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安達裕哉『頭のいい人が話す前に考えていること』ダイヤモンド社

この本を読むと、だれでも”頭のいい人”になれると書いてある。頭のいい人が考えていることを要約したものでなく、頭のいい人になるためのプログラムなのだと言う。

著者は最初に問題を出す。「この青の服と、白の服、どっちがいいと思う?」デートで買い物中、相手からこう聞かれたら、あなたはどうこたえますか?

著者は、怒っているときは、だれでも頭が悪くなり、愚かな行動に走りやすいことを説明し、感情に任せて反応するのではなく、冷静になることだする。

キレずに冷静でいるためには、ポイントはふたつあると言う。
①すぐに口を開かない
②相手がどう反応するか、いくつか案を考えて比較検討する

頭がいい人とは、周りから「頭がよい」と認識されている人であると言う。「頭のよさは他者の認識が決める」という視点は非常に重要だと言う。コミュニケーションの主体は自分ではなく、相手にあるとする。

頭のよさは、学校的知性と社会的知性(SQ)の2種類に分けられる。他者の思考を読み、他者の信頼を得て、他者を動かす能力である社会的知性こそ、真の知性となる。相手が、”この人、我々のためにちゃんと考えてくれてるな”となったときに、信頼が生まれ、長期的な関係につながる。

著者が出したこれらのヒントで、最初の問題に解答することができるだろうか。直感的に「白がいいと思う」と答えてはいけないことはわかる。相手が自分のために、よく考えてくれてると思うことが必要なのだろう。

ところで、アウトプットの質を決めるのは言語化の質であるとし、その言語化を習慣にする方法に一つとして、「読書ノート」を作ることをすすめている。自分の体験と重ねあわせて、感じたこと、役に立つと思った部分を書き留めることだそうである。

この読書日記も、そのような観点から考えると、とても不完全で、中途半端なものであると反省した。

最初に出された著者の問題の最も適切な解答は、「白と青、それぞれ、どこがいいと思ったの?」と回答している。しかし、その理由の方が重要なので、本書を読むことが必要と思う。読むと得する本である。


 













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