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映画ラストマイルを初日に見てきた感想まとめ。

本記事は映画「ラストマイル」のネタバレを含む記事となっておりますので、事前情報を入れたくない方は閲覧非推奨です。



お久しぶりです。岸辺やみねこと申します。皆さん夏ですね。夏ですね。夏といえば、8月、8月と言えばそうラストマイル‼️映画ラストマイルの公開ですよ!!!(うるさい)今回はラストマイルを公開初日見てきた出来たて(感じたて?)ほやほやのネタバレ感想をnoteにまとめさせてもらえればな、と言った次第で筆を取っております。あくまで個人解釈という点をご留意ください。内容がとっちらかっているかもしれませんが、どうかお楽しみいただけたら幸いです。
アンナチュラルでは法医解剖医を、MIU404では機動捜査隊の隊員を描いてきた野木さんの描くラストマイル、ほんとに緻密に綿密に、そしてとにかく丁寧に編みあげられた最高の映画でした。野木さんや塚原さんたちの言う通り、ドラマを見てなくても楽しめるな、と感じるのはもちろん何よりリアリティの高さ。これに驚きました。上記2作で描かれているのは日常生活で関わることはほぼないと言っても過言では無い職業、仕事ですが、なんせ今回のラストマイルで描かれている仕事は大きく分けると「物流」、「通販」のふたつ。インターネットが普及した今でこそ、日常生活には欠かせない存在になっている職業。そして物流と通販は我々の日常生活だけでなく、大企業から民間の小さな会社にまで溶け込んでいて、なおかつこの物流が止まってしまったらまたひとつ、またひとつと仕事が回らなくなっていってしまう職業ということ。これをどう描くか。非常に難しい問題ではあるのですが、さすが我らの野木御大。物語としてはナチュラルに。だけどちゃんと盛り上がりも忘れない。最高の脚本でした。私みたいな一般人、ましてやド素人がプロの脚本を品評するなんてもう非常に烏滸がましいのですが、アンナチュラルやMIUを描いてきた人がどんな脚本を書いて、どんな展開を用意してくれたのか。もうとにかくハチャメチャにワクワクしながら大腕振って映画館に向かいましたよ。そしていざ上映開始。物語が進んでいくにつれてま〜怪しい人がぽんぽこ出てくる。でも流石の野木御大、予想を裏切ってくれる。しかも良い方に。最高。上映終わる頃には顔面が涙でベチャベチャになってました。めちゃ泣いた。話を戻しますね。そして今回この作品、シェアードユニバースムービーと言って簡単に言うと脚本の野木さんと監督の塚原さん、プロデューサーの新井さん達が手がけてきたドラマの【アンナチュラル】と【MIU404】のクロスオーバー作品なんですね。この2作品のメンバーに加えて、ラストマイルのメンバーである満島さん演じる舟渡 エレナ(以下エレナ)、岡田さん演じる梨本 孔(以下梨本)に加えディーンフジオカ演じる五十嵐道元などなど……様々な豪華キャストによって作られている最高の映画なんですよね。んで、この映画のスゴイところ。もうとにかくキャストが豪華なんですよ。アンナチュラルチームなんて石原さとみに井浦新、市川実日子に松重豊、そして窪田正孝に竜星涼、ずんの飯尾に吉田ウーロン太、そして薬師丸ひろ子(敬略称)……とにかく豪華にも程がある。MIUチームも同様で綾野剛に星野源、橋本じゅんに前田旺志郎、金井勇太に永岡卓也、麻生久美子(敬略称)……重ねてもう一度。とにかく豪華にも程がある。こんなメンツで映画作ったらもうアカンやん。最強すぎるやん。と言った感じですよね、ほんとに。豪華なメンツのアポ取れたので、このメンバーで映画作ってください‼️なんて言われたのがあたしだったら絶対5時間を超える映画になるもん。ならんわけが無い。このメンツだもん。保証する。でもやっぱ野木先生ってすごいんだよね。そりゃプロだもん凄くねぇわけねえだろ、といったツッコミは置いておいて、上映時間なんと2時間8分。スゲェよ。こんだけの豪華メンツがいて2時間て。スゲェよほんとに。でもそれでいて2時間という短い時間で描かれる濃密な映画。こんなすごい本がかけるのか、と劇場で軽く放心状態になりながら見てました。あまりにもすごすぎて。野木さんの脚本ってどこかその人の人間性が透けて見える透明感のある感じがあって好きなんですが、映画だとさらにそれが強調されていて。どんな人にも過去はあるし、どんな人にも未来はある。というのがひしひしと伝わってきました。そしてまた本編に触れていきますが、ゲストメンツが前面に押し出されていないのがすごく良くて。
「このメンバーで映画作ってください‼️なんて言われたらあたしだったら絶対5時間越えの映画になるもん。」と上記で記載したとおり、もし私が同じメンバー、同じ題材、同じ作品とのシェアードユニバースムービーを、
となったら絶対5時間超えると思うんです。なんせ自分はラストマイルもMIUも好きなドラマで好きなキャラクターたちがいる訳ですから。そうやって活躍が見たい、ここで活躍させよう!ここでも出しちゃおう!なんて欲に忠実に台本を書けば書くほど、時間は伸びていく訳です。でもあくまで主人公はエレナと梨本のこの2人なんです。そこをキチンと主張しながら物語を進めていかなきゃ行けない。これがどれほど難しいことか。想像しただけで頭がどうにかなってしまいそうです。そう、あくまで「ラストマイル」という映画の主人公はエレナと梨本で、MIUチームやアンナチュラルチームの協力はあくまで事件が起きたおなじ世界線の話なんです。
だからこそ、この線引きが難しい。絡ませすぎたら違和感になってしまうし、絡ませすぎなくても違和感になってしまう。だからといって絡ませすぎても尺は伸びていく一方で、絡ませすぎなければ想定の尺より短くなってしまう。ドラマだとだいたい40分〜50分だけれども、映画となると1時間を超える作品がほとんど。だからこそこの大勢のメンツを扱うのは難しいんですよね。使いすぎても味付けがくどくなっていってしまうし、使わなさすぎれば味が淡白になってしまう。そこで野木先生の手腕が光るわけですよ。あくまでMIUチームは警察。アンナチュラルチームは法医解剖医として、あくまで彼ら、彼女たちは「仕事をこなして」いるんです。仕事をこなしていく道すがらに今回このデリファス(作中大手の通販会社)での爆弾事件に関わりを持って、4機捜は事故現場、被害現場の初動捜査へ、UDIラボの職員たちはUDIに運び込まれてきた解剖依頼のある事件の被害者のご遺体を解剖をし、死因を突き止めていく。極めてフラットに、いつも通りに彼ら、彼女たちは仕事をこなしていくんです。その様を描いているんです。そこがとにかく良くって。個人的には両作品のファンというのもあって「もうちょい出てきてくれても嬉しかったカモ……👉👈」などと思いつつ、多分あれ以上入れてしまうとカットがくどくなってしまうんだろうな、とも思ったシーンでした。世界は地続きで、どこかで繋がっている。繋がっていないように見えても、影で繋がっている。太い繋がりから欲しい繋がりまで。繋がり方は多種多様なんです。
内容がデリファス(作中大手の通販会社)がターゲットの爆破テロ、というのもあって爆発音やそういう映像が苦手な方にはちょっとオススメしずらい映画ではありますが、みんな、誰しもが利用する通販サイト。そこから気軽に買った商品がもし爆弾だったら?なんとなしに開てて爆発したら?と考えるとゾッとしますよね。あくまで映画というフィクションの話ではありますが、いつかの時代に似たようなテロが起こらないとも限りません。身近なものに危険は潜んでいる、というのを改めて感じました。少なからず私は劇場でこの作品を鑑賞してから通販会社や運送業の方々はもちろん、ありとあらゆる様々な業種の方々へ向ける目が少し変わりましたね。勿論良い方へ。きっとみなさんもこの【ラストマイル】という映画を見た後、少しだけ、ほんの少しだけ世界を見る目が変わる、そんな映画だと私は思います。ぜひ上映期間中、映画館に足を運んでみてください。


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