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「RANGE(レンジ)知識の「幅」が最強の武器になる」

読むきっかけはいつもためになる語録をツイートしていただけるあだち先生のこのツイートだった。

SUNABACOに出会ってからたくさんの刺激をいただき、あれもこれもに興味がいってしまいとりあえず手を出してしまう。こんな中途半端なやり方でいいのかなって思っていたところだったので救いを求めてそのまま購入に至る。

どんな本なのか?恒例のChatGPTさんによる紹介を載せてみる。

『RANGE(レンジ)』は、デビッド・エプスタイン(David Epstein)によって書かれたベストセラーで、専門的な知識やスキルだけでなく、広範な知識や経験を持つことの価値について探求しています。

以下は、この本の主なポイントや内容を簡単に紹介します:

1. 専門家 vs. 一般家:現代の社会は専門家を重視していますが、エプスタインは多岐にわたる知識や経験を持つ「一般家」の価値を強調しています。
2. 遅咲きの成功:多くの成功者は、若い頃に様々な分野を経験し、その後に自分の真の興味や適性を見つける「遅咲き」であることが多いと指摘しています。
3. 多様性の力:異なる分野や背景からの知識や経験が交差することで、新しいアイディアや解決策が生まれやすいという点を強調しています。
4. 学びのアプローチ:早い段階での専門化よりも、幅広い分野での学びや経験が、長期的にはより大きな成功をもたらす可能性があると述べています。
5. リアルワールドの例:エプスタインは、スポーツ、音楽、科学、ビジネスなど、さまざまな分野の成功者たちの事例を通じて、レンジの価値を示しています。

この本は、早い段階での専門化や一つの道を追求することの重要性が強調されがちな現代社会において、多様性や幅広い知識の重要性を改めて認識するための一冊として、多くの読者に推薦されています。

ChatGPT

今回のプロンプトの書き方が良かったのかもうこれで概要レベルはOKでしょうとw
早い段階での専門化は特定の分野では役に立つことも多いが、現代のような予測不可能で正解がわからない世の中の場合、むしろ多くの経験と知識を幅広く網羅できる方が成功するよという内容と認識した。

中途半端はいけないのだが、方向性としてはこれで良いんだなと思いつつ、気になった箇所を紹介していく。400ページを超えるボリュームなので読み応えはある。

最後まで書いてみて思ったのだが、感想も引用が増えてボリュームが増えてしまった。💦
自分用としてはこれでいいのだが、この本に興味があり読んでくれようとしてくれる人には時間を浪費させてしまう可能性がある。
取り組み試行錯誤中なのでご迷惑おかけします。。。
本の紹介という意味ではここまででも良い気がしてきたのでリンク置いておきます。

就職を控えてやりたいことに悩んでいる学生さんや、私のようなジョブホッパー、今後のキャリア形成に悩んでいる方などは是非読んでみることをおすすめする。多くの事例に触れることで属性問わずあらゆる人に響くのではと思う。



第1章 早期教育に意味はあるか

成功した人たちは、ある分野で得た知識を別の分野に応用するのがうまく、また、「認知的定着」を避けるのも上手だった。(略)
つまり、外部の経験や例を活用して、もはや効果がないかもしれない従来の解決方法に依存する傾向を遮断していた。(略)
問題が曖昧で、明確なルールがない「意地悪な」世界では、「幅(レンジ)」が人生を生産的、かつ効率的にするための術となる。

本書

早期に専門特化するのではなく幅広く学び経験することで、このVUCAの時代を効率よく乗り越えていくのだなと考える。一見すると無駄に思えるような知識であってもどこで役に立つかわからない。選り好みをすることで自らチャンスを失うのは勿体ない。

第2章 「意地悪な世界」で不足する思考力

複雑で、相互につながり合い、変化する世界では、良いツールが一つあってもそれで十分ということはめったにない。(略)
フェルミ推定から学べるのは、「考え方」のほうが、事前に細やかな知識を持つことよりも重要ということだ。(略)
フェルミ推定のような幅広い思考法を少しトレーニングすれば、それは大いに効果があり、さまざまな領域に活用できる

本書

変化の激しい現代、限られた知識や今の技術はあっという間に陳腐化する。一人の人間がすべてのことを把握し続けるのは事実上不可能。であればどうするか?フェルミ推定のような考え方や新しい学びをする方法を身に着けて必要な時や場所で自らの頭で考えて行動する力がとても重要になる。

第3章 少なく、幅広く練習する効果

「訓練の幅の広さは、応用の幅の広さにつながる」。言い換えると、多くの文脈で学べば学ぶほど、学習者は抽象的なモデルをより多く構築するということだ。学習者は、これまでに見たことがない状況に知識を応用するのがうまくなる。これこそが、クリエイティビティの根幹だ。(略)
何が正しくて、何が間違っているのかはわからないし、答えは頭の中にはない。やるべきなのは、問題の解決の仕方を見つけようとすることだ。そして、50年たってようやく、すべてがつながり始める。すごく時間がかかるんだよ。でもそうやって学ぶことに意味があると思う

本書

正解がわからないのだから効率的な訓練や学びなどない。多くの対象に幅広く(そのためには浅く)アプローチすることで応用の幅も広がる。また結果は積み重ねた先にしかない。コツコツ行動し続けた結果見えてくることになるので、今は焦らず学び続ければ良いと思う。

第4章 速く学ぶか、ゆっくり学ぶか

答えを自分で考えた問題のほうが、たとえそれが間違っていたとしても、学習の効果は高かった。(略)
学習者の答えが間違っていて、その人がその答えに自信をもっていればいるほど、正しい答えを学ぶとそれが強く記憶に残るということだ。大きな誤りに耐えることが、最高の学習機会となる。(略)
自分でテストしてみてあまりにも成績がよかったら、シンプルな対応策として、同じ内容をもう一度練習する前に時間を置くことによって、テストをもっと難しくするといい。フラストレーションは学んでいない証拠ではない。むしろ、簡単にできてしまうことのほうが。学んでいない証拠だ。

本書

間違えた箇所を中心に復習することが効果的とは多くの勉強法でよく言われることだが、そもそも難易度が低い、ヒントが多いなど簡単に正解に辿り着いた問題は驚くほど記憶に残らない。一方で時間をかけて試行錯誤した問題については途中で多く間違ったとしても結果的に記憶に残るのは自身の経験としても納得である。

第5章 未経験のことについて考える方法

予期せぬ問題を前に、どれだけの幅(レンジ)のアナロジーを使えるかによって、どれだけ新しいことを学べるかが決まった。(略)
何一つ新しい発見ができなかった唯一の研究室では、全員のバックグラウンドが似ていて、批評に専門に特化しており、アナロジーがほぼ使われていなかった。(略)
「アナロジー」(類推。さまざまな事象間に共通点を見つけ出すこと)

本書

知識の幅はもちろんのこと、多様な類推をすることができなければ新しい学びにはたどり着かない。そのためにはいつも同じ場所、人に囲まれていると刺激も受けることはないし、学びもない。結果思考力も低下する。コンフォートな場所は自らの意思で抜け出さない限りそこに沈殿してしまう。だからこそ未知なるモノ・コトへの行動が必要なのだ。

第6章 グリッドが強すぎると起こる問題

スタートが遅かったからと言って、それが不利に働いたわけでもない。むしろ、スタートが遅かったことが、3人のその後の成功には不可欠だった。(略)
学生が早く専攻を決めれば、専門的なスキルをより多く身につけられる。反対に、いろいろな学問を試した後でゆっくり専攻を決めれば、就職する際に、専門分野の知識は少ないが自分の能力や性質に合った仕事かどうかを、よりはっきり感じられる。(略)
社会人が仕事の内容をがらりと変えるのは(略)よいことだ。「スキルの相当部分を失うので痛手もある。だが、仕事の内容が変わったあとは、成長するスピードが速くなる」(略)それまでの経験をもとに、より自分に合った仕事を見つけるからだ。

本書

「急がば回れ」で良いのかな?失敗から学ぶことは多い。失敗しない人生には学びも発展もない。
学生に限らず社会に出てから転職をして様々なキャリアを積むことだって自分に合った仕事に巡り会えることに繋がる。
もちろん一社の中でも様々な経験を積むことができるのならばそれで良い。一方で転職を選択し様々な経験を積むことも否定されるべきではない。
要はどちらも自分で学びに向かって行動しているかだと思う。

第7章 「いろいろな自分」を試してみる

「ここに現在の私がいて、私のモチベーションがあり、好きだとわかったことがある。ここに私が学びたいことと学ぶ機会がある。チャンスはいくつかあるけれども、現在の私に合っているのはこの中のどれだろうか。(略)
「まず行動、それから考える」(略)「それらの可能性は、実際に行動することで発見できる。新しい活動、新しいネットワークの構築、新しいロールモデルの発見によって、人は可能性に気づく」。私達は自分がどんな人間なのかを実践を通じて学ぶ。(略)
私が過去10年間にしてきた仕事の大半は、高校生の頃には存在していませんでした。(略)このような世の中で、計画をガッチリ固めてしまうのは、賢明ではありません。(略)
やってみるまでは、自分に何ができるかなんてわかりっこない。自分の才能を見つけるには、とにかくやってみることだ

本書

早い段階から目標を決めることが称賛される事が多いが、この変化の激しい時代は、その目標自体が変化や喪失することだって十分にありえる。それならば短期に自分の可能性を検証するため、より多くのことに挑戦し、自分に向いているかどうかを行動しながら考えていくことは実はとても理にかなっているのではと思う。結局試行錯誤しながら少しずつ自分の正解に近づいていくしか道はない。
あれこれ考えて何もしないよりは、まず行動だと切に思う。

第8章 アウトサイダーの強み

専門分野がいくつかに分かれ、そこからさらに細分化されていく。専門化が小さな人形の外に出られたとしても、次の少しだけ大きい人形の段階で行き詰まってしまう。(略)
組織の専門化が進み、オンラインでさまざまな情報に簡単にアクセスできるようになったため、「(新しい解決策は)業界の外側で開発されることが増えている」(略)
「大きなイノベーションというのはほとんどの場合、その問題から遠く離れた分野の人が、問題を別の角度から捉え直して、解決策を生み出している」

本書

問題を多角的に捉えることで、特定の専門分野や組織の中では出てこなかった解決策やアイディアが創出される。多様な考え方を受け入れたり身につける方が問題への解決やイノベーションは起こりやすい。やはり異なる環境との接点は持ちづづけるべきだ。

第9章 時代遅れの技術を水平思考で生かす

枯れた技術によって不十分になる部分を、ゲームボーイはユーザーにとっての使いやすさでカバーした。(略)
シンプルな技術を使うことで、横井のチームはハードウェアの軍拡競争から逃れ、ゲーム開発のコミュニティをチームに引き入れることができた。(略)
人間が物の使い方を考える際に、最もよく知っている使い方だけを考えがちである(略)
横井は若い社員に、技術をもてあそぶな、アイディアをもてあそべとアドバイスした。エンジニアになるな、プロデューサーになれとも言った。(略)中身なんかわからなくていい。(略)専門家を集めてきたらいい

本書

まさにプロダクトアウトを否定し、マーケットインの考え方を推奨する教えと理解。技術が重要なのではなくゲームで言えばユーザーにとっての使いやすさが重要。顧客中心設計を任天堂はおこなっているのでヒット商品を生み出し続けるイノベーターなのだと思う。

第10章 スペシャリストがはまる罠

多くの専門家は、たとえ間違った結果を前にしても、自分の判断に本質的な欠陥があるとは決して認めない。一方で、予測が当たったら、それは完全に自分の実力であり、専門的な能力によって世界を解明できたと言う。ひどく間違えた時には、もちろん状況は理解していたので、ある一つの事柄が違っていたら、自分が正しかったはずだと言い張る。(略)
人は自然に「自分の側」に合う理屈をたくさん思いつく。自分の考えが間違っている理由をネットで探そうとはしない。(略)
「自分の信念をうまくアップデートできる人は、良い判断ができる」(略)負けたロジックを受け入れ修正する。このことは、一つの言葉で表すことができる。「学習」だ。学習では、経験をすべて脇に置かなければならない場合もある。

本書

自分が専門家と言えるかは別にしてもSNSを使っているとどうしても自分の都合の良い情報に偏りがち。意識して自分にとって都合の悪い情報取りに行かないと偏った判断をしてしまうことになるので注意が必要。
また今まで積み上げてきたものに固執し過ぎると変化の激しい時代に学び、対応しきれなくなってしまう。柔軟さと素直さは持ち続けたい。

第11章 慣れ親しんだ「ツール」を捨てる

よく会議で起こるのは、パワーポイントのスライドをつくった人がデータを示して、みんなが目の前のデータだけを使って議論することだ。(略)
眼の前にあるものだけに頼ることの愚かさ(略)
NASAの本当の失敗は、数値に頼りすぎたことだ。(略)
いつもは信頼の置ける組織が、頼りにしている手法にしがみつき、それが原因で誤った意思決定をしてしまう

本書

どこの会社のことですかね?背広着たお偉いさんが部下が作成した資料をだけを見て判断という図式と同じようなもの。他の情報も含め俯瞰して見ないことには正しい判断はできない。
自分に置き換えてもそう。ネットで目にした情報だけを鵜呑みにすると真偽もわからずとても危険であるし、誤った判断をしてしまう。

第12章 意識してアマチュアになる

ブレークスルーが起きるのは、その道を歩き始めたが、別の道にさまよい出て、まるで今始めたばかりのようなふりをする時であることが多く、それはイノベーションと熟練のパラドックスだ(略)
その分野で仕事する人があえて問わないことに、疑問を投げかけられる(略)
現在はスマートフォンの中にすべての知識が入っている。学生たちは、人間についてのあらゆる知識が詰まった機械を持っているのに、その知識をどうやって統合すればいいのか、全くわかっていない。(略)
成功したチームを生み出したネットワークの中では、個人は組織や領域を超えて、異なるチームの間を自由に動き、新しいコラボレーションの相手を見つけていた。

本書

イノベーションを起こすには熟練が必要なわけではなく、むしろアマチュアのように自由な発想、視点が必要。
また知識の活かし方においても単なる暗記は意味がメリットが大きくなく、知識そのものよりもそれに到達できる手法、例えばネットで言えば検索する能力やGPTのプロンプトの書き方などを身につける方がよほど効率的である。
さらに自身の行動としても特定の分野や組織内にとどまらず積極的に外部へのアプローチをおこない、つながりを広げることがとても大切になる。

おわりに あなたのレンジを広げよう

自分を誰かを比べるなら、自分より若い他人ではなく、自分自身と比べよう。成長のスピードは人それぞれであり、他の人を見て遅れを取ったとは思わないことだ。あなたは恐らく、自分がどこに行こうとしているのか、まだわかっていないのだろう。だから、遅れを取ったと思っても、何の助けにもならない。

本書

良い歳した大人が未だに自分が何をしたいのかも分からずあれこれ手を出しているのはどうか?とは私が周りから思われていることだが、本書を読んで救われた気持ちになっている。むしろ多くのことに広く浅く興味を持ちチャレンジすることで、自分の幅(レンジ)を広げることにつながり、先の読めない現代においてはより強力な武器になる。周りは気にせずコツコツを多くの経験を積み上げていけば良い!

今回は読み進めるのに疲れたらそれまで読んだ箇所をnoteに吐き出すというのをやってみた。このやり方だとボリュームが多くてアウトプットまでに時間がかかることを軽減できる感触を得た。使い分けていこうと思う。

長々とお読みいただきありがとうございました。
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