用事を済ませるために車で街へ出掛けた帰り道。 車はやっぱり凶器だと思うから、運転後はとても殺伐とした気持ちになり、体も心も疲れてしまう。 慣れない運転にクタクタになり、やっと家の近くまで戻ってくると、ちょうど近所の小中学校の下校時間だった。 横断歩道で中学生の男子がひとり、立ち止まっていた。 信号機のない横断歩道で歩行者がいる場合は、車は一時停止をして歩行者の横断を優先させるというのが、当たり前のルールと認識しているけれど、 近くの街では「そんなの、たったの1割だよ」と聞い
すこし困ったことになった。 それですぐ姉御に相談した。 姉御は日頃からお世話になっている移住促進のスタッフさん。直感の鋭い人で、判断が的確で、仕事が早い。 ぼくの困り事の知らせを聞くや否や、関係各所への報告や取り次ぎをパパパと済ませて、あれよあれよと言う間に「ひとまず解決」した。 この人がいてくれるから、ぼくはここに居られる。 それで。 今回のことをnoteに残すのどうなんだろうと迷って、それでもこういうことも大切な経験だからと思い直し書くことにした。 最初に違和感に気
今日は朝からシロアリ業者さんが古家に入り、妨蟻・土壌処理の作業をする。 シロアリが家の木材を食い荒らさないように薬剤を散布してもらい、五年間の保証付きで税込27万円。五年以内にシロアリが発生した場合は、無償で再度処理をする保証付き。 必要経費ではあるけど、高いな~。 うちはすぐ側に水路が流れてて床下に湿気がありシロアリが好む環境で、実際に基礎木材に何ヵ所も蟻道(シロアリが通った跡)が確認されている。 そうじゃなくてもシロアリは何処にでもいるそうで、都会でもコンクリートの割れ
なんだか、とても苦しんでいる人が多いなぁ…と思うようになったのは、いつからだろう。 むかしは何もかもがキラキラとしてて、まわりには「やさしさ」が溢れていた。ぼくは安心して身を任せていた。 あるとき、周りの大人たちが発する重い悲しみとか苦しみの塊が、ぼくに向かって一気に襲いかかってきたような感じを覚えている。 ぼくの中には無いソレらの感情共有を迫られて、ぼくはビックリしたけれど頑張って受け入れ、長い間、他人の苦しみを自分のものとして感じるよう努力していた。 無理は良くない。最
気持ちの良い風が吹いている。古家の側には山桜や垂れ桜が満開で、花びらが風に舞っている。 朝8時前から、大工の棟梁、現場監督、解体業者の方々が現場入りする。 簡単にご挨拶を済ませたら、家清めのために用意した日本酒と塩を棟梁に渡し、家の四隅に撒いてもらう。それから、すぐ側にある小さな神様の社にも工事の無事を願う。 一連の動作のあと、神様に供えた塩とイリコ一尾を、棟梁は無言でポイッと口に含んだ。何気なく行われた自然な所作だった。僕も習って口に含む。こうして家と共に自身を清めるのか
ぼくは運転免許を取得してから十数年、一度も運転をしていない立派なペーパードライバーだ。(胸を張って言うことじゃないけれど)これは移住者あるあるかなと思う。 いままで住んでいたところでは、車はぼくの身には余る贅沢な持ち物だった。 ひと月の駐車代とアパートの月賃料が同じくらいなんだから、庶民は必然的に電車やバスを利用するしかない。それに電車は数分毎にやってくるので何も問題なかった。 田舎暮らしでは車が無ければ生きていけないと言われる。幸い免許はあるのだから、ペーパードライバー
数年前、図書館で「モラルハラスメント…人を傷つけずにはいられない」という本が目に留まった。 その頃、ぼくは心身を喪失しかけていた。 休日出勤、終電帰宅、たび重なる徹夜作業に加えて、上司からの教育的指導という名目の人格否定、「俺の言うことが99%間違っていても、お前は黙って従え」と言われ「俺を理解しないお前は最低な部下だ」と首に手をかけられ軽く絞められ揺さぶられた。 「俺が苦しめられているのは全部お前のせいだ、俺はお前のために言ってやってるのに、もっと俺に感謝をしろ、何故わ