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★仏像展★奈良国立博物館『国宝 聖林寺十一面観音 ―三輪山信仰のみほとけ』

大神神社の仏像たち同窓会!?大神神社神宮寺「大御輪寺」復活だ!!現在、神社と寺は分かれているが、歴史的には神社と寺で1セットであった時代のほうが長い(神仏習合)!明治時代に大陸と戦うべく神仏分離令で神社と寺は分かれる。寺は経営難で仏像は売られたり、アチコチにバラバラになっていく。大神神社もその一つで、日本を代表する古社には、国宝の仏像があったのだ!!

寺の詳細は次の通りです。

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一言
 聖林寺と名を入れているが「大神神社」が妥当だと思うのだが・・。三輪山信仰を前にして欲しい・・。

▼公式HP

文化庁の方が特徴と制作背景について解説しますが、大神神社も解説!古事記なども含めて、全部説明してしまいます。。

↑変化観音が気になる方は↓大報恩寺で!同じ十一面観音でも違うタイプになっています。大報恩寺は女性的です。

東京国立博物館

奈良国立博物館

出品リストはコチラ。(https://www.narahaku.go.jp/wodpr_nh9/wp-content/uploads/2021/11/20211117_shorinji_press_list.pdf

▼感想

 量より質で勝負!!!

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前述の動画などが詳しく説明しているので以降、思ったことを書きます。
※ここからは意図的に「大御輪寺(だいごりんじ)」ではなく、「大神神社」として記す

▽聖林寺・十一面観音立像@国宝

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 寺では本堂ではなく収蔵庫に安置されており、正面からしか見えない安置方法です。見仏でのベストポイントは自分の目と仏像の目が合うところがあり、そこがその仏像のベストな見仏位置である。収蔵庫はガラスと太陽の光などが邪魔をするので扉を閉めると近すぎて目が合わない。収蔵庫の扉を開けると目が合いそうな位置があるのだが、太陽光がガラスに跳ね返りして、仏像がよく見えない。。
 今回はガラスケースなしの360度全部見せ!横と後ろからよく見た!やはり、過去の私の印象(記録)で繰り返す、観音=女性の雰囲気ではなく、ガタイのよい男性色が強いのは変わらなかった。そして横から見ると大きさの割には近くで目が合うようにデザインしている印象だった。
 そして頭上の化仏をじっくり見させていただいた。ですよね、オペラグラス必須ですね。

▽法隆寺・地蔵菩薩立像@国宝

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 正直、大神神社から法隆寺に移った仏像があったとは知らなかったですね。1868年に十一面観音菩薩立像と一緒に大神神社から聖林寺へ移され、その後、1873年に法隆寺の北室院へと移されたそうな。北室院??

▽正暦寺・日光菩薩立像、月光菩薩立像

正暦寺
 正暦寺は奈良市だが、奈良市でない気がする!?いや山里過ぎて行くのが大変だった記憶があるんですよね~。まだ酷道・険道とは言わないが、対向車が来たら融合できない細い道に慣れていなかったので、ヒヤヒヤする場所があった気がする。。
 この寺といえば、金銅「本尊薬師如来倚像@重文」と作例が少ない「孔雀明王像」と紅葉で有名ですね。夫婦共に、この日光・月光菩薩を覚えたいないんですよね・・。
 最後に、この寺は藤原氏の氏寺・氏神様である興福寺・春日大社の隣に造った巨大な宗教都市だったようです。

 おお~大神神社にもチーム薬師がいたのかな?と思わせる薬師如来の脇侍である日光・月光菩薩立像@重文が並んで、360度見れるように展示されていたのだが、これは元々のコンビじゃないぞ!と感じた。チーム薬師でもないなと。

チーム薬師(造語)
 本尊・薬師如来+脇侍・日光菩薩×月光菩薩+十二神将

 顔の表情からして違うのだが、これは金箔の残り具合で印象が違うだけの可能性もあるので、体格などを見ることにした。(例えるなら、金箔の残り具合=女性の化粧!?)

 そして、日光菩薩&月光菩薩と十一面観音立像を行ったり来たりして見比べまくる!!!結論から言うと、日光菩薩は十一面観音立像と同じお堂で安置されていた気がする。顔の表情と腰のクビレ具合、背後の衣文、仏像の立つ角度からそう判断した。となると、月光菩薩は違うお堂なのかもと思った。
 この展示会でわからなかったものが、三輪山絵図(大神神社の江戸時代の境内図)である。大神神社と大御輪寺(現在、若宮神社)はすぐわかったし、境内左側には位置的に狭井神社、桧原神社あたりかなというのが分かったのだが、現在の拝殿右側の神社仏閣がいまいち、どこだ??という感じだった。(摂社・末社はあるが寺となると・・どこだと・・。)
 専門家ではないのでわかりかねるが、大御輪寺以外の神宮寺はあっただろうと思われる。月光菩薩は、他の神宮寺だろう(と勝手に結論付けた)。

 と言いつつ、異なる仏師で制作時期が違うだけかもしれないが、この月光菩薩は、どこかのお堂の中心に安置されたはずというのは確信しており、良い仏像だ。

 と書きつつ、そもそも十一面観音立像の脇侍に日光・月光菩薩はないよなと・・家で気づく。。展示会も十一面漢音立像の脇侍とは言っていないし。。(自爆)

 話を戻して、これを書いていて気づいたことがある。この月光菩薩だが、出雲と繋がっていないかと!?というのは言いすぎかな・・。さあ~2022年9月以降に確認しに行こう!!佛谷寺の仏像たち来ないかな・・。

 大神神社の祭神はオオモノヌシことオオクニヌシだし、出雲の仏像が流れてきていたら、もっと面白い!!

▼参考:現在の大御輪寺

 三重塔はないですが、仏堂は現存する。現在は出雲系で疫病をおさめるべくオオタネコを祀る大直禰子神社になっている。

▼おまけ(その他の人の紹介などリンク)

 聖林寺の説明です。受付の方が説明していると思いましたが、住職だったとは。。(間違っていたらすみません。)

仏師が語る!

 私がこの仏像を見た時に大陸の匂いを感じた。(これは日本で制作したが、渡来人が関わっているのかもという意味あいです。)
 数年後に滋賀の湖東三山の一つである「百済寺(ひゃくさいじ)」の秘仏・本尊を見仏したときに聖林寺風味だ!だと思ったんですよね。ということで、何?この話ということですが、2022年に百済寺で秘仏公開あります!?

▼大国主大神立像

大国さんですね。オオクニヌシと大国さんが神仏習合した。大神神社はオオモノヌシが主祭神なので、まあ~当然ですね。

▼最近収蔵庫を改善した寺と美仏たち

 あああ~どちらも国宝の十一面観音立像を安置していますね。十一面観音立像の国宝は全国で7体ですね。それはまたの機会に!

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