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いただいた万年筆で写経をしてみた

賞の景品として万年筆をいただいた。名前入り。初心者向けと思われるけど、それでも私専用の万年筆。特別なもの。
昔から万年筆って憧れだったけど、実際にmy own fountain penを手にしたのは初めて。
どうやって使おうかワクワク考えたけど、金閣寺を写経してみた。

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万年筆への憧れと諦め

小学生の頃、雫井さんのクローズドノートという本を読んだのをきっかけに、万年筆に憧れ、感銘を受けた。
けど、左利き&書くこと嫌いすぎて断念した。正確には、確か、文房具屋さんで試し書きをしてみたけど、インクが出なかったのよな。
ちょっと高級感のあるとこに怖気付きながら入って手に取ったのに、うまく書けなくって、この世界はまだ早いんや。。。って受け入れられなかった失望。
今から思うとペン先の傾きが安定してなかったんじゃないかなあ。些細なことやけど、万年筆という大人の象徴に相応しくない判定を食らった気分やった。


万年筆で書いてみて

あれからだいぶ経って、少しは大人になったようで。
今回手元にあった金閣寺を写経してるうちに、不安定気味やった気持ちも落ち着いてきたし、走ってる時みたいな感覚やった。
久しぶりに文字を書いたから、最初小学生の頃のうまく字が書けないもどかしさをすごい感じた。漢字と平仮名の文字のバランスとか、ああこうやったら綺麗に書けるんやな、とか、ちょっとずつ思い出してきてる。あと、文章が心にしみていく。ここはこういう表現なんや(「妻をもらって」「子を設ける」)とか、ここは漢字じゃなくてひらがななんや(「学校からかえって」)とか、ここは古い送り仮名やな(「生れた」)とか、あーこんな漢字初めて書いたかも(「辺鄙」)とか結構楽しい。

ただ、手首がすぐ痛くなった。持ち位置が悪いのか、書き方が悪いのか、万年筆との相性が悪いのか。ちょっと重心を捉え切れていない気がする。革製品みたいに私専用の万年筆に使い込んでいくっていうお洒落なことをしたいから、この原因を探り当てて取り除きたいな。

改めて見ると、全然納得のいかない文字列だけど、自己満やからええねん。もっと使っていきたいな。



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