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【メイド備忘録】はじめて行ったメイド喫茶、シャッツキステの思い出

これは2019年、私がまだメイド服を着始める前の社会人1年目だった時の事。当時仲が良かった友達と秋葉原を散策することになり、メイド喫茶に行こうという話になった。

「都内のおすすめ正統派メイド喫茶○選」といった記事を見て、秋葉原にあるロングメイド喫茶である「私設図書館シャッツキステ」に行くことに決めた。メイド喫茶なのに図書館だし、シャッツ…よく分からない名前だったけども、ロングメイドさんが居るということでワクワクで向かう。

到着

外観はメイド喫茶のイメージとは遠いカントリー風で、ガラスごしにロングメイドさんが見えて「メイドさんだっ!」となった。扉を開けるのは少し緊張した。

メイドさんにお出迎えしてもらい、窓際の席に座らせてもらった。店名のとおり店内は図書館風になっており、棚には沢山のボードゲームがしまってあった。メニューは飲み放題の紅茶に加えていくつかのお菓子があった。「メイドさんが作ったクッキー」と普通の「クッキー」の2種類があり、メイドさんが作ったほうが200円ほど高かったのが面白かった。メイドさんに聞いてみると、普通のクッキーは近くのお菓子屋さんから買い付けた美味しいクッキーだと説明してくれた。当時は社会人一年目でお金がなかったため、普通のクッキーと紅茶を注文した。

店内を見渡すと、テーブル席には1人できている常連さんらしい男性客が何名か座っていた。たまに男性客のほうにメイドさんが来て、サブカル系の雑談をしていた。私たちの席にもメイドさんが来てくれ、雑談のなかでボードゲームで遊ぶことをおすすめしてくれた。

私達が遊んだのは「ガイスター」というゲームだった。チェスや将棋のようなお互いの駒で戦うゲームだ。駒はおばけの形で、大きいおばけ、中くらいのおばけ、小さいおばけがあった。相手のおばけの駒に自分の大きいおばけの駒をかぶせて陣地を取り合うようなゲームだった気がする。単純明快なルールですぐ始めることができた。友達と白熱した戦いを3回ほど楽しんだ。その間もたまにメイドさんが遊びにきてくれた。

シャッツキステは30分ごとのチャージ制だったた。ちょうど1時間か1時間半でお店を出た。美味しい紅茶とクッキーをいただき、メイドさんのいる空間でボードゲームを楽しんで、なかなかよい時間だったと感じた。最後のお会計もメイドさんがしてくれて照れた。「ポイントカードを作りますか?」と聞かれたので、また来たいと思い作ってもらった。

シャッツキステは私がはじめて行ったメイド喫茶で、私がはじめて現実世界でロングメイドさんに出会った場所だった。

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それから年月が経ち、私が次にシャッツキステに行くことはなかった。社会に揉まれ、当時の友達とも疎遠になり、私が初めてメイド服を買って着ずに自室のトルソーで飾っていた頃。コロナ渦の影響でシャッツキステが閉店したことを知った。

もう行くことはできず、たった1回しか行ったことはないけども、シャッツキステでの時間は今でも楽しい思い出として記憶の中に残っています。


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