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漫画描く気あります?2

(トップ画像はAIで作ってみた「漫画専門学校」。なんだこれ?)
さて、自分が体調不良で漫画描く気がなくなったのを良いことに
「描く気と描く材料の組み合わせ」
を並べてみて、対策を考えていくひどく自己中心的な連載。
1 描く気がある + 描く材料がある
2 描く気がある + 描く材料が今はない
3 描く気がある + 描く材料が見つからない
4 描く気がない + 描く材料がある
5 描く気がない + 描く材料が今はない
6 描く気がない + 描く材料が見つからない
のうちあたま二つが終わったので3から続けてみましょう。早く終わらせないと、この連載のためのやる気の出し方を考える事になりそうです。

3 描く気がある + 描く材料が見つからない

前回お話ししたように「今はない」と「見つからない」の差は、「探してない」「探した結果」くらいの差だと思って下さい。
興味のあるモチーフ・テーマを深堀りする:「探して見つからない」というからには自分が探してるモチーフやテーマは一応把握してる、という前提にしますね。探して見つからないならもうちょっと探してみる。深くリサーチしてみるというのが、簡単で意外に成果の得られる方法。どのジャンルでも不思議と専門家がいてビックリするくらい深い研究をしているものです。
こういうのを進めていくと、脳みその報酬系でドーパミンがでます。知ってるのに新しいものにドンドン出会えますから。ただし、あんまり深入りすると創作する脳みそに戻れなくなるので、ほどほどで切り上げて。
トレンドを調べる:思い切って自分の拘りを捨ててみる、というのも一つの手です。 現在のトレンドや人気のテーマを調べることで、自分の作品に取り入れられるアイディアを見つけることができるかも知れません。
過去の作品を見返す: 自分がこれまでに描いた作品を見返すことで、再び取り組みたいテーマやモチーフが見つかることがあります。また過去のアイディアを発展させることも一つの方法です。石ノ森章太郎先生はこれが上手かったです。『少年同盟』(1962)を『イナズマン』(1973)に転用したり、『サイボーグ009』(1964)を『009ノ1』(1967)とパロディにしちゃったり。キャリアの浅い頃には見つけられなかったけど実は鉱脈を掘ってたってことがあるわけです。

4 描く気がない + 描く材料がある

「漫画家やってて描く気がなくなるの?」と不思議に思われるかも知れませんが、そういうことあるんです。例えば最近ある週刊誌の話が来たんですけど、週刊少年マガジンで連載した時の過酷さを思い出すと「いやぁそれはちょっとしんどいなあ」と二の足を踏んで結局断ってしまいました。そういうふうに自分の前に待ってる大変さに、描く気が失せるってことはあります。長く生きりゃあ、あります。もちろん手塚先生のように「描いても描いても描きたいモノがなくならない」って人もいるでしょうけど。ああいう特別な人を持ってきても仕方がないのです。
それでもなんとかやる気を出す方法があるものです。
インスピレーションを得る: 他の作品を見たり、自然の中を散歩したり、音楽を聴いたりしてインスピレーションを得る。新しい視点やアイディアが浮かぶかもしれません。それと意外に大事なのが嫉妬心や対抗心。これは心にストレスがかかりますが、それが創作意欲をかき立てるってことは、実際あるのです。
休息を取る: 無理に描こうとせず、休息を取ることも大切です。前の仕事で心に何らかの形ダメージ負うって事もあります。その時にリラックスして自然快癒を待つってのは良い方法だと思います。
習慣をつける:実はこれが一番お薦め。脳は一定の行動を繰り返すことで、その行動を自動化しやすくなります。つまり努力なくリラックスして行えるようになります。
漫画原作者の真樹日佐夫さんは空手道場の師範で毎日の稽古を欠かさない方でした。運動が嫌いなボクは
「毎日稽古ってしんどくはないのですか?」
とお訊きしたことがあります。
「毎日風呂に入ったり歯磨いたりするのと同じだよ。
 やらないと気持ち悪いだろう?」
と答えて下さいました。なるほど~、と思ったものです。

習慣づけるのは主に時間帯、場所です。
ボクは漫画の仕事をする時はとにかく午前中にするようにしています。追い詰められて午後まで……というのはいくらでもありますが、とにかく午前中にとりかかるようにしています。
場所に関しては、長い文章を書いたり難しいカリキュラムの組み立ては、駅前のカフェに行っています。
「ここではこういう事するんだな」
と脳みそに教えこむようにしています。


こういうこと書いてるんで、そろそろ漫画描くかなあって気分が盛り上がってきています。

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