「万葉集」私撰秀歌 歌巻1・64
「葦べ行く鴨の羽(は)がひに霜降りて寒き夕べは大和し思ほゆ
志貴皇子(しきのみこ)」
●整理:
葦べ行く
鴨の羽がひに
霜降りて
寒き夕べは
大和し思ほゆ
●歌意:
難波の地に旅した時──。
葦原に飛びわたる鴨の翼に、霜が降るような寒い夜は、大和の家が思い出される。
●感想:
「霜降りて」という表現が、寒い冬の情景を鮮烈に伝えてくる。
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目次と序:
https://note.mu/yanai/n/n375976ce6891
参考文献:
岩波新書「万葉秀歌」上下巻(斎藤 茂吉)
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