管楽器と録音④
機材のセッティングについて(補足)
前回、PCで録音するのは超簡単ということを書きましたが、改めて読み返してみて、自分が最初につまづいたところをすっ飛ばしてしまっていたことに気が付いたので、備忘録的に書いておきます。
それは実際の録音時の機材の"つなぎ方"と音の流れのイメージ。
ギターから音楽に入った人や、DTMネイティブの人は手順がもう体に染みついているからもはや常識だと思うのですが、管楽器のプレイヤーって身体+楽器のみで奏でることが当たり前になっていて、ケーブルアレルギーというか、何なら"電気を介した音は本当の音じゃない!"とかいう猛者もいて、個人的にはこれが管楽器プレイヤーの間で録音とかがいまいち盛り上がらない原因かと思っています。
そんな私のセッティングはこんな感じです。
と言っても分かりにくいので単純に図式化。
この赤の線がパソコンから音が聞こえてくる流れ、青の線が自分の出した音がパソコンに入っていく流れです。このアナログ⇔デジタルの流れをスムーズにする機械がオーディオインターフェイスだと理解していますが合っていますかね?
私の持っているオーディオインターフェイスにはダイレクトスイッチというのが付いていて(大抵のものはついているんですかね?)マイクから入った音をPCに入れずにそのままヘッドフォンに返す機能があるんですが、まぁ我々生楽器には必要のない機能です。
この音の流れがなんとなく理解でき、実際に音を滞りなく流せるようになってからは、楽器の他にに持って行く荷物が増えたこと以外はストレスなく練習ができるようになりました。
練習場所
で、今回書こうと思ったことはその練習に行く場所のことです。
皆さんは管楽器をどこで吹いてますでしょうか?
カラオケボックス
定番ですね。私もその昔都内に住んでいた頃は、他に場所もなく近所のボックスに行ったりしました。その頃は、まだ『管楽器を練習する場所』としての認知が世の中的にもされていなくて、受け付けで『あの~、か、管楽器の練習なんですが大丈夫ですか?』とドキドキしながら行って店員さんに怪訝な顔をされたものです。
昨今の諸事情により、テレワークスペースとしても活用できるくらいなので、随分と社会的地位(?)も向上したものだと思います。
何ならカラオケの音源をバックに練習したり録音したりもできるのですが、部屋の広さによっては生音が大きすぎて耳が疲れたり、ソファの場合が多いので座って演奏するのには向かなかったりします。
音楽スタジオ
これも定番ですね。お値段はピンキリですが、どこも防音性能には疑いの余
地はなく、選挙期間中でも邪魔が入ることはありません。プンスカ!
また大抵の場合、生音の残響は限りなくデッドになっているので、私の様にシビアに自分の音と向き合う人には(!?)もってこいの環境です。
実は昔、音楽スタジオの隣に住んでいたことがあって、正直なところ夜中の重低音が気になることもありましたが、徒歩30秒でフラッと個人練習に入ることができたのは、補って余りあるメリットでした。
個人練習の狭い部屋で¥700~くらいが相場なのでカラオケボックスに比べると少し高いのが玉に瑕といったところですかね。
防音室
高いと言えばこれに勝るものはありませんが、自宅に防音室という手もあります。芸大に行っている息子さんのために工事費込み400万円くらいで広めの防音室を自宅に設置した知り合いがいます。
例のアレで学校のスタジオなども軒並み閉鎖になってしまって、練習場所に困った挙句、車で河川敷に行ったりしていたそうなのですが、ゲリラ豪雨で半水没したこと等もあり、やむなく導入となったようです。
他にもマンションで子供が大きくなって空いた部屋を、お父さんの趣味用の防音室に改造した人なんかもいますが、やはり平日も楽器を演奏できるくらいに時間的な余裕ができないともったいない感じもするので、これはある種の管楽器奏者の永遠の夢みたいなものかも知れません。
公共施設
で、そんな私が最近もっぱら利用しているのが市の公共施設です。
意外と知られていないようなのですが、昔は窓口に行って事前に申し込んでという感じだったと思いますが、いつの間にか私が住んでいる市では公共施設をネットで予約できるようになっていて、最近はだいたいどこもそうなんですかね?
さらに施設によっては何と無料のものもあって、『週末に時間が取れそうだな』というときは、ネットでささっと予約をして、練習(録音)して帰ってくる感じです。無料の施設は無料だけのことはあって建物も古めで防音性能もあまりよろしくなかったリはしますが、冷暖房完備で気兼ねなく音を出せるというだけで管楽器奏者にとっては恵まれた環境といえます。
しいて言えば楽器に加えて、PCや前々回の録音機材類を持って行かないといけないことがチョット億劫ではありますが、まぁそれも安心安全に趣味を楽しむ苦労と思えばどうということはありません。昭和なしつらえも子供の頃の音楽の授業を思い出したりして、ノスタルジックな楽しさ?を感じたり感じなかったりするので今日も行ってまいります。
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