さあ歌おう♪ひとりぼっちのあいつ~Nowhere Man♪

最近、ビートルズの「ひとりぼっちのあいつ」を歌っています。いや、歌っているんじゃないか。口ずさんでいるのか。鼻歌ではなく、歌詞を軽く口にしながらメロディをなぞっているようなものです。

「ひとりぼっちのあいつ」、原題は「Nowhere Man」。
歌詞もシンプルですね。まあビートルズの歌詞はどれもシンプルで、あまり小難しい単語が使われたりもしません、たまにはあるけど。
→それが造語だったりすると、辞書に頼っていては手も足もでない!

ただシンプルながらも、中学高校で習った英文法や英文解釈では意味不明だったり、訳しきれない部分もたくさんあります。

「Nowhere Man」に限らず、ビートルズの曲の翻訳サイトは無数にあり、「Nowhere」の解釈もいろいろです。
辞書的には、どこにもない場所、くらいの意味なのですが、それじゃあ、「Nowhere Man」がわかりません。
結局、行くあてがない、とか居場所がない、というふうに訳されていますね。

ぼくとしては、「Nowhere landに座り込んで、Nowhere planを立てている」という流れから、現実から目を背けて自分だけの世界に閉じこもっている男、と解釈しました。

そう考えると「先の見通しがなくて、この先どうなるのかわからない」という部分もスッと意味が通ります。
「見たくない現実から目をそむけて、見たいものだけ見ている」というのも胸に迫ります。

今の時代、2023年に生きづらい人生を送っている人たちに語りかけてくるような歌詞なんですねえ……。

ちなみに歌詞を自分なりに解釈しただけで、翻訳まではしません。そこまでの英語力はない、というか翻訳センスがないです。英文というのは、いちいち和訳したりせず、意味とか主旨を汲み取れれば十分なんです。それが違っていたところで、個人的な理解なんだから構わない。日本語の文章だって、正しく読み取れているかどうか怪しいもんです。

和訳しない言い訳はさておき、「ひとりぼっちのあいつ」に限らず、ビートルズの曲は歌詞の音もいい。
韻を踏むというのか、単語(言葉)が耳を通して心に突き刺さるような力強さがあるんです。

「ダズントハーバポイントオブビュー、ノウズナットウェアヒズゴイングトゥ、イズントヒーアビッタイクユーアンドミィ?」
「ヒズアズブラインアズヒーキャンビー、ジャッシー(ズ)ワッヒーウォンツーシ、ノホエアマンキャンユーシーミーアットール?」

どうです、「ダズントハーバ」が力強いでしょう。「ノウズナット」がちょっと変化をつけて、「イズントヒー」につなげる流れの美しさ! 意味がわからないのに、切なさが伝わってきます。

ダズントハブの前に本来あるべき主語を省略しているのもカッコいいです。中高の英文法では、「英語には必ず主語がある」と習うのですが、歌はまた別ということ。

いつも使っているノートに歌詞を書き出しちゃいましたよ!

さあ、一緒に歌いましょう!
「ヒーズアーリアールノホェアマン、シティングインヒズノーホェアラーン、メキーンオーヒズノーホェアープランフォーノーバディ……」

せめて、「ラーン、ランランララン」だけでも頼む!(→いつのまにか命令口調だ)