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私から音楽を取り上げたとき、そこに残るもの。

私って何者なんだろう。中学生の頃はそんなことばかりを考えていた気がする。大人になるにつれて、もっと現実的な課題にフォーカスしなくてはならない場面が増えた。しかし先週、久しぶりに考えてしまうキッカケがあった。

TikTokを始めた。

と言っても投稿する予定はなく、完全に鑑賞専用、プライベートなアカウントだ。motorpoolの相方・西川真琴が毎日「歌ってみた」的動画を投稿しているらしいので、いちファンとしてフォローして監視しなければ!と思い、急いでアカウントを作った。

そういえばプライベートでSNSアカウントを持つのって、死ぬほど久しぶりな気が。高校生の頃にやっていたmixiは、友達との交流のために始めた私的なものだったけれど、その後始めたBlogもTwitterもInstagramも、何もかも「シンガーソングライター山崎あおい」としてやっているもののみ。

そっか、別にアイコン、アーティスト写真やアイデンティティ全反映のイラストじゃなくてもいいんだ。どうしよう…どうしよう…

ちなみにシンガーソングライターとしてやっているTwitter、そしてこのnoteも、アイコンは最近撮ったこの写真だ。

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SNSのアイコン画像は、深層心理で誰しも各々の「なりたい姿」に設定している、という説を聞いたことがある。猫の写真に設定している人は猫みたいに気ままになりたかったり、アニメキャラに設定している人だったらアニメの世界に行きたかったり。

自分の写真だからなりたい姿云々はよくわからないけれど、まあ、フォトショップで修正済みの顔という意味では「なりたい姿」なのかもしれない。ほんと、常に照明を背負って、フォトショップを被って歩きたいところだ。

TikTokのアイコン選びは難航した。

カメラロールを延々と上下するも、なかなかそれらしい写真が見つからない。ゲームしてる写真?違う。野球してる写真?違う。飼い犬の写真?は、家族全員が何かしらのアイコンに使っているので、なんとなく避けたいところ。

プライベートな私のアイデンティティって何だ。何が私を私たらめているのだ。

ほとんどゲスの極みを歌っていた。ミュージシャンではない私の、自覚できるアイデンティティも、なりたい姿も浮かばない。

唸りながら(嘘、そんなに悩んではいない)画像の山を徘徊していたそのとき、ある写真にピンときた。筋肉隆々の立ち姿。これだ。私のアイデンティティ。この男を推す気持ちこそが、私を私たらめているのだ。そしてこの男のように、私もストイックに人生を歩んでいきたいと思っている。

大谷翔平。私の顔になってくれ!!

私から音楽を取り上げたとき、何が残るだろう。思春期みたいな問いをぶら下げて、26才、遂に見つけてしまった答えは「大谷翔平」だった。

なるほど。

でも普通に著作権的に良くないわ、と冷静に、この間うまく作れたスパムおにぎりの写真に設定した。深層心理で、スパムおにぎりになる来世を望んでいるのかもしれない。

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