大殿筋について
大殿筋は起始の違いによって、浅部繊維と深部繊維に分けられます。
浅部繊維
起始:腸骨稜、上後腸骨棘、腰背腱膜、仙骨、尾骨
停止:腸脛靭帯
深部繊維
起始:後臀筋線の後方、仙結節靭帯、中殿筋筋膜
停止:臀筋粗面
共通
支配神経:(上)下殿神経(L5~S2)
栄養動脈:上殿動脈および下殿動脈
作用:股関節 伸展、外旋、外転(上部繊維)、内転(下部繊維)
起始停止について
大臀筋の起始は腰背腱膜の緊張を調節し、間接的に腰部の安定化に関与しています。
支配神経について
下殿神経は腰仙骨神経叢のL5〜S2から分岐するようです。
大坐骨孔を通って梨状筋の背後を進み、大殿筋を支配します。
梨状筋の上部から上殿神経、下部から下殿神経が出てきているのがわかります。
梨状筋の近くを走行するので、梨状筋症候群などで神経が絞扼されることもあるのかなとも思ったのですが、
基本的には太い坐骨神経が絞扼されることがメインみたいですね。確かに坐骨神経と上・下殿神経を見ると細いので絞扼される可能性はそんなに高くはなさそう。
栄養動脈について
上殿動脈については中・小殿筋でやったので割愛。
画像は小殿筋ですが、後方にある上殿動脈の表層側を大殿筋が走行しています。
触診について
上部繊維は外転作用を持つため、股関節を伸展・外転を反復させて触知する
下部繊維は内転作用を持つため、股関節を伸展・内転を反復させて触知する
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