在家の法　第111号

★「幸福の法則（在家の法）」第111号　 ＜経済革命１１＞

　あなたの心の糧となるよう大和武史が在家の法をお送りします。
　個人の自己実現がなぜ会社に関係するのかというと、会社というのは一つの社会ですが、経済活動を行う場ですが、その構成員たる個人は単なるロボットではなく、一人一人が人生をより良く生きようとする個人であり、その小さな目標こそがより価値あるものであるわけです。お金を儲けるのが目標ではなく、より良い人生を生きるのが目標であり、そのために働くという行為があっただけのことで、その場が会社であるということですと、どう考えても個人の幸福よりも会社の繁栄の方が優先するということは理解できないことでしかありません。

　個人の幸福こそが優先されるべきであり、その一助としての会社であるということです。ならば、会社も社員のために自己実現の場としての役割を果たさなければならないと思うのです。単なる地位や名誉を目指して競争の場としての会社だけではなく、もっと積極的に人生教育の場としての役割を果たすべきです。会社で働くことで、社員が自己実現を果たすことができるような教育的な場であるべきです。

　そのためには、社会教育ということが大事でしょう。選りすぐれた人を輩出するためにより良い教育を施して、社員に成長して貰うことが必要です。そしてその教育は単なる技術に留まって良いはずはなく、心の教育が是非とも必要です。やる気があって社会のために一生懸命に働ける人を育てることが、会社にとっても直接に利益に繋がるはずです。

　このように考えていくと、来るべき新時代の経済活動のあるべき姿がおぼろげですが、見えてくると思うのです。一つには、個人の幸福を最高の価値と捉えてそれに寄与するという点と二つ目は、活動そのものが社会にとって良い効果を現すようなものが尊ばれるということです。企業とは明らかに目的を持った組織です。社員にはその人格を成長させるための場を提供して、社会には経済活動によってより良い効果をもたらすことを目的とするわけです。

　これが新時代の企業像であり、これを最大限にできるところこそが発展する企業でもあるわけです。現在の経済活動など目的を見失った活動にしか過ぎません。来るべき新時代の企業はこの二つの目的を最大限に発揮するために、それぞれの分野で独自な方法で、より大きな効果を出そうと競争するわけです。

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