三菱電機ビルテクノサービスのCM
とつぜんだがわたしは三菱電機ビルテクノサービスのCMが好きだ。好きなCMの話になったときは必ず、大分麦焼酎二階堂のCMか、これと答える。
見えない時間に 見えない場所で
見えない誰かを想い、
目立たず 知られず、でも ララララ、
それで それで いいんだ。
奇妙礼太郎さんの心にぐっとくるいい声の、この応援ソングがなんとも印象的だ。
歌詞がたまらなく好きなのだが、この歌詞とビルメンテナンスに従事する人たちの仕事っぷりがすごくマッチしていて、良い。
真夜中、その姿が見えない時間。エレベーターの上やビルの屋上など、誰にも見えない場所で、彼らには見えない利用者のわたしたちの安全を想い、目立たず、知られず、でも、みんなの安全のために働くんだと。
かっこいい。いつもありがとうございます…うああ、涙で前が見えません。
縁の下の力持ちのかっこよさ
縁の下の力持ちは、本当にかっこいいと思う。縁の下の力持ち、という表現がぴったりでなくても、裏方や、生産背景や、歴史など、見えているもののうしろに想いを馳せるのが好きだ。
ロードオブザリングの本当のヒーローは、指輪を葬ったフロドじゃなくって、ずっとその横で彼を支え続けたサムなんだと思う。
レース刺繍がブランドのアイコンのようになっているあのブランド。デザイナーさんの手書きのスケッチを、レースの上に刺繍でたたく技術のある福島県の職人さん。お洋服が可愛いだけじゃなくて、その繊細な手仕事を褒めたい。もちろん、それを実現するために産地に足を運び、職人さんと話し合いを重ねる真面目なデザイナーさんのことも。
あの日フィリピンで見たココナッツの農園。そういえばココナッツウォーターかなんかが流行ってるらしいですね。ココナッツオイルも、日本だとけっこう高く売れているみたい。わたしたちが生きる死ぬには関係ないから知らなくてもいいんだけど、生きるか死ぬかでココナッツを収穫してる人たちがいたんだっけ。
こんなことって、気づかなくてもフロドが頑張る映画は面白いし、知らなくても繊細なレース刺繍のお洋服は可愛い。フィリピンの人のことを想わなくともココナッツウォーターは飲めるし、インスタ映えする。
だが、わたしはそこを無視したくない。できれば知りたいし、感謝したい。大学の先生に、物事を様々な角度から見なければならないと口酸っぱく言われたのが、身に染み付いている。
自分が、正面から見ているだけのことが全てではなくて、角度を変えると見えてくる一面もある。もちろん、角度を変えただけでは見えないこともある。自分が立ち位置を変えて見ないとわからないこともある。
気づかなくても、知らなくても生きていける。でも、裏側の、歴史の、今わたしの見ているところからは見えないことが、あるんだよなあということだけでも、私は忘れたくないんです。
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