内面の感覚
2ヶ月ほど前から思春期に聴いていたバンドの曲を聴くことが多くなった。
ほぼ徹夜のような状態で聴く日も
数日あった。
聴きながら、思春期の羞恥心や虚栄心、
やり場のない怒りやエネルギー、
複雑な心理状態がよみがえってきた。
それはまるで年齢を重ねることで
強固になった甲殻類の殻のような
「大人」の自分を無理やり剥がされた
感覚だった。
どろどろして、不安定で、
いつ崩れてしまうかわからないような
「中の自分」が外気に触れたようで
感覚で言ったらザラザラひりつくような
言い様のない不安がつきまとった。
そんな「中の自分」で恐る恐る
仕事や家事や育児をこなしたり、
日常の風景を眺めたりしていくうちに
「中の自分」も外気に慣れてきて、
今までの殻は不要に感じた。
何だか少し身軽になった気もする。
年齢的なものや周りの変化、
仕事や人間関係のストレス…
様々なもので固くなった自分の殻と
中身のギャップに耐えられず
ひょっとしたら数日後、
数年後にはつぶれていたかもしれない
自分を想像して怖くなった。
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