ココロノオニを退治せよ。幼稚園児にどんな鬼がいるのか聞いてみた。
幼稚園の節分行事。
例年と異なるなんとも斬新なアイデアだった。
自分の心にいる鬼を退治するという。
鬼役の先生は不在で
鬼のお面がついたハリボテに向かって剣を振った様子。
給食用の炒り豆は
窒息の可能性があって
食べてはいけないという消費者庁のアナウンスで
空洞の剣の先端に
カラカラと音が鳴るように収められた。
鬼滅の刃のキャラクターを想像しながら製作した
紙の剣を持ち帰ってきた。
4歳の息子には
どんな鬼がいるのか聞いてみた。
ココロノオニをたいじするの。
このケンはぜんいつのケンだよ。
なんのおにがいるかっていうと
「おはなししないおに」
「おやさいきらいおに」
そうか。
この子はよくわかってる。
わかっててだんまりもするし
わかってて野菜も残す。
できれば克服したいのかもしれない。
家で大声で怒って泣いてがんばって抵抗してるのは
このこじゃなくてオニなのか。
うんうん、
そうなんだね。
ようちえんでがんばってるね。
「すきなせんせいにおはなしできてステキだったね」
「おやさいたべてくれてママもうれしいよ」
オニはいつかいなくなるだろう。
今日のことが懐かしく思えるのだろう。
映画公開の当初から
善逸が大好きなんだって。
怖がりで
わからないと立ち尽くしてしまう
ヒーローなんかじゃない
でも愛されキャラ。
自分と重なるのだろうか
気絶するくらい怖いのに
いざという時に
極めた一つの技を繰り出す。
その瞬間はヒーローそのもの。
誰にも負けないひとつのこと。
まだ何かわからないけど
これから楽しみにしているよ。
私も新しいチャレンジは
怖いし逃げたくなることもある。
小さなことから
ちょっとづつやってみて
少しづつ自信をつけて
休んだとしても責めないで
仲間に助けを求めて
がんばってる自分を認めて
自分のことが好きになれたら。
剣の先に入った炒り豆は
何度もオニに剣を振りかざしたのか、
すっかり粉々だった。
元看護師。元某美容部員。アロマセラピー、石けん生活、ハーブのある生活、こどものおやつ、日々フランス家庭料理を楽しんでいます。転妻。金沢、つくばを経て大垣在住。