共通テスト風クイズに向いているコンテンツと作成に必要な知識

ヤマた です。

私は毎年「にじさんじ共通テスト」と「ホロライブ共通テスト」というものを作成しています。VTuberグループの「にじさんじ」と「ホロライブ」を題材にしたクイズです。

ありがたいことに本人様含めたくさんの方から回答をいただき、多くの反応を見ることができています。加えて嬉しいこととして、私のクイズに影響を受けて、それぞれの好きなコンテンツで共通テスト風クイズを作っている様子がここ1,2年で何名か見られるようになったことです。
そこで今回は、共通テスト風クイズを作るのにどういったコンテンツが出題科目として向いているのか、またどの程度の知識があればいいのかを、あくまで私が作るような共通テスト風クイズを作る場合での話にはなりますが記していこうと思います。私なりの作問のコツみたいなものも記しています。

共通テスト風クイズを作りたいと考えている方への参考になれば幸いです。


向いているもの、作りやすいものは何か


まずは出題科目のコンテンツ、私でいうところの「にじさんじ」、「ホロライブ」に当たる、クイズのジャンルについてです。

私が思う結論として、出題科目のコンテンツはゲームシリーズや作品名など、なるべく広義のジャンルである方が向いているかと思われます。ほんの一例として以下のような出題科目名があげられます。
(これらの中には既に他の方が作られているものも含まれます。)

ゲームシリーズ
・ポケモン ・スーパーマリオ ・星のカービィ ・ゼルダの伝説

ソーシャルゲーム
・アイドルマスター ・うま娘 ・ラブライブ ・ブルーアーカイブ

とりあえず有名なゲームジャンルとソーシャルゲームのタイトルを挙げてみました。
マリオシリーズ、星のカービィなどは数多くのゲームタイトルが出ており、それぞれがかなり密接に関連しているため、問題が連想できやすいです。ソーシャルゲームは多くのキャラクターが互いに関係性を持っていたりメインストーリーやイベントストーリーに登場したりとかなり様々な方面から関連性を見出して問題にすることができそうです。

反対に、向いていないと思われるのは、一個人やキャラクターに限定した狭義のものです。限定的なジャンルはクイズにするためにより知識を深掘りしていく必要があります。結果としてマニアックな知識問題となり、知っているかどうかを聞くだけのゲームとなりやすいです。知っているかどうかを問うクイズは早押しクイズなどに向いており、共通テスト風クイズにはあまり合わないと思います。

共通テスト風クイズでは限定的な範囲からマニアックな知識を聞くのではなく、広い範囲から基礎的な知識を聞くほうが良いです。もしくは基礎的な周辺情報から答えを導き出す、または推測するという方向性で作れるとより楽しまれやすいかなと思います。

また、そのジャンルに多くのキャラクターが登場し、その1つ1つにプロフィールや能力値などの情報が有ったりすると、それぞれを比較させるようにして出題できるため、非常に作りやすいです。上記で挙げた例であればポケモン、そしてソーシャルゲーム全般がこれにあたります。
私的には、キャラクターの性能、能力値が理系風の問題として作れそうだなという想像をしてしまいます。
私が作成した「にじさんじ」「ホロライブ」も、所属タレント一人ひとりがプロフィールや属性、性格、配信スタイルなどを持っているため、出題しやすい形式であると言えます。YouTubeへの動画投稿(生配信含む)によって毎日のように情報が累積されていくため、毎年のように作成ができています。


共通テスト風クイズを作るのに必要な知識


まず当たり前ですが、実際の共通テストの過去問から、共通テストというものを雰囲気だけでも理解した方が良いです。意外と「共通テストっぽい」は高評価につながります。個人的にオススメは「地理」です。ただ、そんな深く理解する必要はないと思います。

次に、出題するジャンルへの知識についてです。
広い範囲から出題するのならば、全てを知っているくらいの知識を持っていなければならないように思えるかもしれませんが、実際はそんなことはありません。
必要なのは、そのジャンル全体で何が起きているか、何が出たか等の流れを把握することです。中身を詳しく知る必要はなく、概要を知るイメージです。
概要の把握だけでよい理由。それは、難易度の感覚をつかむためです。
みんなは今何に注目しているのか、今何が流行っているのか、これらが難易度調整に直結してきます。誰も見ていないこと、知らないことを出しても、難しすぎて面白くなくなります。共通テスト風クイズでは特に「難易度」の調整が重要です。回答に数十分の時間を要する以上、解けない問題ばかりでは楽しまれません。
詳細な知識は調べれば分かります。調べた結果クイズにできそうなものを当てはめれば良いのです。私が出しているクイズも、調べた事で始めて知ったものばかりです。具体的な情報を大まかな概要知識で推測できるようにしています。

もし、私と同じようにデータを基にした問題も作成したいとき、そこにはデータ収集の能力も必要になってきます。これはもうそのジャンルへの知識とか関係なくエクセルやスプレッドシート等の表計算ツールを活用できるスキルになります。


まとめ


クイズとして向いているのは、ゲームタイトルシリーズや作品名などの広い範囲のもの、クイズ作成に必要な知識は、そのジャンル全体の概要や流れの把握でした。

共通して言えること、それは広い視点で問題を作成することです。

例えば、あるゲームでキャラクターの能力値が個々に設定されているとき、
Q.このキャラの攻撃力はいくつか?
と聞くと、具体的な数値を知っているかどうかの限定的な知識問題となります。
これを1人のキャラ、攻撃力だけの能力値に限定せず、
Q.これらの能力値はA〜Dの4人の能力値だが、Aはどれか?
と聞くと、例えば、
「Aは攻撃力が高かった気がするな。Bはこの前戦ったとき先手を取れなかったから素早さが高そう、CはちょっとわかんないけどDってなんか防御が硬そうな風貌をしてたし、そうするとAはこれっぽいかな?」
などのように様々な周辺知識(大まかな概要知識)から答えを導き出せるようになります。
【Aの攻撃力は1250】
という具体的な知識なのか、
【Aは比較的攻撃力が高い】
という大まかな概要知識なのかの違いです。
具体的に問えば難易度はその分上がり、推測する幅も無くなります。
共通テスト風クイズとして楽しまれるように作るには、大まかな概要を用いて回答できるようにすると楽しまれやすいです。
だからこそ、作成者も【Aの攻撃力は1250】ということを知っておく必要は無く、【Aは比較的攻撃力が高い】ことだけを何となく把握していれば十分なのです。(なんなら、【Aは比較的攻撃力が高い】ことまで知らずとも、【キャラクターごとに能力の違いがよく表れている】ことくらいを知っていれば十分まであります。)

これはまだ私の中でも仮説ですが、むしろなんでも知りすぎていると、常識が分からなくなって難易度調整が難しくなる可能性があるのではないかとすら思っています。
いずれにしても、共通テスト風クイズを作るにあたっては専門的な知識は調べればわかるので必要ではありません。そのジャンルの箱推しなのであれば、それだけで知識量は申し分ないでしょう。


共通テスト風クイズを作成するにあたって、科目とするジャンルへの知識量はそこまで高いハードルではありません。個人的に思う一番高いハードルは、解いてて楽しいクイズを作ることです。楽しいクイズの作り方は過去に記事を書いたことがあるので興味がある方は是非とも読んでみてください。様々なジャンルの共通テスト風クイズが公開されることを楽しみにしています。



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