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【第4回セカコロ】初の競技シーンへの参加〜優勝するまでとこれから

自己紹介

初めまして。yami(@yamichase)と申します。
天才銀髪美少女カードゲーマーです。

所謂バーチャルPWという活動を細々とやっています。不定期ですがMTGAのプレイをTwitchにて垂れ流し配信しています。(宣伝)
Twitchチャンネル: https://www.twitch.tv/yami_chase

この度セカッピー様主催のMTGAオンライン大会、第4回セカッピーコロシアム(通称:第4回セカコロ)にて優勝という成績を収めることが出来ましたので、記念としてnoteに纏めようと思います。

初noteなので至らない所もあるかとは思いますが、健気なバーチャル美少女が一生懸命書いているので暖かい目で読んであげてください。

デッキ選択

本戦は2次予選を通過したTOP15+前回優勝者の計16人で争われます。多くのプレイヤーが2次予選を突破した自信のあるデッキを握ってくるはずなので、本戦のメタゲームは下のグラフ示すように3~4割がイゼット系統、残りが緑単、白単、グルール等のアグロ系統だろうということは予想が付きました。

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私はティムールトレジャー(世界選手権でDepraz選手が準優勝を収めたデッキ)をMID環境の初期から好んで使っており、セカコロ2次予選もこのデッキで通過していました。
その時のデッキリストはこちら

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私がティムールトレジャーを握っている上で感じていたデッキ相性として、

・対イゼット(ドラゴン型): 五分
・対イゼット(天啓型): 五分〜有利寄り
・対緑単: 不利
・対白単: 五分〜不利寄り、緑単よりはフェア
・対ミラー: 先手有利、サイド絡み罠重要

上記の様に考えていたため、全体としてTier上位デッキとの相性差はそこまで悪くないと感じていました。
一方、対緑単の相性差は絶望的で、

・後手を取るとマナレシオの高い生物に一方的に殴られる。
・仮に先手を取ってマグダをプレイ出来ても2/3/3の人狼に一方的に止められデッキの強みが活かされない。
・最速エシカ→レン7ムーブでほぼゲームセット。

このように環境上位に一定数存在する緑単相手との相性差が絶望的である為、ティムールトレジャーは地力があるもTier1.5止まりのデッキ、といった印象でした。

セカコロ2次予選でも全9マッチ中緑単と当たったのはわずか2マッチ、その内1マッチは先手を貰えていた為、細い針に糸を通すような当たり運で予選抜けをしていました。

一方、セカコロ本戦では少なくとも4/15の確率で緑単、更に3/15の確率で白単とマッチすることが予想されるため、このままティムールトレジャーを握った場合、およそ半分が苦手マッチになるだろうと見ていました。

そのような思考の中、私が握る事が出来たデッキはティムールトレジャー1択でした。

理由としては環境初期からマイナーアップデートを重ね続けており、デッキの理解度なら誰にも負けない自信がありました。

逆に他のイゼット系統や緑単は全く使ったことが無く、プレイ練度で他の参加者に対して大きなビハインドを背負ってしまうと考えました。

恐らく競技プレイヤーの思考として自分の推しデッキや消去法で選んだデッキを使うのはベストな択で無いとは思いますが、私にはティムールトレジャーを握るしかありませんでした。

仕方ないのでティムールトレジャーで緑単(+白単)を打倒する策を考えました。

苦手マッチの克服

苦手マッチである緑単も別に勝率0%ということは無いので、ティムールトレジャーが緑単に勝つ時のゲームパターンを抽出することにしました。

・先手を取って《月の帳の執政》や《黄金架のドラゴン》といった飛行クロックでダメージレースに持ち込む。

・後手を取っても《裕福な亭主》と《エシカの戦車》でライフを盛りつつ地上を止め、上記飛行クロックによるダメージレースに持ち込む。

大体この2パターンが緑単に勝つ時の展開で、共通項は「ライフレースで勝つ」でした。

トロール、エシカ、レン7といった1枚の除去では捌ききれない強力な生物に対してまともにやり合ってもこちら側に有利に傾く事は無く、相手より先に顔を詰めるプランが最善と感じました。

《天使火の覚醒》との出会い

少し話は遡りまして、MID環境の中期は異常なほど緑単が流行していました。(今ほど白単が流行っていなかったはず)

そのような環境の中、「緑単を《天使火の覚醒》で分からせる」という冗談半分のコンセプトの元、白t赤の緑単ガンメタデッキを作って遊んでいた時期がありました。


実際、対緑単のマッチ相性は悪くなかったのですが、環境に一定数存在する対イゼットの相性差は絶望的でランクが溶け続けた為、このデッキ自体は没案となりました。

しかし、この時の経験があったため、リミテッド専用カードと思われがちな《天使火の覚醒》もアグロ系統相手であれば構築級のパワーがある、との認識がありました。

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両面土地の可能性に気付く

話を戻しまして、
対イゼットはそこそこやれるものの対緑単に不利がつくデッキ(ティムールトレジャー)と、
対緑単だけはやれるものの対イゼットに不利がつくデッキ(白t天使火)

この2つを上手く組み合わせたら弱点を補強したデッキになるのでは…?と素人ながらに思考を巡らせました。

改めて2次予選抜を通過した際のデッキリストを見返してみると、そこそこ基本土地が多く積まれているなと感じました。

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このデッキで基本土地を進んで採用する意味合いは薄いため、両面土地を採用することでタッチ白が可能と着想しました。

面白い事にイゼット相手には両面土地を青で置き、アグロ相手には両面土地を白で置けば良い為、互いの色が干渉し合わないのも好都合でした。

イゼット系統がミシュラランド対策で《廃墟の地》を積んでくる以上、公開制の大会で基本土地を全く積まないのは自殺行為ですが、ギリギリまで絞り上げて5枚までなら両面土地を使ってタッチ白が可能と判断しました。

下手したら事故要因にしかならなそうですが「ヤスペラや宝物出せるカードもそこそこ積んでるし何とかなるでしょ!」の精神でサイドボードに《天使火の覚醒》を突っ込んだリストが完成しました。正しくMID環境における私の思考の集大成のようなデッキです。

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当然ながらこのような奇天烈な構築は世に出回って居なかったはずなのでサブミットするのは少し躊躇われましたが、自分のアイデア、閃きを燻らせてしまうのが一番の後悔、むしろセカコロ本戦がそれを証明するのに最高の舞台だと捉え、勇気を出してデッキ登録を終えました。

本戦結果

本戦のデッキ分布は以下のグラフの通りで、多少のリスト変更はあるものの大方予想通りでした。

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試合成績はこちら
R1.緑単/P×○○
R2.緑単/P×○×
R3.イゼット(天啓)/○○-
R4.緑単/D×○○
R5.白単/P○○-
R6.緑単/D×○○
R7.白単/D○○-
Final 1. イゼット(天啓)/D×○○
Final 2. イゼット(天啓)/D××-
Final 3. イゼット(天啓)/D×○○

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結果として通算成績8-2で優勝する事ができました。


驚異のアグロデッキ遭遇率75%を叩き出しましたがサイドボードの《天使火の覚醒》が何度も試合をひっくり返し、ライフレースで勝つプランを強力にバックアップしてくれました。試合を終える度に自分の選択は間違っていなかったのだと実感しました。

当然ながら楽な試合なんて1ゲームもなく、連戦に次ぐ連戦で集中力が切れてしまいミスプレイをかます事もありましたが、上手いプレイヤー達と好ゲームを繰り広げる事が出来た事、非常に嬉しく思います。

そして自分のプレーが公の場に出て豪華な実況解説陣に実況して頂けることがどれだけ光栄な事か…!YouTubeにアップされていた公式配信は何度も何度も見返してしまいました。(その度にプレミに気付き反省の日々…)

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非常に光栄なお言葉を頂くこともできました。

初めての大型大会への参加で優勝という結果を残す事ができたという事はあまりにも出来過ぎではありますが、第4回セカコロ王者の自覚を持って次回大会にも臨ませて頂きたいと思います。練習頑張ります!

サイドプランについて

このデッキはサイドボーディングが重要となるデッキですが、MID環境末期という事もあり、その点に関しては敢えて省きたいと思います。

私の場合、ある程度は事前にin, outを決めていますが結論としてサイドボーディングに正解は無いと考えているので、その場その場の直感を大事にしています。

セカコロ本戦でもお相手させて頂いたロダーシャさんが運営されているブログ(@rodasha_blog)にて私のデッキについて詳しく纏めてくださっていたので、勝手ながらリンクを貼らせて頂きます。

最後に

本大会を主催していただいたセカッピー様には本当に感謝しかありません。

1次予選はオンデマンド形式でのマッチングが可能で非常に参加の敷居が低く、私のように初めて競技大会に挑戦しようと思うプレイヤーでも参加し易かったと思います。

予選に参加するだけで素敵なTシャツが頂けるなんて本当にいったいどうなっているんだ…!

また、本戦出場にあたっては3Dアバターでの出場を快諾して頂きました。動作確認等、お手を煩わせてしまったかと思いますが快くご協力頂き、非常に感謝しています。

そのお陰もあり、史上初?のバーチャルPWが大型大会でタイトル獲得、というなかなかにセンセーショナルな結果に繋がったかと思います。

改めて、ぽっと出の私のような無名の存在に、このような素晴らしい活躍の機会を与えて頂きありがとうございました。

もしかしたら今回の優勝を機にもっとMtG界が盛り上がってくれたりしないかな…!などと勝手に思ったりしています。何か私に出来る事がありましたら喜んでご協力させて頂きたいです。

そして観戦してくださった方々のたくさんの応援のお言葉、大変励みになりました。これからも高いモチベーションでMtGをプレイしていく原動力になりました。本当にありがとうございました。

総じて、大満足の大会参加でした!という事でこのnoteを締めたいと思います。少々堅苦しい文章になってしまったかと思いますが、ここまでお付き合い頂きありがとうございます。

またね!

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