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弘法大師の伝説が残る山・独鈷山(長野県上田市)へ  【#UL登拝 山行記録】

YouTube動画「独鈷山」を公開しました。

解説と山行記をnoteに書きたいと思っていましたが、僧職系男子にとって最も忙しい時期の一つ「お盆」でありまして、遅くなってしまいました。

登山ルート

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いくつかルートはあるのですが、南側の「宮沢登山口」から登りました。
長野県松本市と上田市をつなぐ国道254号線から少し入ったところに登山口があります。

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松本市と上田市の間にある三才山トンネルを超えたところです。(三才山トンネルは有料道路でしたが、最近無料化されました)
他にも上田市塩田平(信州の鎌倉といわれるように、古刹が多いところです)にある前山寺からのルート、平井寺トンネル料金所からのルートがあるそうです。(こちらは未踏です。)

ルート自体はほぼ一本道。沢沿いを進むルートです。
道中にら干支が祀られており、行程の目安になるかと思います。
(上り1.5h、下り1h強)

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独鈷山について

長野県上田市にある標高1266mの山です。
「独鈷杵」のように山容が鋭く切り込んでいるので独鈷山という説と、
弘法大師がこの山に登り「谷が99しかない、100あればここを霊場とした」と惜しみ、独鈷杵を埋めたという伝説があります。
なので、真言宗僧侶としてはずっと登ってみたいと思っていた山でした。

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主稜線まで

前半はなだらかな登りです。伝説のとおり、谷が入り組んでいてあちらこちらに小さな滝が流れています。

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沢や滝の音を聞きながら歩くのって、心が落ち着きますよね。
すぐに「山ノ神」の祠があり、ご法楽を上げます。

後半からは急登。
距離は長くないのですが、足場の狭いトラバースがあったりします。
滑落事故もあるそうなので、要注意です。
急登を登り切ると主稜線の分岐に到着します。

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ここまでくると山頂まではあと少し。
一気に展望が開けます。
上田市街地や塩田平の素晴らしい展望。
山頂は私一人だったので、ゆっくりお勤めをいたしました。

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下山~法性寺にお参り

この日は梅雨明け前。
天候が不安定なこともあり、ご法楽と撮影をして急いで下山しました。
下山後は、天台宗の古刹・法性寺にお参りしました。
重要文化財の虚空蔵堂があります。
虚空蔵菩薩をお祀りするお堂で、「虚空蔵求聞法」という修行の場所となったお堂。弘法大師さまも修行した難行です。
独鈷山を含め、虚空蔵信仰の霊場となっていたそうです。

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登拝を終えて

私のところからだと、上田に行く道の途中で、今まで通ることはあっても立ち寄ることがありませんでした。
独鈷山の登拝と、虚空蔵さまの参拝も合わせて
しっかりとお参りすることができました。

帰路は案の定、土砂降り。
天候が崩れる予報の午後に差し掛からないように下山したのですが、
土砂降りですと沢沿いは怖いですね。

独鈷山、
上田市でも百名山の四阿山などと比べて地味かもしれませんが、
ぜひ登ってみてください。

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