モジャ公(藤子・F・不二雄)を楽しむための基礎的な教養


「モジャ公」は、子ども向けのマンガとしては少々難しい部分もあったようです。前回も書きましたが、「誰も死なない星」のエピソードにおける、文明とは何か、人間の幸せとは何かみたいな問いかけ。青年コミック向け作品での勢いが出てしまったのでしょうか。

そういう思想以外にも、色々と教養がないと分からないギャグが散りばめられています。何しろ、「誰も死なない星」であるフェニックスでは、2つの月がひとつになったとき、シューリン効果が発生してグーリンダイ光線を照射、それを浴びたフェニックスの人間はカイジャリスイギョ現象により不老不死になったとそうです。それを語るフェニックスの美女の名がパイポ!

他にも、自殺させられそうになった主人公たちの記録映画を撮りに来たのは、なんとタコそっくりの宇宙人であるタコペッティ!

タコペッティ(何故か俳優の伊武雅刀にそっくり!)については、中学校のブラスバンドで「残酷大陸」の楽譜を見て腑に落ちたのですが、グーリンダイ光線やパイポについては、今回再読してやっと気がついた次第です。

残念ながら、編集部の判断で打ち切りになったのも頷けるハナシではあります。


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