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必要に迫られずに後回しになる子どもの頃の夢のひとつ

高校生の頃だったか、ホームシアターを組むのは夢の1つだった記憶がある。図書館に勉強しに行った時にAV(オーディオビジュアルね)関連の雑誌を目にしたのがきっかけだった記憶がある。

お金を貯めてLDプレーヤーを買って、その後どこかで手が届くホームシアターシステムを購入しようと意気込んでいたこともあったのだが、当時の自宅は部屋の壁も薄く、14インチのブラウン菅のテレビが発する小さな音でも、自分がコンテンツを観る時間では親に「うるさいよ」って言われたりしたこともあって、スピーカー中心のホームシアターを組むことは諦めて、ちょっと高めのヘッドホンを買ったりしていた。

それから他のことに興味が移り、漠然とした願望は持ちつつも、行動に移すことはなく今に至るわけだけど、その間に動画コンテンツの視聴環境はそうした昔の願望など関係なく勝手に進歩していった。

「動くから」という理由だけで独身時代は14インチのブラウン菅テレビで済ませていたテレビは、結婚して部屋を借りたタイミングで32インチの液晶テレビになり、そこからまた10年経った後に55インチになった。子どもの頃を思えば夢のような環境だ。これでスピーカーシステムでも追加したら大分違うのだろうが。。。案外そうはならない。

自分の動画視聴スタイルが、ホームシアターを夢見ていた頃と全く変わってしまった。でかいテレビを使わないわけではないが、1人で観るときはスピーカーは使わずにBluetoothでヘッドセットにつないで観ているし、観ている動画コンテンツの総量に対する割合で言えば、スマホやタブレットで観ている時間の方が遥かに長い。

映画館のような環境への憧れがないわけではないが、それを体感できるほどのシステムを組めるほどの費用はそうかけられず、仮に組めたとしても、同じように進化している映画館の環境にはそうそう到達できる気はしない。

子どもの頃は「映画館に行く」という行為は年に数回あるかどうかの一大イベントだったが、その敷居は家にホームシアターを組むことの敷居よりも低くなったことも大きいか。

それを思うと、仮に誰かが自分のためにいつでも使えるホームシアタールームを提供してくれたとしても、映画館に行く頻度を超えられるか怪しい。とか考えてしまう。

まあでも、それでも、欲しいと思うことがあるのは理屈ではないのだろうな。こういうのは。理屈ではありえない出費が存在するのは誰にでもあるだろうし。

いつかは、とは今でも思い続けている。それが現実に可能な状況になった時に、身の回りの視聴環境が変わっている世界を想像するのは案外楽しい。

#日記 #ホームシアター

Photo by Mahler on Unsplash

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