高橋裕:乱声 無伴奏チェロのための
「乱声(らんじょう)」は山澤慧無伴奏チェロリサイタル「マインドツリー」シリーズの3回目、2017年に行われた初演作品7作を集めたコンサートにて高橋裕先生に委嘱、初演しました。
高橋裕先生と初めて会ったのは自分が15歳の時です。藝大の附属高校に入学し、裕先生はそこの教諭を務めていました。
藝高には音楽理論、ソルフェージュなどの授業があり、裕先生はそれらの授業を担当していました。(ちなみに自分が入学した時、3年生の担任も務めていました)
生徒から「ゆたかちゃん」と呼ばれるような普段は飄々としたキャラクターですが、音楽理論や作曲の面では非常にシリアス、、という印象です(昔も今も変わらず)
音楽理論で分析したドビュッシーの牧神の午後や、バルトークの弦チェレ、それから授業内で聴いたペルトの「ブリテンへの追悼歌」や裕先生の「般若理趣交響曲」などとても印象に残っています。
西村朗さんの「ケチャ」もこの授業内ではじめて聴き、衝撃を受けました。
これらの授業が自分の基礎になっているのは間違いありません。
時は経ち、、
2017年、マインドツリーvol.3で「全曲初演」で高橋裕先生に無伴奏チェロ曲を依頼しました。
曲を書いてもらうにあたって、裕先生とチェロの奏法や音域、特殊奏法など綿密に打ち合わせして完成した曲が「乱声」です。
曲の前半はゆったりとしたテンポですが、少しずつエネルギーが高まり、ある瞬間から狂乱とも言えるパッセージが始まります。
日本の21世紀の無伴奏チェロ曲として、重要な作品となるのでは、、と思っています。海外で演奏してみたいな
ちなみにこの曲では洗濯バサミ2つ使用します。
山澤慧チェロリサイタル 邦人作曲家による作品集 第3回
2023/10/7(土)17時開演(開演時間ご注意ください)
トーキョーコンサーツ・ラボ
野平一郎:BATT(2012)
菅野由弘:星群II(1997)
西村朗:カラヴィンカの歌(2017)
吉松隆:遠くからの3つの歌より「ふるさと」(2017)
野平一郎:錯乱のテクスチュアIV(2003)
高橋裕:乱声(2017)
西村朗:オード(2012)
チェロ:山澤慧
ピアノ:大瀧拓哉
一般4000円 学生2500円(当日券各500円増し)80席限定
お申し込みは下記URLから。
前売り券お申し込みは当日の10時までとなっております!
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