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悪者ってどんな人?

帰りの会。「先生、お願いします」と司会の一言。
1日の締めくくりの話。さて、何を話そうか。

先日、担任が出張でいないクラスの帰りの会で話をした。
今年度は担任を持っていないので、前で1日を締めくくる話をするのは久々だ。さて何を話そう。

そんなときに口をついて出たのが、

「なー、悪者ってどんな人?」

皆さんの予想通り、子どもたちはポカーンである。何いってんだこの人は、と目で訴えかけてくる。よく喋る目である。

「近くの人と話してみて。」数秒ガヤガヤ。こういう無茶振りにもきちんと対応してくれるところがいいなぁと思う。

何故こんな話をしたのかを先に。
時間は少しだけ巻戻る。帰りの会の前の掃除の時間だ。

終わりの挨拶をするときに涙ぐんでいる子がいた。
この子はいろんなことに気がつき、お手伝いなど進んでやってくれる気の良い子。でもちょっとマイペースなところがある。

掃除の終わりに挨拶を班で揃って行う。
その子は雑巾掛けを最後まで丁寧にしてくれていた。
それに対して掃除を片付け、帰りの準備を済ませ、一刻も早く部活に行きたい子が「遅ぇなー…」と毒づいたらしい。
掃除を最後まで頑張ったのに、辛い言葉をかけられて思わずホロリ、ということのようだった。

こんなことがあったので、子どもたちに問いを投げかけてみたわけである。
続けてこんな話をした。

「悪者っていうのは自分だけが正しいと思っている人のことだと思うんよ。」

「例えばね、他の人の掃除のやり方が自分がしているやり方とちょっと違うときに、『何でこうしないんだよ!』って自分の「正しさ」を相手に押し付けたら、これはたとえ正しいことを言っていても何だか印象が良くないよね。」

「『自分だけが正しい、相手が間違っている』こう考え出した瞬間から、その人は悪者になってしまうと思うんだよね。」

「悪者かどうかは正しいかどうかじゃなくて、相手のことを受け入れる余裕があるかどうかで決まると思う。このクラスの人たちは正しいことができる人ばかりが集まっているから、ぜひ心に余裕を持って他の人の正しさを学んで認め合えるようになってほしいです。明日からちょっと意識してくれたら嬉しいな。ほんじゃまた明日。部活ある人は頑張ってねー。」


何につけても心の余裕って大事だよね。
そんなことを考えながら、伝えた話でした。

それでは、また。

#教育  #オープン学級通信 #ただの思いつき #帰りの会

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