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「万葉集」私撰秀歌 歌巻2・133

「小竹(ささ)の葉はみ山(やま)もさやに乱れども吾は妹(いも)おもふ別れ来ぬれば

柿本人麿」

●整理:

小竹の葉は
御山もさやに
乱れども

吾は妹思ふ
別れ来ぬれば

●歌意:

 妻と離れて山中にある時──。

 笹の葉が、風に吹かれてざわめき乱れている。しかし、私の心は乱れることなく、別れてきた妻を一心に思っている。

●感想:

 サ音、ミ音のリズムがよく、実際に山の中で笹の葉が乱れ騒いでいる音を聞く印象を持つ。

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目次と序:
https://note.mu/yanai/n/n375976ce6891

参考文献:
岩波新書「万葉秀歌」上下巻(斎藤 茂吉)

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