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利根川・江戸川・鬼怒川・渡良瀬川・合流地点を探す16号線の旅、その3。関宿城とタカと分岐と。

関宿乳牛牧場から、関宿城を目指す。江戸川沿いの細い道を抜けると、係員が立っていて、車の誘導がある。わけもわからぬまま、誘導される方向に車を走らせる。関宿城の城郭のめのまえにあがると、おなじユニフォームの係員が奥の駐車場を示す。
そのまま止めておりる。
なんと、鷹匠のイベントをやっていた。
関宿城の裏側、江戸川と利根川が分岐する三角地帯は高台になっていて、高台のさきっぽは公園に、左手は広場になっている。
ここに、さまざまな飲食ワンボックスカーが並び、なかでやっているのは鷹匠のパフォーマンス&コンテンスト。
フライトフェスタ2021。
https://www.facebook.com/Flight-Festa-Sky-Trials-猛禽イベント-700184833452205/
こんなイベントがあるのか。。。
車もびっしり止まっていて、広島ナンバーもあったりする。全国から集まっているのだ。なにげなく、巨大な木兎を手に載せている人もいたりして、実に面白い。入場料500円。
のんびり見るのもいいけど、ここは我慢して、まずは江戸川と利根川の分岐点をこの目でみよう。広場のはじの階段で利根川のほうの川辺へと降りる。
車道が通っているが、通行止めになっていて、その先は、葦原がひろがる。ところどころ焦げているところをみると火入れをしているようだ。
ジャヤナギの疎林があって、ゴミが数メートルの高さにからまっている。洪水のときはこの数百メートルの幅のある河原がすべて水浸しになるわけだ。
頭上でひばりがやかましくさえずっている。
しばらく歩くと、道が見えた。コンクリートで固めてある。その道を進むと、そのまま利根川の川面が見えるところまで来た。左手に17号の橋が見える。
河原を歩くと、70メートルほど離れたヤナギの木の上に鷹がとまっている。野生のタカ、たぶんノスリだ。
じわじわ近づいていくと40メートルくらいの距離のところで、飛んで逃げられた。
足元は野焼きをされて泥土があらわになっている。大小さまざまなサイズの穴が空いている。おそらくクロベンケイガニの巣穴だろう。
そのまま直進して、関宿城に向かう。なかの博物館を見学するためだ。
ところが。なんと今年の1月からコロナ対策で休館だった。
ならば、現場をさらに見に行こう。
ふたたび城のある高台から、こんど江戸川と利根川の分岐点に向かうあたりを目指して歩く。
車の通らぬ車道をわたり、奥に進む道を歩く。
途中から砂利道になり、左右は枯れた葦が視界を遮る。
左手では、人の声がして、ラジコン飛行機をずっと飛ばしている。
と、目の前を金色のイタチが駆け抜ける。
道沿いには大きめのため糞がいくつもある。
たぬきだろうか。
さらに凸凹になった道を進むと、あっさり利根川と江戸川の分岐点に到達した。
分岐点では、川の水が渦を巻いている。江戸川へと向かう流れは、左巻きに戻ってきて、利根川方向へ向い、それにさからうように利根川の水の一部が逆流して三角点でぶつかる。
かなり向こうに2つの橋がみえる。手前が首都圏中央連絡道路、奥が春日部古河バイパス。
振り返ると、関宿城が見える。あきらかに江戸川の方に面している。距離も近い。
もともと、この江戸川の流れは利根川と独立して流れていた渡良瀬川につながるものだ。ここからたしか太日川になり、流山を抜け、市川国府台の目の前を通り、江戸湾に注いでいた。
利根川の流れは、家康の命を受けて人工的に掘削したものだ。
ただ、現場にたって思うのは、おそらく利根川の流れの側もそれほど標高は高くなく、小さな流れや湿原があったのかもしれない。川沿いの土手をつくるまでは、台地地形の先端にある関宿城のすぐ足元まで、川が流れることもあったかもしれない。
そんなことを考えながら、三角地点をあとにして、関宿城へ向かう。
次は、17号で利根川を渡り、平将門の本拠地、坂東へ。

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