見出し画像

天官賜福 貮 第五話感想

毎回思うし書いてもいるのですが、こんなにしっかりじっくり原作小説をアニメ化してくださっていいんですか???
今回の五話の感想を書くにあたって該当箇所の小説を読み直して本当に驚きました。

いやこれ……このペースで映像化したらシーズン何までいくんだろ?????シーズン10?大歓迎です!!そこまでとは言わないまでも、すべてのエピソードを漏らすことなく、そしてなによりつつがなくこの素晴らしい物語の終わりを迎えることができますように。
毎日殿下の祭壇(自宅にある)に祈りを捧げます。


天官賜福 貮 第五話 「芳心再臨」

総評

いやほんと……すごい、本当に原作小説まんまで……。といいつつ、実のところ違っているところもあるのですが……。

それは、前回(第四話)であった、”武器庫の上から足を踏み外した(というか床がなかった)殿下が落ちたのは、花城の上ではなかった”というところ。
あ〜〜さすがに膝の上に落ちるのはなあ、やっぱりそういう描写はだめなのかあ、なんて少しさみしく、少し納得な思いだったのですが

なんと五話で!!!!!

まさかの”殿下が花城を抱きかかえて空中をくるくると飛ぶ(その後勢いでふっとばす)”という描写に!!!

しかも。

これ、あまりに早すぎてコマ送りしないと分からないんですよ……。初見の際、「えっっなにこれどうなってるの!??もう一回見せて」と思ったので深夜にもかかわらずオンデマンド配信で一時停止しまくって確認したらこれ。

や、やる〜〜〜〜〜〜!!!
やるじゃん天官賜福制作陣の皆々様……!
天に向かって拝むばかりです。すごくないです???この方法。一見すると分からないという匠の技。まさかこんなやり方があったとは……!

その他はほぼ原作小説そのままです。すごい。嬉しすぎる。ありがたすぎていいのだろうか??いや、いい……。

殿下にふっとばされても(結構なふっとばされっぷり)「説明させて」と言われたら「待つよ」と言う花城、優しすぎんか??(殿下にだけ)
知ってたけども。

地師が鬼市に長年潜入していたことについて「大目に見てほしい」という殿下に「関わらないほうがいいこともある」と言う花城の言葉は、この先を知っている今のわたしから思うとこんなときから言っていたんだなあとハッとさせられました。しかも花城の「殿下」呼び。

花城は普段謝憐のことを「哥哥」(兄さん)と呼んでいますが、大事な場面や緊迫していてそれどころではないとき、自分の気持ちが高ぶったときなどは「殿下」と呼びます。それがわたしは大好きで……(哥哥呼びも大好き!)
今回ここで「殿下」と言ったことで、この状況の深刻さが分かります。
もう最高、最高です。ありがとうございました。(まだ序盤)

そして今回は花城が所謂”悪者”側だということを確認できたのも良かったですね。悪者で良かったとはなんぞや?という感じですが、やはり天に昇る”神官”と地に堕ちる”鬼”では正義と悪という構造になるわけです。

ですが、天官賜福はそんな単純構造ではないということがあるのですが……。
わたしは単純人間なので、天界の神官は清廉潔白、立派な人物がなるものだと思っていたのです。ですが、この物語を読み進めれば進めるほど「……あれ???」と思うことが多くなりました。いや、最初からおかしいな……?ということはたくさんあったのですが(噂好きで欲にまみれたモブ神官の存在とか)。

神官の仕事は人間の祈りを聞きそれを叶えること(大信徒贔屓とかどうかと思うけども)や、妖魔鬼怪退治です。
そして鬼は人間を誘い込んだり取り憑くなどして破滅させ、時には人間を食らう者もいる、というのが一般的。

なので、正義は神官!悪は鬼!となるわけです。
ただ、花城という鬼王はそうではないのです。なんと人間界には花城を祀っている者も多く、神官たちはその名を聞くだけで震え上がるのです。
彼は人間に危害は及ぼさず、神官に対して敵対心を持っているんですね。その理由はこの先解明されていくのですが。

というか、「すべては太子殿下のため」なのでした。なぜなら太子殿下の存在が”生きる意味”だから。正確には花城はすでにこの世の人ではないので、”存在する意味”となります。

それはそれとして、花城は鬼王であり本人もそれを自覚しています。今回は、神官vs花城という対決が見られてわたしは大満足でした。

殿下がなんとか三郎と話し合いでかたをつけたいというところで、風師は先に攻撃を仕掛けます。それは「このままでは埒が明かない」から。なのですが、アニメでは風師が攻撃を仕掛ける直前に地師の手がぴくりと動いているんです。それに風師が気づいて攻撃を仕掛けるという流れ。

これは……もしかして、潜入がバレた地師が花城に攻撃を仕掛けようとしていると思った風師が先に動いた……ということでは??
風師の親友への思い、どうにかこの状況を打破しようという心意気、素敵だなと思いました。

とか思ったんですけど、花城がすぐに自分も扇で戦闘開始。
ここでの花城を慮ってみると、どこを落とし所にしようかというところなのかなと。殿下がいるので彼らを逃がす方向ではあったと思います。でもただ逃がすのは地師の存在(スパイ行為)の名目が立たない。そこで風師扇には扇を使い、攻撃したのかなと考えたりしました。
そしてこの攻撃、殿下ヘは一切向けていないのがさすがです。でも郎蛍にはガンガン向いてましたね……それを殿下が防いでくれるという。風師は風師扇があるのでまあ致命傷にはならない、足止めくらいにしか考えていなかったんじゃないかなあ、と勝手に思っています。

郎千秋が登場してからは煽る煽る。
悪者の高笑いまで見せてくれましたね……あんなに笑うんだ……と思ってちょっとびっくりしました。
原作では「ははっと笑う」的なところだったので、皮肉的な笑いと思ったらハッハッハ!みたいな……これはこれでいいな……。

ふたりの対決は殿下に止められ、極楽坊は殿下が時間稼ぎに……と飛ばした小さな火が風師扇に煽られて大火となり、極楽坊は火に包まれます。
そのときの花城の表情!!見ましたかっっっっ!!!

ここは、原作小説だと花城の表情の描写はないんです。なぜなら視点人物が謝憐だから。
ただ燃え盛る極楽坊の中に立ち、謝憐を見つめている、というだけ。なぜなら遠すぎて花城の表情までは分からないんです。
なので、小説を読んだときからこのときの花城の想いはどんなものなんだろうと考えていました。

ここでは、殿下は郎千秋と花城の間に割り込み、ふたりの攻撃を防ぎ自分へと吸収するという技を使います。郎千秋の方はなんなく弾くことができるのですが、やはり花城はそうはいかず、殿下は弯刀厄命によって傷を追ってしまいます。

花城は、殿下が傷つくこと、特に自分を犠牲にすることを嫌います。嫌うというより、それを防げなかった自分に怒りに似た感情を持っていると思っています。なので、殿下が傷ついた後(半月関で蝎尾蛇に噛まれた後)には善月草で治療するまでは口も開かず、殿下が「なにかしたかな?」と思うほど。その後も殿下が不用意に怪我をする場面では不機嫌そうな描写が見られるのです。

そこで、今回の極楽坊炎上ですよ。
思いもよらず殿下に傷をつけてしまったという事実があり、その場に立ち尽くすことしかできない花城。
その表情は……

個人的に、最初に読んだときは悲しみでいっぱいになっただろうなと思ったんです。でも読み進めていくうちに怒り(自分と厄命)かな……とも思ってきて。

漫画では”怒り”の表情でした。そっか〜やっぱり怒り……でも悲しみもあるんじゃないかなあ、悲しみを怒りが上回っているのだな、と勝手に解釈したりしていました。

そして、今回のアニメです。
ほんっっっっと〜〜〜に楽しみにしていました。
切ないけど大好きなシーンなのですよ、極楽坊炎上。
どんな表情かな……と思ったら!!!!!!

悲しみの後、怒り。

いや〜〜〜やられた!!!!!!!!!
アニメ、すごい。
動きがあるってすごい。

どっちの表情も見れちゃった……殿下には見えなかった表情……花城の思い……うう……抱きしめてあげたい。殿下だけにしか許されませんが……。

そんなわけで、もう胸を鷲掴みされまくりました。
ありがとうございます。アニメ制作陣の皆々様。

神武殿では風信と慕情の到着が早すぎて笑いました。笑い事ではないのですが。
しかも風信はあからさまに殿下を心配しているし、慕情は殿下が芳心国師で永安国王たちを惨殺したと聞いてちょっと笑ってましたよね???そういうとこ……慕情……このこじらせという言葉では収まらない慕情の感情がほんとよいので最後までじっくり見せてほしい……。

慕情に関してはいいたいことがありすぎるのですが、それは追々。

それはそれとして簡体字版では慕情は医学を極めているというような設定がされていたので(JJ版ではただ書かれなかっただけかも)、地師を治癒しているのを見てフフフと思ったりしました。

前回大活躍だった風師さまは今回も要所要所で締めてくれました。全面的に太子殿下を信じてくれて、たった1人でも反論してくれる、こんな心強いことがありますか!しゃしゃってきた(言い方)裴茗にもズバッと言ってくれて素敵でした。天界の良心、風師青玄。

そして先に書いてしまいましたが、芳心国師のことを少し。
郎千秋は朗らかな人柄ではありますが、悲しい過去を持っています。
それは、心から信頼していた芳心国師に両親や親族を惨殺されたというもの。彼を殺し、棺にはりつけ、二度と出てこられないようにまでしています。
そんな芳心国師が目の前にいる。この衝撃は計り知れません。
芳心国師との出会いのシーンや生辰の日の場面を見て涙が出ました。
郎千秋が抱いていた憧れの人に裏切られたという思いは、いつまで経っても忘れることはないでしょう。

しかも謝憐が「自分は芳心国師」だと認めてしまった。
このまま”続く”なのがしんどい展開ですね……。

第六回は12月から!2週お休みとなります。
ああ〜〜早く見たい、でも二期終わってほしくない……という気持ちでいっぱいです。

次回のタイトルは「万蝶、君を拯いて」
タイトルの破壊力がすごい。楽しみです!!!!!!

放送時実況感想

上で感想書きすぎなので、この初見時実況感想いらないかもと思い始めてきました。でもせっかくなので記しておきます。

・極楽坊!
・武器庫!!
・エッッ 今のとこもう一回見せて
・ふたりでごろっとしてなかった?????
・今のとこもう一回……
・オープニング、本当に好き。なんなら翌日ずっと頭の中を回ってる
・「待つよ」って優しすぎ
・何か言いかけてなかった?三郎
・出来損ないの配下!!
・地師我慢強い……十年?十年だっけ??もっと長いイメージだった
・非を認める殿下
・「殿下」呼びヤバ
・ハデ扇だーーーー!!
・殿下は狙われません
・郎千秋、来てしまったか
・花城、爆笑しとる
・ああーーーッまぶしくて見えない
・もう郎千秋が暗い顔で……
・極楽坊が燃え……ちょ……激しすぎでは???
・殿下の力強いw
・わ〜〜〜ん花城、悲しい顔してた
・怒ってる
・これは……この表情は……
・殿下の剣さばきかっこいいよお〜
・厄命ちゃん泣いてる
・千秋……うう……
・功徳まかなくても来てくれるよ
・風信と慕情 早
・風信、心配してる
・風信めっちゃ心配してる 疲れてるのかな
・国師のこともう言う??はや、早い
・郎千秋の冷たい表情、つらい(かっこいい)
・風信だいじょうぶ???
・む、慕情、おま、ちょっと笑ってるやん
・ああ〜〜鎏金宴……
・え?裴??突然の裴茗
・モブ……説明はいいんだけどやめてよも〜
・君吾も大変だな
・千秋、”俺”ってなってる。前からだっけ?違った気が
・ちび千秋かわいいね
・殿下の格好あれ何w(原作チェックしたら大道芸人スタイルでした)
・憧れの国師が……うう……
・慕情、ずっとたのしそうじゃん
・千秋つらい、泣いちゃう つらいつらい
・ここで続くのはつらいなあ
・今回のエンディングはしみる
・次回??え??万蝶、君を拯いし??(拯いてでした)すごいタイトル


この記事が参加している募集

#アニメ感想文

12,511件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?