ソフトロボット学の全貌を理解する --体系的テキストの上梓--

主催「ソフトロボティクス入門」編集委員会,新学術領域「ソフトロボット学」,共催
オーガナイザー
鈴森康一(東京工業大学),舛屋賢(宮崎大学),新山龍馬(明治大学),中嶋浩平(東京大学),清水正宏(大阪大学)
時間帯 10:00-13:00
場所 6号館61講義室 見逃配信終了
概要
本領域では,ソフトロボット学の体系化を目標の一つとして掲げ,世界標準を目指した和/洋の教科書をそれぞれ出版予定です.
このオープンフォーラムでは,12月予定の和文教科書(新学術領域「ソフトロボット学」*&日本ロボット学会監修,オーム社)出版に先立ち,編著者らがその内容におおよそ沿って,ソフトロボットに関する基礎から最新の知見まで広く解説します. また,オーム社さまのご厚意により,参加者の中から抽選で書籍のプレゼント(出版時)も計画しています.

本企画は,第40回日本ロボット学会学術講演会の一企画です.大勢の方のご参加をお待ちしています.
・ 日本ロボット学会の会員資格を問わず講演,聴講できます
・ オープンフォーラムは無料の一般公開企画で,講演者,聴講者ともに参加登録費は不要です
・ ただし,本サイトTop<参加申込>からの参加登録が必要です

2023年1月19日発売のこの本です

プログラム

司会:清水 正宏(大阪大学)
10:00- 趣旨説明および書籍発刊案内,清水 正宏 (大阪大学)

10:10- ソフトロボットの概念,鈴森 康一 (東京工業大学)

ソフトロボットの特徴として
(1)形状適応、応力分散が行える
(2)運動制御が良い加減
(3)情報処理能力を有する(物理リザバーコンピューティング)
がある。
安定な材料(機械)から不安定な材料(生物)へのシフトを具現化
身体と知能の境界がなくなる

10:30- 柔軟体モデリング,平井 慎一 (立命館大学)

エネルギー変形計算の話。一次元変形、2次元変形、3次元変形をエネルギーの観点から取り扱う。境界条件をどう決定するのかが、短い時間ではいまいちよくわからなかった。

10:50- やわらかい知能,中嶋 浩平 (東京大学)

身体を情報処理に使う「リザバーコンピューティング」の話。制御を物理系にアウトソースする。受動歩行が良い例題で、全ての概念を含んでいる。蛸の足の根元を振るだけで、多様な振る舞いが創発され、複雑な計算(シミュレーション)が可能になる。ニューラルネットは非線形であり、学習は出力の重み付けのみで行われている。

11:20- ソフトアクチュエータ

舛屋 賢 (宮崎大学)
釣り糸人工筋肉など、柔らかいロボットの紹介

11:40- やわらかいセンサ

新竹 純 (電気通信大学)

柔らかいセンサをプリントする話

12:00- 設計と製作

新山 龍馬 (明治大学)

バーとひもでロボットを作る

12:20- ソフトロボットの機能と制御

多田隈 建二郎 (東北大学)
元東京工業大学の広瀬茂男教授を彷彿とさせる、メカのアイデアマン。
数ある研究テーマの中から、ジャミンググリッパの話を紹介
ジャミング(粒、繊維、シート、数珠)で、摩擦力を測定

12:40- 質疑応答 13:00  閉会

おわりに

出版予定の書籍の章立てに沿った内容の講演会。
ROBOMECH2022のフォーラムでは、領域外の研究者の特別講演が組まれていたが、今回はすべて領域担当者による全貌が分かる内容となっていた。
各講演、時間が短すぎて、概要しか理解できなかった。詳細は、書籍を購入して読んでくださいということなのだろう。


本noteは私の備忘録ですが、自由に読んでください サポートは、興味を持ったnote投稿の購読に使用させていただきます