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[過去の話]分からないけど、最高裁判所裁判官国民審査を考えてみた

この記事は、2014/12/07 01:32のexciteブログ投稿を移した過去の記事です。

12月1日の夜、那覇市泉崎のcelloで「もう一つの投票が分からない 〜最高裁判所裁判官国民審査をどうしよう」という会を開催しました。

衆院選と同じ投票日に行われる、最高裁裁判官国民審査について、分からない人が、何が分からないのかを話そう、という会。7人の方が集まってくださいました。

その場で話された事を、簡潔にですがまとめてみました。
残念ながら写真は撮り忘れ、様子を直接お伝えできないのですが、テーブルを囲み飲み物を飲みながら、リラックスした雰囲気で話が弾みました。

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まず始めに「今日は国民審査が分かる糸口を探す集まりにしたい。何か結論を出す集まりではないし、「この裁判官には反対だ」などと決める場でもない。」という集まりのいわば趣旨を確認して、国民審査の仕組みについて資料を見ながら知るところからスタート。

その上で、参加者が思う「国民審査の分からなさ」について話しました。
その中で出た話題は、

◯「裁判官を選ぶ」難しさ。
自分にとって良い人を1人選ぶ選挙とは違って、ダメな人を探すという作業の難しさ、気分的な重たさ。
よく知らない人のことを、調べるにしても何を基準にするの?

◯裁判官なんだから、やはり裁判の判決を見るのが良い?
そもそも、最高裁の裁判官はどうやって判決を下すのか?
裁判所のこと分からない、まして最高裁なんて。

(この辺りから話しが深まり始め、ネットで調べながら話します)

◯最高裁の仕組みは?
・最高裁には15人の裁判官が居て、うち10人以上が法曹資格を持つように定められている。
 裁判官以外の人からも選ばれていて、さまざまな経歴の人がいる。
 裁判官になってからだけでなく、経歴を見るのは重要では?

・小法廷と大法廷があって、重要なものは大法廷で裁判。
 判決は全員一致の場合だけではなく、「多数意見」と「少数意見」に別れる場合もある。
 重要な裁判を行う大法廷での判決を追って、気になる判決に対して多数意見か少数意見なのかを見れば、裁判官の考え方がある程度は分かるのでは?

この他、参加者からは、
・いつも分からないと思っていたけど、それが自分だけでないのが確認できたのは良かった。
・日々忙しくて考える余裕が無くて、政治家を選ぶのすら難しい中で、身近な存在でない裁判官について考えるのは大変。
・「裁判所のことが分からない」とは言うけれど、裁判員制度も始まった今、もう少し知っておかないとね。
・裁判所自体が普段から意識しないのだから、国民審査が無かったら全く意識しなかった。それだけでも意味がある。
・国民審査自体が「国民が裁判官を信任した」という一種のセレモニーなのかもしれないが、セレモニーであるうちはある意味で健全な状況である訳で、考え続けることが必要なのでは?
・今すぐ全員を知って考えるのは難しいかもしれない。今回の国民審査で気になる裁判官を1人見つけて、今回はその1人について調べて、一種のトレーニングとして「国民審査の調べ方」を身に付ければよいのではないか。
という話題が出ました。

2時間弱の集まりでは結論が出るはずもないのですが、参加者がそれぞれが大まかな方向性や、裁判所・司法の存在を意識できたかな、という様な話が出ていたので、呼びかけて行っただけの価値はありました。少なくとも、「分からないまま今回も何となく国民審査を投票する」のだけは、参加者みなさん避けられたかと。

次の国民審査がいつかは分かりませんが、その時にも「やっぱり分からない」「分からないけど前の経験で思ったことがある」と言い合える集まりをまた持ちたいと、今から思っています。


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