「褒めたんですよ」と言われて「ならいいんだ」と素直に納得できますか?
魔夜峰央先生の漫画「パタリロ!」で主人公のパタリロと、部下との間でよくかわされる会話。
部下が、上司(実は国王)であるパタリロに、微妙に失礼な物言いをすることがあります。
パタリロが、皮肉か悪口に聞こえたような「おや?」という表情をすると、
部下はすかさず、こう言います。
「褒めたんですよ」
するとパタリロは
「ならいいんだ」と、得心の行った顔をします。
ワンパターンというか芸のような阿吽の呼吸です。
「褒めたんですよ」と言われただけで、
「ならいいんだ」とスッキリ納得するパタリロを思い出すだけで笑える。
それにしてもパタリロは、やっぱり貴族です。素直なものです。
貴族に決まっているか、王様なんだし。
これが下々の一般庶民なら、「そうかなあ」とか「本当はけなしたんだろう」と疑心暗鬼の被害妄想で魑魅魍魎が跋扈する三途の川を渡るのに江戸っ子は宵越しの銭は持たねえ、と啖呵を切るところです。