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年金だけでは不安の場合はどうすればよいか?

会社勤めの人は厚生年金、20歳以上のその他の人は国民年金に加入して保険料を納付することは、絶対に行わないといけないところです。しかし、公的年金だけで老後を過ごすことが不安があります。

日本の公的年金は、現在の受給者を含めて支給額を増減させる仕組みがあり、特に受給者数の増加により必ず減額されるうえ、加入者数や加入者の給与が増えずに物価が下がるとさらに減額されることが受給者にとって問題となります。なお、これには公的年金制度を破綻させないための大切な仕組みでもあります。

ではどうしたらよいのでしょうか。50歳以下の人、まだ10年以上お仕事を行う人であれば、「iDeCo(イデコ)」のインデックス投資信託で、毎月定額積立てを行うことがよいと思われます。なお、あくまで参考意見です。

年金は、勤労者の夫と専業主婦のセットで考えられており、基礎年金が月6.5万円×2人、厚生年金が月9万円程度で、2人合わせて月22万円程度がモデルですが、夫婦2人の最低生活費と言われている額とほぼ同額となります。しかし、かなり慎ましい生活ではないかと思われます。

ところが、厚生年金に加入できない自営業者などの場合は、厚生年金分の9万円が不足します。また単身者となると15万円程度の生活費は必要とされますので8.5万円不足となります。自営業者などは定年がなく、年金以外の収入が継続してあることが前提とされています。

また、話題となった老後2,000万円問題では、夫婦合わせた年金を含めた収入を月20万円、必要な生活費を26.4万円と算出し、月約5.5万円不足することから、30年間で約2,000万円不足するとしました。

実際には、国民年金の保険料を滞納したり、パート勤務で厚生年金に加入していない人などの低年金と言われる人も多くいらっしゃいます。また、実際にかかる生活費もそれぞれの事情で異なります。

80代の親が50代の引きこもりの子どもの生活を支える8050問題が注目されましたが、60代の子どもが90代の親を介護するという場合も最近増えてきています。介護保険を利用するにせよ、低年金の場合は生活が苦しくなります。そうすると、年金以外に老後資金を備えておくことが必要となってきます。

まず、国民年金の人は、国民年金の人は、取りあえず付加年金に加入するか、または国民年金基金に加入するかのいずれかを行うとよいでしょう。個人事業主や小規模企業の社長なら、小規模企業共済などに加入するなどの選択肢があります。

また、厚生年金の人は、財形年金や企業年金に加入している場合もあるでしょうし、公務員の場合は退職等年金給付がありますので、退職金に加えて、これらで不足額を補えるか検討する必要がありそうです。なお、65歳を超えても働くことができるのであれば、働くことは重要な選択肢です。

では、不足額をどのように備えていったらよいのでしょうか。ここで大切なことは、正しい投資の知識です。経済情勢、政治情勢が大きく動くときに、詐欺的な勧誘が増えるおそれがありますので、注意する必要です。

まず「iDeCo(イデコ)」のインデックス投資信託を選択することをまず検討したらどうかと思われます。掛金が全額所得控除となるメリットが極めて大きいのです。販売手数料がなく、信託報酬手数料だけなので、一般的な投資信託に比べ低額です。

過去の実績からも長期分散投資が有利と思われます。これもあくまで参考ですが、米国S&P500のインデックスなど米国株に投資するものの運用成績が良いようです。なお、相場が上がっても下がっても、何もしないことが最善とされます。

元本保証のない投資に反対するご意見もあります。「iDeCo(イデコ)」は、その専用定期預金を選ぶことができます。金利が低いのですが、物価が絶対上昇しないと考えるならばよいかもしれません。

また、いつでも容易に引き出せたり、解約することができる金融商品も向きません。預ける期間が長期となるので、途中で住宅資金の頭金になどと考えてしまうと、結局は後で後悔することとなります。もちろん自分のために使うこともあながちいけないわけではありませんが、老後資金はいつまでも不足するままです。

頻繁に見直すことが必要な金融商品も適切ではありません。アクティブ投信と言って、値上がりが見越せる株式などで運用するものがありますが、超長期運用の場合は、インデックス投信の運用の成績を上回ることができないとされています。10年以上、場合によっては40年の長期運用をしないといけないのですから、たびたび見直しをする必要がある金融商品も向きません。

老後資金は堅実な運用を心がけることが一番です。毎日相場を見て資金運用に頭を使うことが面白いと思う人は、特定の株式の購入を考えたり、ハイブリッド債などの難しい金融商品での運用が魅力的に見えると思います。また、富裕層だけを対象にしているヘッジファンドもあります。これらはお金に余裕のある人が行うから儲かるのであって、虎の子のお金で行うと損するだけです。

結果的には常識的でつまらない結論と思うでしょうが、時間的に余裕のある人は、毎月の積立型でこつこつ投資し、それ以上に何もしないことがベストのように思えます。






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