無謬神話が崩壊 ‼ 行政文書も政局がらみに  鳥居徹夫(元文部科学大臣秘書官)

立憲民主党の小西洋之参院議員は、3月3日の参院予算委員会で、当時の礒崎陽輔首相補佐官が総務省に対し、放送法の解釈変更を迫ったのではないかと追及した。

総務省内部の行政文書を取り上げた小西参院議員は、内閣法制局の審査を経ずに放送法の解釈が変更されたとして、『放送法が一部の権力者によって都合のいいような解釈に私物化されている』と指摘。その運用をめぐって『放送局が圧力をかけられている』と主張した。

これに対し総務省は、当時の礒崎陽輔首相補佐官ら関係者から聞き取り調査を行ったが「本件の過程で、放送法4条の解釈を変えるよう強要されたことはなかった」と報告した。

また総務省は、2015年2月13日の高市早苗総務大臣(当時)へのレクについて、「作成者および同席者のいずれも、この時期に、放送部局から高市大臣に対して、放送法の解釈を変更するという説明を行ったと認識を示す者はいなかった」と報告した。


◆行政文書だからといって不正確なものも存在 

行政文書と聞くと「権威ある公式文書で正確なもの」と思い込みがちであるが、すべてがそうではない。その思い込みには「役所の無謬性」が潜んでいる。

そもそも行政文書とは「行政機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書、図画及び電磁的記録であって、当該行政機関の職員が組織的に用いるものとして、当該行政機関が保有しているもの」(情報公開法第2条)であるが、内容が正確なものとは限らない。

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