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ウチダメンタル予約開始です。

昨年、内田篤人選手が引退をした。内田篤人選手から内田篤人氏になった。現役期間中に内田氏と書籍写真集カレンダーなど計6作をご一緒させていただいていた私は、キャリアを総括するメモリアルなものを作らせていただきたいと考えていた。ただ、各社動きがはやい。スポーツ新聞、スポーツ雑誌の方々には、写真やインタビューの膨大なストックがある。私は指をくわえて、書店で購入するのみ。その後、内田氏は様々なテレビに出て、CMもいくつも決まって、報道番組のキャスターレギュラーまで(そつなく)務めている。そんな順調な姿を見つつ、今後内田篤人はどうなりたいんだろうか?ということも(勝手に)考えていた。監督?クラブのコーチ?GM?

内田氏は鹿島愛が強い。例えば監督をやるとしても「監督やって、いつかは監督を辞める時が来る。そしたら、そのクラブと(一定期間は)縁を切らないといけなくなるかもしれない」という考え方をするタイプなので、鹿島の監督やコーチはないのかなぁとちょっと思った。合いそうなのは鈴木満さんのようなGMかなぁと妄想したり。

内田氏はサッカーでも、今の仕事でも、万能にこなす。それがなぜできるのか?と考えた時に、やはり「メンタル」にあると考えた。現役時代から、強い、とは思わなかったけど、竹みたいだな、とは感じていた。だから、内田氏とメンタルについて分析し、それを内田さん本人にも、読んでいただいた読者にも還元できるような企画にしたいと動き出した。しなやかで優しい、彼のメンタル統制術をひとつの方法として、提案できればな、と。それが一つの集大成にもなるとも思った。

本づくりにあたり、今回は編集者の黒田俊さんに入ってもらった。KKベストセラーズ在籍時には長友佑都「体幹トレーニング20」を100万部弱まで売り、黒田博樹氏や日本ハム栗山監督などの本も作っている。私とは著者へのアプローチも違うし、お互いのいいところを融合できればと考えた。いいタッグが組めたし、構成に関しては黒田さんの色が強く出ています。

メンタルについての考え方がこの本のメインコンテンツなのだけれど、この本で読んでもらいたい項目のひとつが中田英寿氏との対談。雑誌「ゲーテ」では一部掲載しているのだけど、それはごく一部。

「正直やりたいことがまだ定まっていない」と話す内田氏に中田氏は言う。「僕もやりたいことを見つけるのに10年かかった。サッカー以外の分野でも世の中に貢献できると思いますよ。サッカーという枠の中で決めなきゃいけない理由は何ですか?」と。内田氏は唸った。

内田篤人はサッカー界において、稀有な経験を積んできた。当然、サッカー界にその経験を還元してほしいとは思うけれど、プラスαが生み出せる男だと思う。それはなんなのか?は本人も模索中の段階。目標が見つかったら、ウチダメンタル
を携えて、その目標に向かっていけると私は感じている。引き続き、彼を見続けていきたい。

最近では、大坂なおみ選手などスポーツ選手のメンタルに関する議論が活発だ。SNSの誹謗中傷も引き続き問題視されているし、自然災害で苦しんでいる方も多いのかもしれない。くわえて、このコロナ禍で生きにくさが増している人も多いと思う。そんな生きにくい今だからこそ、読んでもらいたい。そう願っています。

ウチダメンタルは8月4日発売です。
よろしくお願いします。

内田選手、改めて現役生活お疲れ様でした。

#内田篤人  #サッカー #メンタル