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棟板金の劣化原因や修理費用を知って、早めに対処しよう!

屋根の頂上部分にある棟板金(むねばんきん)が壊れてしまった場合、すぐに対処しないと屋根の劣化、雨漏り、台風で飛ばされるなどの危険性が高まります。
今回は、棟板金の破損の原因、修理、交換に掛かる費用や期間、点検・メンテナンスのタイミングについて解説していきます。
 

重要な役目を持つ棟板金 

 台風や暴風のあとに、「屋根でバタンバタンと音がする」「屋根から板金がぶら下がっている」ということがあれば、それは、棟板金が破損した合図かもしれません。 

棟板金とは、屋根の最も高い位置、屋根材と屋根材が合わさる部分に覆いかぶせる形で設置されている部材です。
屋根材の固定と、接続部分の保護、雨の侵入防止など、大変重要な役割を担っています。

 取り付け方は、「屋根材の板金を折り曲げて棟にしてしまう工法」「事前に棟を作っておいて、後から屋根に被せる工法」があります。
前者は屋根材を現場で加工することから、職人の腕と技術がより求められる工法と言えます。

 棟板金破損の原因は釘にあり?!

 「屋根に被せる工法」の場合、棟板金が強風で飛んでしまうことが稀にあります。
その場合、棟の下の防水紙(ルーフィング)がむき出しになり、雨漏りのリスクが高まるため、出来る限り早めの対処が必要です。
 
住宅の一番高い位置にある棟板金は、気温や雨風の影響を受けやすく、板金を固定するための貫板が腐食する、釘や釘穴が錆びるといった経年劣化が起こりやすいと覚えておきましょう。
なかでも、棟板金劣化の主な原因になるのは、屋根に棟板金を固定する際に用いる釘の劣化です。
一般的に、棟板金の耐用年数は、15年から25年といわれていますが、劣化の原因となりやすい
棟板金に取り付けられた釘は、7年から10年で抜けてくるといわれています。
 
棟板金は、金属のため、暑さ寒さの影響を受けやすく、気温が上がると膨張し、下がると収縮します。膨張と収縮を繰り返し、年月が経つうちに、棟板金に取り付けられた釘が少しずつ緩み、抜けてしまうのです。
 
台風などで、棟板金が剥がれたり、吹き飛ぶ場合、気づかないうちに、棟板金の釘が緩んでいたのかもしれません。
小さな釘が大きな被害の原因にならないよう、定期的なメンテナンスを行うことが大切です。
 
 

棟板金修理の費用目安は数万程度から施工可能


 屋根の修理といえば、大規模で高額だと思われる方もいらっしゃいますが、棟板金の場合、屋根全体を修理するのではなく、棟板金の部分を交換するため、「思っていたより予算がかからなかった」という声もよく聞きます。
費用の目安は次のとおりです。
 
 <棟板金価格の目安>
棟の長さ1メートルあたり
6,000~7,000円/m程度
※複雑な形状の場合 8,000円/m程度
 
棟板金そのものの修理のほかに、足場の費用も必要になります。
(1,000円/㎡程度が目安になります)

なお、修理の期間は、1日程度と見込んでおいてください。
 

大事にならないための、棟板金の点検・メンテナンスのタイミング

 棟板金が破損すると、雨漏りや屋根の劣化の原因になります。
台風などで飛んでしまうと、棟板金自体が、通行人やご近所さんの家や車などを傷つけないとも限らず、大変危険です。
 
棟板金そのものは屋根の寿命と同じですが、前述したとおり、棟板金に用いられる釘の寿命が7年〜10年のため、7年ごとに専門家に点検してもらうことをオススメします。
自分ではなかなか見ることができないうえに、住宅の中でも、最もダメージを受けやすい棟板金。雨漏りや屋根が破損して、大きな出費とならないためにも、定期的な点検とメンテナンスを行いたいですね。
そして、大雪や強風、台風後は、下からは見えない被害があるかもしれませんので、ぜひ早めに点検してください!
 

もしもの時の対策と長持ちの秘訣

もしも台風で棟板金が飛ばされたり、破損した場合は、危険ですので、自分で確認や応急処置をせず、必ず住宅や屋根の専門家に任せてください。
保険に入っている場合は、専門家に確認してもらい、被害状況を写真におさめ、保険会社に連絡。専門家に応急処置をしてもらい、保険会社の回答が出たあと、修理工事を始めると良いでしょう。
 
修理したあとは、劣化の原因となる釘の状態を、7年を目安に確認し、メンテナンスを行いましょう。釘が抜けないようにしたい方には、ビス留めをしてもらうことをオススメいたします。
転ばぬ先の杖として、定期的に点検し、棟板金と屋根を安全に長持ちさせましょう。


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