"扇動されやすい群衆"になれなかった僕はどう生きれば良いのか

僕はただ、穏やかに暮らしたい。

でも、いまの日本社会を見ている感じだと、今後ますます生活はかき乱される。そんな気がしてならない。

というのは、日本には"扇動されやすい群衆"があまりにも多いと思うから。

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TVの情報を鵜呑みにする層もいれば、ツイートの表層だけで判断を下す人もいるし、もっともらしいことを言う有名人のイエスマンになる人もいる。

僕の感覚からすると「自分の頭で考えていない人」が多すぎるように思う。

でもきっとそれは正確な表現ではなくて、上記の例のような人たちも恐らく「自分で考えて判断しているつもり」なのだと思う。

要は「情報の信用度をジャッジするハードルの違い」なのだと思う。

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僕からしたらTVなんてスポンサーありきで成り立っているのだからスポンサーに不都合になる情報は流さないと思うし、140字では表現不足でその真意を知ることは出来ないと思うし、もっともらしいことを言われてもそれがきちんとロジックやエビデンスに基づいたものなのかを確かめずには支持のしようがないと思っている。

でもそれは僕のハードルであって、他のみんなが同じ高さのハードルを設けているわけではない。

「TVの言うことは正しい」と思っている人もいるし、「ツイートで自分が受け取った印象＝発信者の真意」と思う人もいるし、あやしいロジックでもそれで正しいと思う人もいる。

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恐らく僕は情報を信じるハードルが一般よりだいぶ高い。（優劣とかの問題ではなく）

だから、選挙の結果とか、コロナ下での人々の動きとか、SNSでの発信などを見ているとすごく怖くなる。僕なら信用するか否か判断出来るほどの材料が集まっていないあいまいな情報でも、なんか信用してしまっている人がとても多いから。

僕からすると「なんと"扇動されやすい群衆"なのだろう」と思ってしまうのだけれど、察するに数の論理で言えば僕がマイノリティなのであって、異端なのは僕の方だ。

そんな僕はどうやって生きていけば穏やかに過ごせるのだろうか。

この問いはかなり切実だ。

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理想を言えば、もっと一人一人が慎重に情報の精査を行う社会に日本を変えていきたいのだけれど、それを実現するには途方もない労力が必要に思われる。

また、僕がそういうアクションを起こせば、現在国民を扇動している側にとって"都合の悪い存在"になってしまうので、敵を作ることになる。

それは正直、面倒だなぁと思ってしまう。それに、そうまでする必要があるのかも疑わしい。

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なんでかというと、情報を精査しようとすればするほど判断は難しくなる。どんどんわからなくなって、自分の無知さを思い知って、時には苦しい思いをする。

それに比べたら、低いハードルでジャッジを下して生きることは非常に楽だと思う。

それで一応平和が保たれていて、そこそこの生活が出来ているのが今の日本社会なわけで、そこから抜け出すことを皆にそそのかすことが果たして正しいのだろうか。その先に幸せを見出させることが出来るだろうか。

安易に「それが正しい」とは僕には言えない。

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まぁじゃあ、日本よりも国民が一人一人考えられる国に移住すればとも思うが、確かにそれはひとつの選択肢ではある。それがどこだか知らないが。

僕は日本という国にそんなに執着はしていない。もちろんこの国に育ててもらって今なお生かしてもらっている恩義は大いに感じているが。

かといって外国に住みたいわけでもない。親のことは最期まで日本で世話をしたいと思うし、新しい言語を覚えるのは面倒だなぁとも思っている。

切実な問いを抱えながらも、非常に優柔不断な自分がいる。

それが僕の現状だ。

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と、このように何とも歯切れの悪い状態で僕の思考は日々うろうろとさまよっている。

それがダメかというと、そうでもないと思っている。自分なりの答えをこれから出していけばいいのだから。

迷ったり、決めかけたり、改めたり、様々な移ろいを肯定的に捉えていくことで、きっといずれ思いは収束されていくと思う。

結論を急ぐ必要はない。

そう戒めながら、僕は今を全うするのみである。