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直売所の朝

12月の贈答用ぽんかん販売が終了し、1月になると自宅販売から直売所販売へと力点が移行します。

市内4店舗、隣町1店舗の計5店舗(直売所)に出しています。

毎朝6時半には家を出て、帰るのは9時頃になります。始めたら休むことなく、全てのぽんかんを完売するまで続きます。

直売所に持ってくる生産者の顔ぶれを見ると、ほぼ高齢者です。
わたしも前期高齢者(67歳)ですが、ここでは「若もん」です。80歳台はザラです。

朝早く野菜を持ってくる人は、みんな元気です。
元気だから持ってくるのか、持ってくるから元気なのか?
80台のSさんに聞いてみました。
「何で年金(厚生年金)もあるのに、こんげ頑張っりゃっと?」
曰く「県外の大学に通う孫の学費を出してやっとよ」
そうかと思う反面、「もう卒業したんじゃないかな?」
やっぱり、直売所に持って来ることが、楽しい、こころに張りがある、のだと確信します。

直売所の楽しみについてある人がこんなことを言っていました。
「子どものころ、毎朝ウナギぽんぽをつけ、それを上げるときの気持ち」と表現しました。
まさしく「きょうはどれだけ売れたかな?」売れれば嬉しく、売れなければ「なぜ売れなかったんだろう?」と考え頭を巡らす。
こういう頭の活性化が、歳をとっても元気でいられる秘訣なんだなぁ、とほぼ年上のみんなを見て思います。

頭の活性化の方法はいろいろあるでしょうが、私たち農業者には、元気に作物を作り、それを消費者に届ける姿勢、心意気こそ元気・長生きの秘訣だと、直売所の先輩方を見て学習しています。

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