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ワイの心「...シテ...コロシテ...」
ワイにはコンプレックスがありました。
それは「小学校3年生までおねしょをしていた」ことです。
すごく恥ずかしかったので、友達にはずっと隠していました。
結果として、おねしょが治るまで友達にはバレませんでした。
母親も、誰にも言わないでいてくれたので。
そして小学3年生でおねしょが治った時、ワイはこう思いました。
ワイ「あ〜、隠し通せた」
ワイ「よかった、よかった」
でも、自我ではそう思っていても、無意識にはこんな思いが募っていました。
無意識ワイ「ワイは恥ずべき人間」
無意識ワイ「そして、嘘をついてそれを隠す人間」
無意識ワイ「本当のことを隠していないと存在できない人間」
誰にもバレていなくても、自分だけは知っています。
そして無意識は、いつでも勝手に学習しています。
自分でも気づかないうちに、強烈にネガティブな自己イメージが作られていきました。
嘘をついて、恥ずかしいことを隠して、自分を守っているつもりが、逆に自分を傷つけていたのかもしれません。
無意識ワイ「ワイのこと、隠さんといてや・・・!」
無意識ワイ「ワイのこと、恥じんといてや・・・!」
そんな悲鳴を無視し続けていたような、朧げな記憶があります。
僕は子供の頃、ヒーローに憧れていました。
悪いやつから世界を救う、正義のヒーローです。
でも、実際には「母親におねしょを隠してもらってる奴」でした。
それが嫌で、隠し通しました。
でもその「隠し通せた成功体験」が逆に良くなかったのかもしれません。
そこで味をしめたのか、都合の悪いことを隠すような生き方が癖になって、ずっと続けていました。
段々と、ネガティブな自己イメージは強化されて行きました。
無意識ワイ「自分は、隠されなきゃいけないような人間」
変わろうとしたことも何度もありましたが、上手く行きませんでした。
そのうちワイは、人を見下すような発言をするようになりました。
無意識が「人を見下したい」という自動思考を生んでいたのだと思います。
人を見下したい
↓
そうすることで、人を下にしたい
↓
そうすることで、自分を上にしたい
↓
なぜなら、自分は今「最低の場所」にいるから
要は、自分を好きになりたくて、もがいていたんだと思います。
どうしたらいいか分からなくて。
大人になってからは、SNSで世の中を見下すような発言をするようになりました。
ワイ「世の中クソだな〜。バカしかいない」
いつも偉そうに世の中や他人を見下している人
やたらと上から目線で人生訓を語る人
押しつけがましい正義の啓蒙活動をする人
↑こんな人、SNSでよく見かけますよね。
ワイです。
尖った発言をしているように見えて───
ワイの無意識「ワイのこと、良いって言ってよ!」
───という悲鳴みたいなもんです。
他にも「どうでもいいし」「興味ないし」が口癖だった気がします。
言い訳ではなくて、心の底からそう思っているつもりでした。
「変わりたい」「変われない」「つらい」を繰り返しすぎたせいで、
心が、ワイを守るために「もう、どうでもいい」と思いこんでくれたんだと思います。
そうして何十年も───
自我ワイ「よっしゃ、うまいこと隠せたわ」
無意識ワイ「ワイは、嘘をついて都合の悪いことを隠す人間」
無意識ワイ「そして永遠に変われないから、もうどうでもいい」
という自己イメージが強化されていきました。
ここまでネガティブな学習データを積み上げると、もうワイの脳内AI(WAI)からは
WAI「ワイはクソ」
WAI「そして変われない」
という自動思考が頻繁に湧いてくるようになりました。
そのうち、ワイの脳内AI(WAI)はこんな自動思考を生みました。
WAI「...シテ...コロシテ...」
「まずい!」と思いました。
そして考えました。
自分の心の声に耳をすましてみました。
で、ある時やっと自覚できました。
ワイ「うわ、上手く嘘ついて演じてるつもりが、逆に」
ワイ「自分は恥ずべき人間!隠すべき人間!」
ワイ「って、そんな学習データを無意識に積み上げてるやん!」
ワイ「そんなことしてたら───」
無意識WAI「ワイはダメ」
無意識WAI「...シテ...コロシテ...」
ワイ「って、なってまうやん!」
でも、気づいたところで「どないすりゃええねん!」って感じでした。
自己肯定感って無意識の中にあると思うので、直接手で掴んで「グイッ!」と持ち上げることもできません。
自分で自分に「お前は頑張っとるで!」「捨てたもんやないで!」と言い聞かせてみても、何か無理してるみたいで嘘くさくて、心に響きません。
心から、無意識から「あ、ワイっていいやん」という自動思考が生まれないとダメだ、と思いました。
ワイ「でも、どうやって無意識をハックすればええねん・・・」
ワイ「・・・せや!」
ワイ「無意識にポジティブな学習データを積んでみよか!」
ポジティブな学習データを積む
自分でもできる、簡単な「いいこと」を探してみました。
朝の散歩中に、捨てられている空き缶を1〜2個拾う
コンビニに寄った時に釣り銭を募金する
これくらいなら、そんなに無理せずにワイでもできる。
あんまり最初からハードルを上げすぎると「辛かった」という学習データが無意識に積まれてしまう気がしたので、できるだけ簡単なことを目指しました。
これを繰り返していれば「ワイは、ちょっと良いことをした」という学習データを無意識の中に積んでいくことができる。
1ヶ月後くらいには「ワイっていい人かも」という自動思考が、無意識WAIから生まれてくるんちゃうか・・・?
そう思って、実験してみました。
1日目
ワイ「一応ゴミ拾って、募金箱に小銭入れてみたけど」
ワイ「意味あんのか、これ・・・?」
3日目
ワイ「3日間続けたけど、何も変わらん」
ワイ「でも無意識は何かを学習してるはずやから」
ワイ「もうちょっと続けてみよか」
1週間後
変化が起こりました。
でも、予想していた「ワイっていい人かも」という自動思考は、生まれませんでした。
別の気持ちが生まれてきました。
WAI「自分って、変われるんやな」
WAI「やろうと思ったことは、できるんやな」
という自動思考が、ワイの脳内AI(WAI)から湧いてくるようになりました。
「やろうと思った」→「やった」という学習データを、繰り返し無意識に積んだ結果だと思います。
ワイ「自分って恥ずかしいやつだけど、少しずつ変わっていけばいいや」
と思えるようになりました。
今までは、自己肯定感が低い上に「自分は変われない」と思い込んでいたので、少しSNSで批判されただけでも、すごく傷ついたり怒ったりしていました。
無意識ワイ「もうこれ以上ワイを下げんといてくれ!」
無意識ワイ「どうせ変われんから、ブチギレるしかないねん!」
でも今は「もし評判を下げられたとしても、また少しずつ上げればいい」と思います。
いや、嘘です。まだそこまで悟れてません。
でも、少しは前向きになれました。
他にも
「少しずつなら変われるやん」と思えた結果、ちょっとは「やってみよう」って気持ちを持ちやすくなりました。
今まで「この曲は難しくて、歌えないな〜」と思っていた曲も、継続して発声練習をすることで歌えるようになりました。
1日では効果を感じなくても、やっぱり無意識は確実に学習してるみたいです。
ずっと書けていなかったプログラミングの記事も、久しぶりにQiitaに投稿することができました。
仕事でも、今までだったら逃げていたようなタスクに対して、少しだけ能動的に手を挙げられるようになりました。
「それ、社会人として最低限のことやんけ!」という声も聞こえてきそうですが、今までのワイは、それすらできていなかったのです。
なんか、自分専用の宗教を作って、自分で教義を守って、徳を積むような行動を継続することで、少しずつ自分を好きになっていく。自信を取り戻していく。そんな感じだと思います。
まとめ
自分を守っているつもりで、逆に病ませていた
無意識ワイ「…シテ…コロシテ…」となった
少しだけ行動を変えて、無意識の中に学習データを貯めてみた
発生してくる自動思考が変わった
「本当はなりたかった自分」「諦めていたこと」に、少しだけ近づけた。
まあ、今までのワイも、ワイなりにずっと一生懸命生きてたんですけどね。
〜おしまい〜
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