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立ち読みするか、喫茶店で読むかしていたマンガ雑誌

最近はほとんど少年マンガ雑誌を読むことはありません。
さすがに還暦プラス1ともなると……。
そうなんです、立ち読みするのがキツくなってきましたから!

若い頃は、少年Jをよく読んでいました。当時は立ち読みだけでなく、喫茶店で読むことも多かった。
立ち読みする体力気力は十分にあったのですが、読む漫画が多すぎた。
それに毎日のように喫茶店に行くけっこうなご身分と習慣をもったポンコツ大学の怠惰でハンサムな大学生でしたから。

ただし少年Jは人気があり、先客が読んでいることも多かったです。
そういう時は、
「早く読め」
「何をノロノロ読んでいるんだ、もしかしたら漢字が読めないのか?」
「バカのくせに漫画なんて読んでいるんじゃない、どうせ意味もわからないだろうし、そもそも先週までの展開を覚えているのか?」
等々、口汚く毒づいていました、心の中で。

そういう時は別の本を読んだり、先週号の少年Jを読んで復習してみたりしながら、敵が読み終わるタイミングを図って雑誌置き場へ駆けつける準備をしていました。
他の客が狙っているな、という気配が濃厚な場合は、読み終わった人に積極的に声をかけていましたよ。
「あ、それ、もういいですか?次に読んでもいいですか?」
相手はたいてい、ちょっと驚いた様子を見せますが「あ、どうぞ」と言って手渡してくれました。
ごくたまに、「あっちの人が先に予約してました」なんてこともあったかな?

喫茶店で見知らぬ学生同士の交流を取り持っていた、ともいえる漫画雑誌にまつわる心温まるエピソード。
のようにも見えますが多くの人は、こう思うはずです。
「そうまでして、少年Jを買いたくなかったのか?」
その疑問については、「そうだよ」としか答えようがありません。