呪いをテーマにしたゲームを作ろかなという構想

ゲームマーケットだったかアナログゲームフェスタだったかの話。「闇のゲームあります」とかのぼりを立てておきながら、そこにあるのは「闇鍋報告」っていう、どうにも肩透かしなゲームだったりする。実際「ヤバイゲームあるんすよね?」(キラキラした目)ということがあったが、「闇鍋報告はこういうゲームです」っていうとしょんぼりされたのだった。誇張しているが。しかし、闇のゲームらしいヤバイゲームを作らねばあかん。
そんな変な義務感でこの文章を書く。

闇のゲームから連想されるものを裏切ってしまった。素直にその期待を表現したい。闇のゲームと言ったら、死とか血とか恐怖とか呪いとかそういう感じのハズだ。裏切ってすまなかった。

カードゲームを作るときは自分の趣味趣向を最重要視している。さて闇のゲームを考えるに当たり、既存のホラー映画やホラーゲームを思い返してみると半分くらいあるいは、それ以下の割合で好きな作品がある。六番目の小夜子とか、シックスセンスとか、零とか、流行り神とか、夕闇通り探検隊とか、地獄少女とか。あんまり血は出ないし、人は死なない。あんまりね。伝奇というか不思議というか雰囲気というか、間接的というか。静かな恐怖、じわじわくる恐怖そういうのが好きだ。そこにあまり理屈はない。

だからというか、なんというか、「呪い」がゲーム的であり趣味性にも合う気がするのだ。呪いと祝いは表裏一体である、と言うのは京極夏彦の小説の受け売りだが、妙にしっくりときたからそういうことにする。呪いは式であり、儀式であり術式である。式だからちゃんと効く。ということらしい。うろ覚えの小説からの知識だからフィクションである。式ということはルールだし、手順だし、ゲームだ。だから呪いはゲームとして成立する可能性を大いに感じるのだった。

例によって呪いから連想される言葉をただ垂れ流してみる。単語を垂れ流すと誰がいつどこでどうやって誰に対してどんな雰囲気でみたいなものが浮かび上がってくる。分類してみた。
【場所】墓、神社、寺、宗教施設、学校、祠、裏通り、
【雰囲気】暗い、重い、湿っている、変な匂い、
【アイテム】人形、藁人形、紙人形、針、御札、
【方法】式、儀式、術式、言葉、魔法陣、
【結果】死ぬ、怪我をする、失恋、破産、飢餓、こぶ、ただれ、
【原理】闇のパワー、パワーの擬人化、精神に影響を与える。召喚、生霊、心のちから、人間から漏れ出る力、魂、宇宙のちから、
【対象】いじめっこ、ライバル、恨み、損をした、

この上記の単語を眺めていればいろいろゲームの骨格が作れそうだ。
「昼と夜の隙間の逢魔が時、学校の裏の焼却炉に呪いたい人の名前を書いた紙人形を放り込んで燃やすと...」
「深夜の神社。老婆がひたすらに階段を上り下りしている。どうやら百往復するとその恨みがはらされるらしい。」
「町内の雰囲気がどこかざわついている。公園の木に藁人形が釘で磔になっていたらしい。」

なんとなく作れそうな気がしてきた。

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