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HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル シーズン10 個人的感想レポ【※この記事はネタバレを含みます。】

・はじめに

 2021年12月4日、芸人たちによる熾烈な戦いが幕を開けました。
松本人志発案の企画、芸人笑わせあいサバイバル「ドキュメンタル」のシーズン10がついに公開されたのです!
 事前告知にもあった通り、記念すべき10回目となる今大会は、歴代優勝者によるグランドチャンピオン大会、つまりこれまでの大会を勝ち抜いた猛者たちによるチャンピオンの中のチャンピオンを決める夢の大会です。
 というわけで、今回はその感想を述べていきたいと思います。はじめに断っておきますが、これはあくまでも個人的感想です。また、ネタバレを含んでいるため、まだ未視聴の方はご注意ください。それと、各芸人の方に対する敬称は省略しておりますので、ご了承ください。

・「ドキュメンタル シーズン10」の概要

 「ドキュメンタル」とは、動画配信サービスAmazon prime videoが配信する大人気シリーズ。松本人志に招待された10名の芸人たちが、それぞれ参加費100万円を持ち寄り、優勝賞金1000万円と芸人のプライドを賭け、密室内で自由に笑わせ合う。

 10回目となる今回は、シーズン2からシーズン9までの歴代優勝者によるグランドチャンピオン大会。チャンピオンの中のチャンピオンを決める。
 また、今大会の参加費はなし。しかし、優勝すれば賞金1000万円を獲得できる。そのため、負けても金銭的な損はしない大会となる。

 大会参加者は以下の通りだ。
※( )内はコンビ名、[ ]内は出場回数。順番は上から芸歴順。

1.山本圭壱(極楽とんぼ)[2回目]
2.ハリウッドザコシショウ[3回目]
3.くっきー!(野生爆弾)[6回目]
4.小峠英二(バイきんぐ)[2回目]
5久保田かずのぶ(とろサーモン)[5回目]
6.ゆりあんレトリィバァ[3回目]

 そして、グランドチャンピオン大会特別ルールとして、番組側がキャスティングした3名の「オブザーバー芸人」が松本ともに観戦。一人ずつ松本の合図で、部屋に入室し、いわゆる回し役としての役割を担う。ちなみにオーブザーバー芸人は笑ってもよい。
 以下3名がオブザーバー芸人としてキャスティングされた芸人たち。

1.千原ジュニア(千原兄弟)
2.藤本敏史(FUJIWARA)
3.後藤輝基(フットボールアワー)

・今大会の全体的な感想

 まずはじめに、シーズン10の全体的な感想を端的に言うと、前半はかなり面白い試合展開、しかし、後半にかけて急激に失速した大会でした!!

 前半はさすが優勝者による戦いといった感じで、怒涛の試合展開が繰り広げられます。カードもまんべんなく参加者それぞれに渡され、筆者自身わくわくしながら見ることができました。
 しかし、後半、特に第5話(最終話)でかなり失速し始めます。今までも後半にかけて場が膠着状態に陥ることは多々ありましたが、今回は目に見えて場が停滞してしまいます。
 その原因はやはり、誰もちょっとやそっとのことでは笑わないこと。その証拠に最終話では誰も退場しないどころか、誰も笑ってカードをもらうことがありません。さすが、これまで笑わずに最後まで生き残った者たちが集っているわけですから、ガードがかなり硬いのです。その中でも見てる側にとって面白いシーンは数々ありましたが、やっぱり誰かが笑ってパトランプが光るシーンがないと、番組的な面白さは少々減ってしまう感じはありますね。
 ってかこういう時こそゾンビタイムとか、助っ人システムとか生きてくるんじゃないのかなと思いました。(ボタンはあったから、もしかしたら発動してたけどカットした?もしくは発動させようとしてた?)
 前回は4時間だったからそれらのルールを発動しなかったのはわかるけど、今回はあってもよかったのではないかなと思いました。ぜひ次回からは復活させてほしいですね。

 あと、オブザーバー芸人がいたおかげで中盤からの空気が回ったので、今回このルールあってよかったなと思いました。
 ただ、松本が終盤参加したのはいらなかったかもです。いろいろ架空ハリウッドスターの名前とか大喜利振ってたけど、それって結局大喜利が強い人に振るから面白いのであって、その時残ってた人に大喜利の腕に覚えのある人がいなかったので、なにも生まれないんですよね。もし振るんだったら、ものまね古今東西とかのほうがよかったんじゃないかなと思いました。

・各出場者に対する個人的感想&最終結果

 ここからは各芸人に対する個人的な感想を最終的な結果とともに、部屋に入ってきた順に述べていきたいと思います。先にも述べた通り、あくまでもただのしがないお笑いファンの独り言なので、悪しからずや。

小峠英二
最終結果:レッドカード(退場)、1ポイント獲得

 Season2優勝者。
 久保田、くっきー!、ザコシなどの怪物がひしめき合う中で、一番サイコパスな芸をしていた男。
 パンツについてるうんこ(偽物)を食べさせたり、ペットボトルに入ったおしっこ(偽物)を飲ませたり、自分の金玉をたこ焼き器で焼いたり、正気の沙汰じゃない。でも、このアングラでど汚い笑いがドキュメンタルの真骨頂という感じでよかった。笑えるかどうかはさておき。
 ただ、カードをもらった3回の中で2回が、笑わせるために出てしまった表現での笑いというのは、少々残念ではあった。

山本圭壱
最終結果:イエローカード1枚、ポイントなし

 Season3優勝者。
 みんなにいじられたり、集中攻撃されたりしているうちはまだ面白かった(まあこれも山本発信の笑いではないが)が、後半にかけての何もできていない感じが見ていて、哀れに感じてしまった。河童のくだりとか、20歳のシュークリームの件とか、ほんとひどかった。
 もともと、前回も、学校のドッジボールでいうところの、運動神経がよくないのにたまたま最後まで生き残ってしまった小学生みたいな感じの優勝だったので、正直、今回のメンツで活躍できるとは到底思ってなかったが、その想定をも大きく下回る結果となった。
 ただ、ちょこちょこ面白い返しをしてる場面はあったし、個人的にはずっと部屋をほうきで掃いてるのが地味にわらけてきたので、前回よりは面白かったかなあと思った。

くっきー!
最終結果:レッドカード(退場)、1ポイント獲得

 Season4、Season8優勝者。
 今回の参加者の中では、ダントツでガードが弱く、あまり出し切っていない状態で退場してしまったのはもったいなく感じた。
 ただ、段々とやっぱりくっきー!の攻撃が参加者に効かなくなっている感があるのと、見てるこちら側も耐性がついてきている気がする。
 あと、これはあんまりお笑い関係ないけど、退場していくとき、「山本さん頑張ってください、大丈夫です」って山本を勇気づけてたの、くっきー!がいい人なのがにじみ出てて、すごく好きな場面。

④ハリウッドザコシショウ
最終結果:イエローカード1枚、3ポイント獲得

 Season5、Season7優勝者であり、今大会の優勝者
 文句なしの優勝でした。今回もザコシの圧倒的強さを知らしめる結果となりましたね。
 やっぱりほかの参加者と比べて、手数が多い。多少ネタの使いまわしはあったものの、最初から最後まで攻撃の手を緩めることなく、アクセル全開でやり切っていた。後半で場が停滞していた時も、ザコシの誇張モノマネのおかげで見てるこっちが退屈しなかった。
 もうドキュメンタルという場はザコシのためにあるものだといっても過言ではないだろう。

ゆりやんレトリイバァ
最終結果:イエローカード1枚、ポイントなし

 Season6優勝者。
 ポイントは取れなかったけど、Season9の時よりは面白かった。
ツイッターとかコメント欄ではあんまり評判よくないけど、誇張しすぎた乳首とか、思わず笑っちゃった。

久保田かずのぶ
最終結果:イエローカード1枚、1ポイント

 Season9優勝者。
 幻のシーズン8ほどの活躍は見られなかったものの、うまく立ち回っていたと思う。7ミリのコンドーム出してきたときは笑った。
 また、くっきー!を画像で狙い撃ちしたのは、なんかかっこよく感じた。

・個人的名シーンベスト3

第3位 ゆりやんの乳首を小峠がぶん投げる
 ゆりやんの硬いガードを崩したシーン。なんだろう。何が面白いのかわかんないけど、笑ってしまうし、すごい印象に残ってたので3位にランクイン。

第2位 ゆりやん、彼氏に「最後にち〇ち〇舐めさせて」
 ゆりやんが元カレに振られた時の話をしたシーン。その時に残ってたのがガード硬い人ばかりだったので、結果的に誰もアウトにならなかったものの、ゲラの人が誰かいたら、たぶんアウトになっていただろう。

第1位 「なたよー」
 ザコシの誇張しすぎた?TKO木下のVTR。今大会の中で筆者が一番笑ったシーン。初めて見たときは涙出るほど笑った。
 誰かも言ってたけど、後ろの風景もなんか面白い。あれ一体どこで撮影してんだろう。

・次回以降に期待したいこと

ぜひ参加者の一新を!
 最近、出場経験者が半分以上を占めていることが多かったので、ここらで全員初出場の回を作ってほしいですね。せめて、経験者は3名ぐらいに抑えてほしいです。そうすると、新鮮な気持ちで見れると思うので。

もしかしたら参加費とかいらない?
 これは別に希望ってわけじゃないのですが、スピンオフとか今大会を見てると意外と参加費なしでも行けるんじゃないかなと思いました。100万円がネックで出れてない人もいるでしょうから。
 ただそうすると毎回、どこで1000万円を捻出するのかという話になりますが、そうなるともう賞金も通常回はなしにするっていうのもありかなと思いました。そしてチャンピオン大会で優勝したら1000万円もらえるとか。

・まとめ

 個人的に今大会の総合的な面白さは全10シリーズ(シーズン0、幻のシーズン8を除く)の中で、8位でした。

1位 Season4
2位 Season5
3位 Season2
4位 Season7
5位 Season3
6位 Season1
7位 Season6
8位 Season10
9位 Season8
10位 Season9

 ただ今回も名シーンは随所にちりばめられており、ドキュメンタルファンとしてはかなり楽しめる内容だったかと思います。
 最後に、Amazonのコメント欄で山本いじめがひどいだのなんだのと批判をしている人がいますが、むしろあそこでみんなにいじられてなかったら、もっと活躍してなかったと思いますけど。
 単純に作品が面白くないっていうレビューは、納得できますが、的外れなレビューで星を一つにするのはやめていただきたいですね。
 そしてスタッフの方々には変なレビューとか気にせず、作りたいものを作っていただきたいと筆者は思っております。シーズン11の公開、心よりお待ちしております。
 最後までこの拙い文章を読んでくださり、ありがとうございました。 

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