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天官賜福 貮 第六話感想

前回の第五話から、放送が2週間空きました。これは、日本だけではなかったので制作上のなんらかの都合だったのでしょう。

それにしてもこの1ヶ月くらいの水曜日の過ごし方として、何が何でも定時で帰る→もろもろを光の速さで終わらせてお布団にin(理想は20時)→0時すぎに起きて天官賜福を見る→感想をツイート(ポスト)する という流れができていたので、この2週間の間は「水曜日の過ごし方を忘れてしまった」という感じでした。

そんな、満を持しての放送となった第六話!今回もすごかったですね〜!いや……ほんと……すごかった………。
というわけで、今回も感想を徒然と記していこうと思います。


天官賜福 貮 第六話 「万蝶、君を拯いて」

総評

毎回、この感想を書く前に何度かアニメを見ていて、その箇所の原作小説を読み返しているのですが……再現度がすごくないですか??今回も!!
正直驚きました。ここまでしっかり丁寧に作ってくださっているなんて……。
この先はどうしても改変があると思うのですが、今の幸せを噛み締めていたい、そう思わせてくれております。感謝感謝でございます。

五話、謝憐は自分が芳心国師だと認めたところで「続く」でした。このショッキングな場面で2週あくとは……!と思いつつ始まった第六話。ものすごく入りがよかったです。なぜかって、在りし日の芳心国師と郎千秋の日々からの始まりだったから!
原作小説では、このシーンは仙楽宮に禁足された謝憐の夢として出てきます。それをここに持ってきたことで、視聴者も謝憐が芳心国師ということを受け入れることができたのではないでしょうか。

ここでは、自分を助けた技を習いたい郎千秋とそれは必要ないという芳心国師が描かれます。芳心国師は幼い郎千秋に「2人の飢えた人間とそこに現れた1人」の話を聞かせ、ひとまずは納得してもらいます。あの技は自己犠牲の技だから、太子殿下である郎千秋に必要はないと。
多分、郎千秋があの技に憧れを抱いたのは”二人の剣を同時と思えるような速さで受け切るかっこよさ”に惹かれたのかなあと思うのですが、それは”郎千秋を襲った賊と謝憐の力の差がありすぎたから”というのもあったのかなあと感じています。差がありすぎたから、謝憐に怪我はなかった。それが「かっこいい!自分もやりたい!!」と思ってしまった要因でもあるのかなと。でも、戦いにおいてはそんな場面ばかりではありません。しかも、この技は自己犠牲のものであり、そんな技を教えたくはなかったというのが謝憐の本音なのかなと思っています。

そして、血の鎏金宴。
私は国主の表情に注目しました。彼の表情は怒りに満ちたものに見えて、なぜだろうと思ったのです。ここからは小説2巻の描写になるので知りたくない方はねたばれ箇所を飛ばしてください。


以下ねたばれ



国主の怒りは仙楽人に対するもので、あの表情を見たら謝憐は生かしておけないと思ってしまったのかな……と感じたのです。ようやく永安人と仙楽人がひとつの国で融合していけるところに、火種を起こしてはならないという。この作品が描かれたのは2017年ですが、現在起こっている憎悪が憎悪を呼んでいる争いに思いを馳せずにはいられません。ここで食い止めなければ取り返しのつかないことが起こる、として決断を下した謝憐を責めることはできないと思っています。花城が「誰であってもあなたより上手くはやれないはず」というようなことを言っていますが、その言葉に賛成です。つらいけども……。




ねたばれここまで


さて、場面は神武殿に戻りました。モブ神官に腹を立てつつ、「解説ありがとう」と思うなど複雑な心境になりながらも話は進んでいきます。
謝憐は「下界に追放してほしい」と告げ、それに周りの神官が衝撃を受けていましたが、思えばこの800年の間、圧倒的に多くの時間を下界で過ごしてきた謝憐にとっては今や下界の方が暮らしやすいのかもしれません(泣ける)。
天界ではひそひそと噂され、疫病神といわれ、なんだか面倒くさいことばかりですもんね……。ここで千秋が「実力で飛昇したんだろう、決闘するだけでいい」って言っているのはやっぱり芳心国師の弟子だなあと思います。基本、いい子なんですよほんとに……。

そして風師さまですよ!!
ほんっっっと〜〜〜にこの人は事柄の真実を見極める力がある。自分の目で見て感じたことに自信があるからなのだろうなと思うけど、そう感じたら誰もが反対してもひとりだけ賛成できる強さがある。大好きです。一緒に過ごした日数は短いけれど、謝憐の本質を分かってくれる数少ない神官です。彼が話すと本当に爽やかな風が吹き抜けるようだわあ。

そして突然割り込んできた裴茗に笑う。まだ小裴のことでグチグチしてるし(笑)。笑い事でもないんですけど笑っちゃう、なぜなら裴茗だから。小裴は運に恵まれていないのではなくて自業自得なので……。

周りでそんなこんなしている間も殿下が穏やかでなんだか悲しい……達観しているともいえるのでしょうか。自身では貶謫される覚悟をしているからなんだろうなあ。せつない。

漬物壺のくだり、笑いました。そりゃあ思いますよね、なんで漬物壺??って(笑)。ともかく、頼れる風師さまにお願いできたのでよかったです。
君吾の部下に連れて行かれる殿下を見つめる悲しそうな風師さま、風信慕情の複雑そうな表情、よかったですね〜〜!アニメの表現力、ほんとうにすごい。風信は心配が強く出ているんですけど、慕情は……「複雑」としか言いようがなく……上手いなあ上手いなあ。

仙楽宮、内装まで以前のままとかで君吾の愛の重さが計り知れませんね。だって800年前のことなのに……すごいよ!君吾さん。

そんなことより殿下が気にしているのは三郎のこと。言ったら三郎のことだけを気にしていますよね……。
「一生かけても必ず」弁償する、と心に誓う殿下。プロポーズか???三郎のことを思っている殿下がいつもよりお可愛らしく見えたのは気の所為ですかね?????賽を振っても、もう六は出ず、それも少しの寂しさを感じさせます。

そんなときに現れたのが慕情さん。まず「私が来てすいませんね!風信なら来ませんよ!!」みたいなこと言う慕情が慕情だしその直後に風信が来るの、毎回新鮮におもしろくて好きです。
なんだかんだで上等な薬をくれる慕情、殿下に対してまったく嫌味がきかない慕情、鎏金宴について興味津々で思わずゲーセワな表情になってしまう慕情……ほんと〜にこの人はね、愛されるべき人なんですけど、いかんせん不器用すぎる。早く素直になりなよ〜って言ってあげたい。
慕情に関しては言いたいことがたくさんありすぎるんですけど、アニメが完走した暁にはオタクの早口で語りたいと思います。

それに対して風信は素直なんですよね……。ただ、慕情は風信に対しても「結局裏切ったくせに」という思いがあって、でもそれだけではない事情もあって、ああ〜〜〜となるってわけです。風信は良くも悪くも「素直」なところがあるのでいちいち茶々を入れてくる慕情に腹立っているんだろうなあ。それにしても本人を目の前にして「落ちぶれた主」とか言う慕情、遠慮がなさすぎる(笑)。
風信は風信で慕情に「下衆」とか言われているし、「見下されている」って慕情はずっと思っているし(風信は見下しているわけではないけど無意識のそれはあると思っている)、気がついたらドタバタ喧嘩になっているし、もう仲良く喧嘩しな!ですよ。ほんとこのふたりを見ているとトムとジェリー的な感覚になります。
慕情が穏やかな口調で、風信が従順で……っていうところも、成長すると手に負えない、って殿下がいうところも結構な喧嘩の真っ最中なのにほっこりしました(笑)。仙楽組、好きだなあ〜。

そしてとうとう来ました!!銀蝶!思った以上の数の多さにびっくりしました。これは万蝶だわ……。銀蝶が殿下の手のひらにのっているのを見た風信と慕情の表情も良かったですね。風信は「何ッ!!」って感じで慕情はギョッとしているの。
そしてそして、暗闇から現れて……ウワーーーッ手首を掴んで、腰に手をあてて引き寄せとる!!!!!花城!!!!!まじか!!!!!
ハァハァ……突然興奮してすいません。
ここ、原作では「手首を強く引く」というようなことしか書いていないんです。それが、まさかの、腰……腰まで……・
わたくし、天官賜福を読んでいるときに「花城、やたらと殿下の腰に手を回すじゃん……」と思っていたのですがその思いがここでも味わえるなんて思っていなかったのでテンション爆上がりしました。
もしかしたらどこかのシーンで腰に手を回すのがカットされるかもだから、できるところでは入れていこう!というスタンスなんですかね??大歓迎です!!!よろしくお願いします!!!!!

それはそれとして、腰に回した手は謎の効果音とともにスッ……と引いたのですが(あの謎の音、なに??)、これは”支えた”という大義名分を表しているのかな……?ずっと抱いているわけではないんですよ〜という検閲対策なのかもしれません。謎の音はそのアピールとか……?ってアピールってなに、って話ですが(笑)。

殿下は花城が助けに来てくれたと感じているので嬉しそう。慕情はここでは花城に向かって「人さらい」って言っているんですよ、通霊陣では「逃げた」って言ったのに……不器用さ、ここにも出てるし……。

花城が消えるときの「だったら実力で奪ってみろ」っっっかっっこよかったですね〜〜〜!手のアップから入るカット!素晴らしい〜〜大好きです。

殿下の袖を掴んでぐんぐん進む花城、通霊陣では大騒ぎになっており……。花城がここで通霊陣に入って神官を煽るの、本当に好き。煽りの天才です。「恋しかった?俺は別に恋しくないけど」とか。殿下はそれを見て「やれやれ」「三郎は本当にいたずらっ子だなあ」みたいに思ってそうなの、神官たちとの温度差があっておもしろすぎます。

この通霊陣、アニメだから演出としてあの布みたいのに映っているけど実は相手には姿は見えていないのかなあと思ったりしています。誰も姿のことについて話していないというか。これはもっと見てから確認したいですね〜。

花城が殿下の手を直接握らないのは、殿下が怪我したことに対する戒めなんですよね……?殿下に触れる資格もない!!っていう。でも、殿下は花城が手を握ってくれないことに対してさみしいな、と思っている……これは無自覚の……ってやつですよね??

最初は「助けにきてくれた」と思った殿下ですが、この花城の様子を見て「助けにきてくれるわけない、騙したり極楽坊を燃やしたりして、問い詰めに来たんだ」と思ってしまうの、す、す、すれ違い〜〜!

「なぜ謝る」の短い花城の言葉も、それに対してぎゅっと袖を握る殿下のカットも、「なぜだ」と手を強く握る花城のカットも、全部良い……。お互いがお互いにお互いを想っているからこその仕草を私たちに見せてくれることで強く伝わってくるものがあります。

原作小説を読んでいるとき、花城は殿下が怪我をすることに対して怒りの気持ちが強いと感じたのですが、アニメでは悲しみの方を強く感じます。あんなに眉毛下がっちゃって……あからさまにシュン……としてて……。さっきまであんなに悪役っぽかったのに、急にわんこだよ!殿下の前だけで見せるこの表情……せ、せつない。傷つけてしまってつらいよねえええ。

そして厄命ちゃんもぶるぶる震えて泣いている……わーーん!

というところで終わってしまいました。今回もあっという間でしたね……文章量が回を重ねるごとに多くなってしまっています。でも仕方ない。それだけ言いたいことが多すぎるから。

次回も楽しみです。「ただ一人のために」ってまたロマンチックなサブタイトル……!

放送時実況

・アバンなし!
・ワーーッ芳心国師からだ!
・千秋の声、まだかわいいまんまだ
・食べ物分ける話、あったあった
・「最初から関わるべきじゃなかったかも」って重い言葉だな
・鎏金宴、しんどいよ〜〜
・「決闘するだけでいい」っていう千秋、いさぎよい
・風師さまほんといい人だよお
・ペイwwwwおまww
・漬物壺w
・仙楽宮デッッッッカ
・君吾の愛
・「一生かけてでも」ってそれはプロポーズなのよ殿下
・この薬すごい
・慕情のかお!ゲーセワすぎる!!
・風信の沈痛な面持ち……
・「落ちぶれた主」ってよく本人を前にして言えるよ笑
・なぐったな!
・ドタバタしてるw
・銀蝶、めっっっちゃきた!!!
・かわいい、そして思った以上に多い
・手!!!!腰!!!!!!
・袖ひっぱっとる……
・ワーーーッ通霊陣に花城が
・花城がかなしいかおしておる……シュン……
・厄命ちゃ……
・えーーーーここで終わり??早!!!
・「ただ一人のために」だって!重!良い!!



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