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「万葉集」私撰秀歌 歌巻1・18

「熟田津(にぎたづ)に船乗りせむと月待てば潮(しほ)もかなひぬ今は榜(こ)ぎ出(い)でな

額田王(ぬかたのおおきみ)」

●整理:

熟田津に
船乗りせむと
月待てば
潮も適ひぬ
今は漕ぎ出でな

●歌意:

 伊勢の熟田津で、船を出そうとして月を待っていると、明月となり、潮も満ち、船出の条件が整った。さあ漕ぎ出そう。

●感想:

 するすると最後まで流れるような言葉の調子がよい。また、言葉とともに、情景が鮮明に浮かぶ歌。

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目次と序:
https://note.mu/yanai/n/n375976ce6891

参考文献:
岩波新書「万葉秀歌」上下巻(斎藤 茂吉)

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