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専門病院はスゲェ③ 講義編

ここは大学か?
まさか入院で、ハイレベルな講義を受けるとは、思わんかった!

「人類の歴史は、飢餓・怪我・感染・乏塩の闘いであった。それらに対して強い体の仕組みを持っている!」

現代人は「背広を着た縄文人だ!」

① 飢餓ー食べなくても血糖を維持する機 構 
人類が食べ物を得るのは大変であった。獲物が確実にとれる保証はなく、農耕が始まっても飢饉の連続で、飢餓は常であった。
その数百万年の進化の中で人類は、食べなくても血糖を維持する仕組みを作りあげた。血糖が下がり動けなくなると、他の動物から食べられてしまう。
そのため、アドレナリン・ステロイド・成長ホルモン等、で食べなくても血糖を上げそれに対処した。
血糖を上げるホルモンは他にもたくさんあるが、血糖を下げるホルモンは、インシュリンただ1つのみ。
このことが、糖尿病につながる。

②怪我ー瞬時に血を止める
体を防護するものがない時代において、怪我は常であった。そのため、瞬時に血を止める仕組みが進化した。
それが今、血栓症(脳梗塞・心筋梗塞)につながっている。

③感染ー優れた免疫機構
人類は劣悪な環境や感染症から身を守るため、様々な免疫を獲得した。
ところが、きれいな環境で生きる現代人には、この免疫の戦う相手がいない。
そのため、それが自分に向かう。
アレルギー、膠原病、花粉症、などがそれである。

④ 乏塩ー優れた塩分再吸収機構
森に住んでいた人類が塩分を得るのは至難であった。そのため、少ない塩分を繰り返し使い、なるだけ出さないよう、腎臓が進化した。
その塩分再吸収機構が、日本人で一番多い高血圧を引き起こしている。

まさか入院で、こうした講義を受けるとは思わなかった。
この話を聞き、今自分が向き合っている糖尿病を、高度な次元から理解でき、そのため素直な気持ちで謙虚に、この病気を治していこうという気になった。



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